「まぁそんな事があったのね、 でもアンタもアンタよ、同棲やめたら？ 何ならウチで働いてもいいのよ〜アンタならメイクも必要ないくらいだしピン留めがまたいいわね」 結局すぐ帰らずに久しぶりに寄ってみた ここはよく来る小さなニューハーフスナックだ。 ボックス１つにカウンター8席。 最初はある客に無理矢理連れてかれてきたが このかずこママは俺の歳関係なく歓迎してくれた。 以来よく通ってる。もちろんノンアルは守ってる。 かずこマは50代とかおるさん30代と2人営業だ。 客は少ないがたまに団体で来たり常連度は高い為売上は悪くないそうだ。 だから俺も本来は違法だがバレにくいのとママ達が歓迎してくれるから居易い。 2人もある程度は俺の事知ってるし、光希や大輝もたまに来るから結局皆知り合いだ。 「職なしになったら考えとくよ、でも同棲やめるのは無理」 「正人だっけ？ はっきり言うけど売れなくて当然よ。 ホストで接客も仕事も態度は悪いし、金だけ出せよみたいな顔してそういう人間はまず売れないのよ。 1流のホストは自分磨きに努力し、お客様をいかに楽しませるかを考えれる人間が上に行くのよ」 「あたしは最近の女の子達も見る目がなくなってきてる気はするわね。 コイツに貢ぐ価値あるかー？って 思う事もあるくらいだしね」 「それもあるわね。 ハルちゃん恩を返すのはもちろん大事よ。 でも聞く限りかなりの額を渡したそうじゃない？3桁だっけ？私は充分尽くしたと思うけどもちろんハルちゃんが決める事よ。 ただ私は少しでも辛いなら正人って男から早く離れるべきだと思うわ」 「そうよハルカちゃん、暴力を振るう男なんてまともな奴じゃないんだから」 まだわからない… 正人に無意識に執着してんのかな？ 何となく離れるのが怖い…好き？とも違うような 「今はまだ無理…けど考えてみる」 「わかったわ、 じゃあ暗い話はお・し・ま・い 大ちゃんとも仲直りしなさいね？ 言い方はアレだけどはるちゃんを心配しているのは確かだから、次は3人で来なさいな、 最近は暇な時間も多くてね」 確かにアイツは心配してくれてるのに俺は… 「次会ったらしとくよ」 かずこママ達としばらく話して夜中に帰宅した。 「気をつけて帰りなさい」 ごく普通のアパート 正人は仕事で朝帰り。 LINEが来てたが明日返事しよう 布団に入って眠った