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第6話 *
あうあうと意味のない嬌声が唾液と共に零れていく。
ぱちゅぱちゅと響いていた筈の音が、いつの間にかパンッパンッという鋭い音に変わっていて、奥の壁を突きあげられる度に軽くイッていた。
もはや自分一人の力では立っていられなくて、ほぼほぼ光冴に支えられて立っている。
しかし、俺の身体を支える光冴の手が、片方下腹の辺りにあって、そのせいで、中で動く光冴のものが何処にあるのかがより鮮明になるので困った。中を突かれていなくても、そこをグッと押されるだけでイッてしまう。
「も、やだ、ぁ…しんじゃ、ぅ……ッ! あっ、あっ、また、イッちゃっ……ぅ!」
「俺もそろそろ限界っ……ゴムもこれがラストだし、最後一緒にイこうか」
床には複数の使用済みゴムが落ちているのが見える。
俺は床のゴムの数の比じゃないくらいイッたのに……と思うと、なんだか悔しくなってくるが、もはや返事する気力も体力もなく、コクコクと二回頷いた。光冴の顔が嬉しそうに蕩けて、チュッと軽い触れるだけのキスの後、項に舌を這わされる。
「あっ、そこ…っ、いやっ、ぁ……!」
歯を立てるだけの甘噛みをした後、強くじゅうっと吸い上げられる。そこは、光冴に今日新しく開発された性感帯だ。光冴はそれが嬉しいらしく、項の反応が良いと気付くと、執拗にそこを嬲ってきた。
胸の突起もついでのようにカリカリと引っ掻いてから、根元から絞りあげるようにきゅううと摘ままれる。
「っ!? ふぁ、あッ…!」
「うわっ、乳首弄るとめっちゃ締まるな……っ!」
「んぁっ、はっ、ぅあ、……んんっ!」
クラクラとした視界の中で、何度も何度も奥を突き上げられる。もはや初めに教わったスイッチなんて関係ない。
端から端まで全部が気持ち良いのだから。
強い突き上げに足が浮きそうになりながら、壁に付いた手がずるずると下がっていく。それを見た光冴がまたお腹に手を添えて支えた瞬間が、一際奥を叩かれた瞬間と重なって、一番大きな波がきた。きゅううっと中が収縮しながら痙攣して、何度目かのゴム越しの射精を感じ取る。
「くっ」
あっ、これ、駄目だ……! 俺、漏らしちゃう……!
「んん、ッ――――!!」
プシュップシュッと勢いよく噴き出したそれが、カーペットを濡らした。
「うわ、すげ、潮吹いたの?」
「しお……?」
「男でもあるってマジだったんだな……」
よく分からなかったが、まあ、漏らした訳じゃないなら良いか……。ぼんやりとした頭で、光冴に唇を塞がれながら思った。
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