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25 平和な日常と不穏な影

新居に引っ越してから2週間経った。 エッチは3人でが多いが、 俺も遂に童貞を光希と2人でした経験した。 料理も人並みに出来るようになってきたり、 シロのお世話も楽しいし、癒しだ。 俺らにとってシロの存在は大きい。 稼ぐのもやめて暇してる俺達は高校の問題集とかで多少勉強している。 3人とも中卒だな… 大輝はPCを使って株だか、 なんかの事業の経営だかしてるみたいだ。 大輝は中卒にしては結構頭いがいいんだよね。バイト必要ないんじゃないかな? 頻繁ではないけど一応 レストランのホールスタッフだってさ。 大輝にはぴったりな仕事だけどね。 光希は怪我もメンタルもすっかり良くなり、 前みたいな出稼ぎや、別の人の家泊まり歩くのは恐怖症になり、もうやめると言った。 光希も失踪してる身だし、他に宛もないのと 3人で恋人になったんだ。離れたりしない。 溜まり場は…俺と光希は最近行ってないし、 大輝はもうわかるよね? 今でも頻繁に顔を出しに行ってる。 差し入れ持って。 今日は光希の友人も来るらしく久しぶりに3人で行く事になった。 でも俺は家に残れば良かったと後に後悔した。 シロは衛生の良くない繁華街には連れていきたくないから今日はお留守番。 俺は光希と手を繋いで歩いた。 大輝は差し入れ持ってたから。 久しぶりに来ると緊張するな。 「光希に陽加じゃん!」「久しぶりだな」 顔馴染みだし、そうなるね。 いつも光希は輪に入って、俺は隅にいるパターンだった。元々は人混み苦手だから… なんかまた新規少し増えてるな… でも今日は久しぶりだったから光希から離れずだけど話したりはした。 しばらくして疲れた俺は隅で休憩した。 「陽加疲れただろ?今日はもう帰ろうぜ」 「うん…ありが…」 「やぁ大輝…久しぶり元気だったかい? また君に会えて嬉しいよ」ギュッ…チュッ 誰?大輝に抱き着いてキスまで…… 顔は綺麗系な感じかな? 同年代くらいにも見えなくない。 童顔の爽やか王子みたいな感じ。態度も。 身長は光希と変わらないくらいかな。 金髪に白いワイシャツに黒ズボン正にだ。 前髪はピン止めもしてる。 一言で言って爽やかな可愛い系だろうな でもあまり派手すぎてもない感じだ 溜まり場では見覚えないな 新規か元メンバー?後者の可能性が高そう 「さくやか!ああっ久しぶりだな…… でもなんで来たんだ?仕事忙しいんだろ?」 「やだな、仮にも愛し合った仲じゃないか。 まだ売りしてるのが気に食わないのかい? それともあんな別れ方だったから? あれっ君は知らないな…最近の子かい? はじめましてだね 僕は咲哉…大輝と同い年で僕も元メンだよ。 よろしくね」 やっぱり、でも爽やかな笑顔で 一応害はなさそうで安心した。 どちらかと言うと俺と同じ匂いを感じる。 「俺は…陽加17で去年から…来てる」 溜まり場では年齢上下がない決まりだから。 初対面でもタメ口だ。 でもなんだろう?咲哉が真顔になった。 「へぇやっぱここにいたんだね。 陽加のパパさん探してたよ。 とっても心配していたよ?」 ドキッ! えっ?なん…で知ってるの? 近くにいるの?家は全然違う県なはず… 「おい咲哉! お前なんで陽加の親父の事知ってんだ?」 「陽加どうしたの?大丈夫」 光希が抱き締めてくれた。 震えてたからだろ 「怖いなぁ 威圧的に言わないでほしいな大輝。 売り専の客でよく来るのさ… 家出中の陽加って子がいないか確認してくれってしつこく言われたから一応聞きに寄ってみたらさっそく会うなんてびっくりさ」 バレたの?怖い…見つかったら… 震えて涙が出てきた 光希の胸に顔押し当てた。 「陽加はそいつにかなりひでぇ虐待されてたんだ。いいか咲哉…陽加の事絶対話すなよ? この街に居なかったと言っとけ!いいな?」 「ちわー…俺っちは光希17だよ。 俺っちからもお願い!陽加やっと落ち着いたんだ。陽加のために協力してあげて? メンバーだったなら気持ち分かるでしょ?」 「へぇ僕は咲哉だよ 大輝と同い年で売り専で働いてるのさ。 ビデオも出てるから18になったらぜひ見てね光希。僕も16からここ居て大輝とも長い付き合いさ、確かに君らの気持ちはわかるよ… でもね…」 「どうでもいい…もし口外してみろ? お前でも容赦しねえからな!」 「だから怒らないでおくれよ大輝。 いいよ好きなだけ殴っても… でも1度愛した僕を君は殴れるのかい? 僕が居なくなってまた荒れてしまったのかい?」 「違げぇよ!陽加が心配なだけだ…」 「でもね生活大変じゃない? 聞いたら陽加高校行ってないんでしょ? 僕も事情はあるから溜まり場来てたけど これでも高卒だよ。ね?大輝」 「俺は…前は身体売ってたけど最近大輝と暮らしたんだ。 クソ親父とは2度と会いたくない…」 「虐待……可哀想にあの人がそんな事をね… でもね大輝も本当はよく分かってるよね? 病院や身分証必要な所に行く時どうするの? 警察に職質されたら? 大輝もだよ。リスクが高いすぎだ。 そもそも捜索願出されてる未成年と同居していたなんてびっくりさ。 ここのルールも随分緩くなったんだね?」 「違う…陽加はその…恋人なんだ。 前は暴力ばかりのホストと暮らしてた。 だから助けてウチに呼んだんだ」 「へぇ君ら付き合ってるんだ…… 僕にはもう未練はないんだ大輝… なんとも悲しいな」 「別れたのは後悔したし 直ぐに追いかけたんだぜ? けど見つからなくて連絡もつかなかったろ? ちゃんと稼げるようになったのはお前が出てった後の事だ。 咲哉のお陰で俺は変われたそれはもちろん 感謝してる。 でも最後は2人で話し合って決めただろ? そしてお前は出て行った。 俺達はもう終わった事だ…」 会話的に2人は付き合ってたの? 「そうだね…… とにかく真面目な話 あの人は陽加に実際捜索願い出してる。 興信所にも頼んでるくらい必死で探してたよ。これはあんまり良くない状況だよ。 それほど見つけたがってる執念がある。 年齢は関係なくいつまでも探すと言ってたし、18過ぎてたとしても残念だけど遅かれ早かれ見つかってしまうさ」 そんな必死に探してんのかよアイツ…… 「下手したら大輝だって誘拐罪とかで捕まる。僕らは捜索願出されなかったから 自由だっただけさ。 僕らも同棲は18過ぎてからだったじゃないか? 好きだから同居してました…なんてサツに 通じないのは大輝ならよく分かるよね?」 「分かってる…けど連れてかれたら陽加は どうなるか分かんねぇよ… 咲哉頼むから協力してくれ」 確かに捜索願や失踪届け…親族が探してる奴程見つかってしまいやすい。 現に溜まり場の年下の子とかが見つかり、 精神病院入れられたり、再虐待で戻れなくなったりしたそうだ。 国も法も親もひどい! だから溜まり場を頼る人が減らないんだよ… 俺も連れ戻されたら2度と2人に会えない… そんなの絶対いや… でも咲哉の言う事も一理ある。 大輝と暮らしてたのがバレたら大輝が捕まっちゃう… ならどうしたらいいの? 「ハア……大輝少し変わったね? 僕は昔の方が好きだったなぁ… でも肝心な時優しいのは相変わらずだね。 まぁ愛する大輝の頼みだからね。 次来たらこの街には 居なかったよって伝えといてあげる。 ついでに遠くの他県で見たって嘘の証言もしてあげるよ。 溜まり場は全国から来るしね。 だから安心してね陽加。 それに彼は今は僕に指名で夢中なのさ…… 今は憂さ晴らしだろうけど陽加を忘れるくらい僕にハマるようやってみるからさ」 「ありがと」 「悪いな咲哉サンキュ… でもお前も気をつけろよ? 陽加から聞いてる限りまともな奴じゃねぇ からな。 何かされたら助けてやるから連絡しろよ? あと…あんま身体も無理させるなよ… 嫌な仕事は断れよ?それから…」 「ストップ…僕なら大丈夫だよ。 全く別れたのにやっぱり優しいんだから君は…だから嫌いになれないのさ……」 「友人と一応元彼として心配なだけだ…」 咲哉は大輝にくっついたら 大輝も拒否せず抱き締めてる……なんで? 2人とも顔が悲しそう…顔も近いし、口にキスしそう… 大輝は仲良しなメンバーとさえハグなんかした事ないのに…元カレだから? それになんかまだお互い未練あるのかな? 別れた理由とかは知らないけど… 恋人としてはあまり気に入らない…… 「ありがと大輝今度お礼してね?チュッ… じゃあまた話そうね光希,陽加」 大輝の頬にキスした後 咲哉は溜まり場の輪に入っていった 色んな想いが混じって涙がでてきた 「グスッ…もう帰ろ?」 「うん、手繋いでるから大丈夫だよ陽加」 「ああ…とりあえず急ごう。 近くにいるかもしれねーしな」 「帰りは大輝と繋ぐ…」 大輝にくっついて歩いた 親父の恐怖とあの咲哉への嫉妬と大輝にくっついていたいのと感情は色々 さっさと自宅まで戻った 何とか無事に自宅に着いたが俺は今後外に出るのが怖くなりそう。出会さないか心配で…… 「どうしよう…近くにアイツが居るなんて… やっと幸せな生活送れると思ったのに。 もう外怖いよ」 「アンッ!」 シロが歩いてきたから抱き上げ膝に座らせた。 少し癒される 「咲哉はバラしたりはしねえが、奴は今この街に住んでる可能性が高いな…この繁華街や溜まり場は有名になってきちまってるからな。SNSにアップする奴もいるが、 陽加はいつも隅に居て良かったぜ 写ったりしたらバレるかもしれねぇしな」 「でもたまに一緒にって撮る奴いるし、 どうする? 陽加外出したがらなくなったら」 「陽加の場合溜まり場来た時とかなり印象違うし、髪型や体重も変わって、軽くメイクもするようになったし…でもあんなクズでも父親なら案外気づいちまうか… 当面陽加の外出は俺が付き添う時だけにしよう。繁華街自体陽加は当分行くな。 それでいいか?陽加」 「うん…ありがと」 あの咲哉が信用出来る人ならもしかしたら アイツは街から居なくなるかもしれない。 今は様子を見ながら繁華街はなるべく避けよう。 かずこママ達には悪いけどしばらくは行けそうにない。 「そういえばあの咲哉って奴さ初めて見たけど、キザな奴だったけど大輝の恋人だったの?」 光希はちょっと不機嫌になってる。 俺もだけど。 「アイツも16の時に出会った。 荒れてる時期から付き合ってたんだ。 けど21になる前…つまり1年前だ。 それまでは付き合ってた…… 咲哉の仕事や今後の事ですれ違って喧嘩になって話し合った末に別れてアイツはウチから出てって今は売り専の寮にいるらしい」 「咲哉は明らかにまだ好きそうだったよ。 大輝も今でも好きなの?」 「・・・・・」 「なにその間は? だったら浮気だよ。もう別れたんだし、 今は陽加と俺っちが居るんだよ?大輝」 「……ああ大丈夫だ。 今は可愛い恋人が2人もいんだから」チュッ 「咲哉はなんで溜まり場来たの?」 「中学時代に男数人にレイプされたんだよ。 心が壊れて精神科でも治らず…やがて溜まり場にやってきたそうだ。 普通の中学生だった奴が溜まり場をに来て気を紛らわせるようになる。 よくある話だな。 アイツは家出まではしてねぇからちゃんと夜は帰っていたがな。 男性恐怖症はあったが俺と出会って変わったとアイツは言ってた。 逆に俺も荒れてたのを変えてくれたのも咲哉なんだ」 「あの人にも色々あったんだね…」 「ある意味俺っちや陽加と似てるね…親がめっちゃ厳しくて勉強も嫌で家出しただけの俺っちってなんて恥ずかしくなるね…」 「んな事ねぇよ。聞いたらお前の親父は竹刀で殴ったりすんだろ?ネグレクトに学歴のプレッシャー… それに暴行されてレイプ未遂はお前にもあっただろ?光希だって十分苦労してるじゃねぇかよ」 「そうだよ、俺も光希も大輝も皆同じ気持ちだよ?」 「2人ともありがとね、今は幸せだから」 3人笑顔でこの生活が続けばいいんだ とにかく親父頼むから街から消えて、 俺はやっと幸せに暮らし始めたんだ もう俺に関わらないでお願いだから……

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