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第18話

周りを取り囲む景色は相変わらず美しいもので、 白みがかった青空の下で繰り広げられる艶めかしいやり取りに 興奮しない訳にはいかない。 ”天使”はひとしきり孝之の舌を弄んだところで、 今度は熱を含んだ舌をゆっくりと孝之の口の中に割り入れてきた。 これにはさすがに孝之も驚いて、目を見開いた。 「ちょ…ちょっと待て、おま…」 「タカユキ…タカユキ…」 ”天使”の目は虚ろで、孝之の声は耳に届いていないようだった。 顎を横にずらそうにも”天使”が大きく身を乗り出して、 すぐさま口の中に舌を押し入れてくる。 中で逃げ回る舌を捕えるように、熱い、赤い舌で掬い上げられると、 さすがに刺激となって身体全体に伝わり始めるのが分かった。 白昼堂々と。 大胆な奴だな。 そんなことを呑気に思い浮かべながら、 暫く”天使”から繰り出される強烈な刺激に従うことにした。 ”天使”は、動きを止めようとはしなかった。 何度も何度も孝之の舌に自分の舌を絡めては、 時折その舌に唇で吸い付いたりもしていた。 風に乗って擦れあう木々の乾いた音と、 すぐ近くで感じる湿り気のある音の対比に、 身体の奥がじわりと熱くなるのを感じる。 ”天使”は白い頬を少し桃色に染めて、 孝之との触れ合いに視線を落としていた。 その表情を見つめているとこちらに気づいたのか、 ゆっくりと視線を向けてきた。     

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