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35 捜索難航と闇の王子?《大輝視点》
長文です
陽加誘拐から数日経過した夜
「えっ!全部偽名で偽住所だっただと?」
「うんちなみに番号もLINEも解約してるのさ。
多分僕も疑われてたんだねきっと、、
あとは家だと思ってた場所も調べたら別荘だったし、その偽名で使ってたから彼の手掛かりは何もなかった。
大輝ごめんよ?力になれなくて…」
「お前のせいじゃねぇ…感謝してる。
ありがとうな」
「でもこれからどうすんの?
早くも陽加見つけないと心配で仕方ないよ。
多分今陽加は俺っちより酷い目に遭ってる。
俺っちも思い出すと怖いけど高橋以上にアイツには怖さを感じた。
遅くなれば陽加がおかしくなっちゃうかもしれないよ?」
分かってる。俺もこてんぱんにされた。
元とは言ってたが奴は明らかに相当な腕だ。
追跡出来ないよう最善の注意を計り、痕跡を残さず陽加を拐って消えた。
俺らじゃ調べることも出来ねぇ。
2人を見た後…
気は進まないし、本当はコイツらだけは頼りたくなかったが、もう手がない以上は苦肉だ。
《はい…久しぶりだな
お前から電話なんて珍しいな?
一体なんだ?》
「本来は抜けた身で関わる気はなかったが
お前に一度きりの協力を頼みたい報酬は出す」
《厄介事か?何をすればいい?》
「ある人物の調査と今の居場所経歴も知りたい、後アレと必要な品を用意して欲しい…
どうだ?俺に借りもある筈だ」
《フッ…良いだろう、具体的に聞こうか》
俺は事細かに説明した
「でウチの前に監視カメラがある。
お前らならナンバーや顔から特定は出来るよな?」
《当然だ…カメラは既にハッキング済みだ。
直ぐに調査出来る。金は振り込んどけよ?
必要品も部屋に全て届くよう手配した。
車は指定した場所に停めておこう。
今日中に着く。
だが傑作だなお前ガキに惚れちまった挙げ句
この俺にお前から頼るとはな…
まぁいつか来るかとは思っていたがな…
ソイツがプロでもそれは我々も同じだ。
何ならこっちで抹殺もしてやってもいいぜ。
ついでに後始末もつけといてやるぜ?
別料金に咲哉を俺にくれたらな》
コイツは咲哉で金儲けさせるか自分のお気に入りにして一生仕えさせるつもりだ。
それは陽加や光希の誘拐と変わらねぇ!
「呑めねぇな、
咲哉に手出ししたら俺がお前を始末してやる。今回も他に策がねぇから仕方なくだ。
それに抹殺を頼んでんじゃねぇ!
居場所が分ければ俺が対処する
金は振り込む、お前を頼るのはこれきりだ」
《ハハハ…それはどうかな?
今更善人ぶるなよ…ダークナイト…さんがよ。
必要品で察しはつくさ。
格闘や軍事的訓練したのは滝だったなぁ。
だが銃の知識や射撃もヒットマンとしての訓練を積ませてやったのも……いやまぁいい。
闇に落ちた王子様とは正にお前にはぴったりなネーミングだな…ダークナイト大輝。
お前も裏の顔は恐ろしいころ…》
「黙れ!…もう俺は身を引いたんだ。
自分の罪は自分が分かってる。
調査が済んだら連絡してこい」
《ハハハ…相変わらず甘いな。
そんなだから前回はソイツに負けたんだよ。
ダークナイトが聞いて呆れるな。
やはりなまっちまったか。
あの頃の心で戦わなきゃ死ぬのはお前だぞ!
まぁ今回のお前の作戦…お手並みだなだな
明日中には全て揃う…連絡を待て》プツ
確かに陽加の父親は簡単な相手じゃねぇ。
だからこそ最悪の作戦も考えた……
ハア…そうだ俺には過去もう1つ顔がある。
俺や咲哉は正確には今年もうすぐ22になる。
陽加達が誕生日が早いだけで5歳離れてる。
俺は15歳で既に理由はあるが人を手にかけて
しまった。勿論家族ではない…
親の事は好きだったし自殺だからだ…
だが警察では事故死となったから俺にはおとがめはなかった。
滝に出会う前に奴らにスカウトされ裏の訓練を受けてきた。
特に銃の知識や射撃、狙撃…その他人を抹殺する為の訓練を叩き込まれた。
実際今では射撃は得意分野だ。
陽加達と出会ってから1年一度も使ってないし奴等とは切った。
そもそもは奴にスカウトされ宛もなく弱ってた俺は何となくで,J,と呼ばれる組織に所属してしまい稼ぐために厳しい訓練を受けた後
奴らの指示でかなりの大罪を働いてきた。
実際報酬はかなり貰っていたし、当時荒れてた俺に躊躇いも文句もなかった。
さっき電話したのはJの幹部で仕事で言う俺の上司に当たる連絡と指示役だったホムラという男だ。当然コードネームだろうがな。
年齢も滝と変わらず特殊な訓練もホムラから
受けてきた。
Jは反社会勢力ではなく…むしろ国の要人達から依頼される汚い裏仕事を引き受けている。
公安や内閣の諜報機関では出来ない事。
つまり国を脅かす存在の暗殺や遺体の処理…
時には拷問して機密を聞き出す事。
実際見たことある有名人もいた。
多分活動家かなんかだったんだろう。
依頼する奴は様々だが年間それなりにある。
行方不明や自殺に事故。
年間何万人もいんだぜ?
そいつら全員が偶然そうとは限らねぇ。
世間が知らねぇだけで世の中には闇の深い
物もは多々ある。
当時は俺も所属していたが躊躇も慈悲もなく
皆平然とこなしていった。
それこそ死刑になってもおかしくないほどだ
俺は10代にして容赦せず手を下してきた。
俺は若い方だったが、あの頃の俺に躊躇も罪悪感も一切なく無心でやってきた。
その過激性からか裏の刺客人…
闇の王子ダークナイトと呼ばれるようになった。コードネームも兼ねてだろう。
俺は完全に闇落ちした王子だからだそうだ。
映画みたいな正義の騎士ではなく、
天から地に落ちたルシファーと同じだろ。
奴の言うように俺は善人なんかじゃねぇ。
んな事分かってんだよ。
Jから抜けたとは言え善良な事して償ってきたつもりだが、、
気が晴れないのはそれだけ俺の罪は重いからだろう……
いっそ死のうかも考えたが……
俺には当時咲哉がいた。
全てを知っていながらだ。別れてから1年経たずに陽加と光希と出会った。
それは幸か不幸か分からねぇ……
だが陽加や光希が知ったら間違いなく2人は
俺を許せないだろうし、
俺の元から去ってしまうだろう。
本来は付き合う資格なんか俺にはねぇ。
もう手を下すまでは絶対しねぇと誓ったが
今回は相手が相手だ。
可能性は低いがもし3人揃って帰れたら話す事にした。
2人が俺から離れたらその時は…終わらせる。
親父、お袋…すまねぇ
でも俺はまた手を汚すのは避けれねぇんだ
今全てを知ってるのは咲哉とかずこママだけだ。
溜まり場連中や光希さえ誰1人も知らない事だ。
所属してる事自体極秘だったし、指令は全て通話だったからだ。
俺は当時滝の訓練を悪用し、かなりの悪事を犯してきた。ただ荒れていただけではない。
心が壊れていて暴走してたのもある。
だが咲哉が俺を癒してくれて辞めるよう何度も説得してくれた。
お陰で奴らからは抜ける決心が出来た。
危険な奴らだが今回は仕方がねぇんだ。
それに俺も覚悟を決めたんだ。
陽加を助ける為今回で終わりにする。
状況によってはもう二人と居れなくなる
かもしれねぇから。
最悪2人が助かればもう命も何も惜しくねぇ。
そん時は咲哉に任せる。
「大輝今の一体誰?始末とかどういう事?」
「大輝もしかして……」
「お前らは気にしなくていい。
知り合いに情報屋がいるから当たったんだ。
明日には居場所も全て分かるぜ」
「大輝僕には分かるよ。
嘘つかないで!
いくら陽加の為でも彼らに頼っちゃダメだよ。
それともまた復帰して手を汚す気かい?
そんなの僕が絶対許さないよ!やめて」
「どういう事また手を汚すって?
大輝説明してよ!咲哉何か知ってるの?」
「彼はね!…」
「咲哉!
とにかく今は陽加の行方が分かってからだ。
明日には奴の正体も居場所も突き止められる。
今日はもう寝よう、今は光希俺を信じてくれ」
「ううん…納得出来ないけど
明日説明してよ?嘘はなし。
咲哉は知ってるみたいだし、来てからだよ。
絶対に約束だからね?」
「分かった……」チュッ
玄関外に咲哉と2人で
「大輝……」
「咲哉すまない…お前のお陰で抜けたのに、
だが他に選択の余地なんてないだろ?
陽加を救出の為だ。
咲哉分かってくれこれで最後だ」
「僕は賛成しない。
大輝の考えてる事くらい分かるよ。
捕まって刑務所行きか下手したら大輝も…
そうなったら助け出せても
陽加や光希、シロちゃんはどうするのさ?」
「お前は俺の売りをやめてくれって説得には
耳を貸さなかった癖にな……
咲哉明日には奴の全てが分かる。
ウチにまた来てくれるか?」
「しばらく仕事漬けだったし、自由シフト
だから陽加助けるまで休み取ったから大丈夫。朝来るから陽加戻るまで泊まるね?
おやすみ」チュッ
「分かった気をつけろな」
光希には隠しておけねぇかもな
でも装備品は今日来るまで起きてよう。
とりあえず明日だ
まさか再び闇に戻る事になるとはな……
でも確かに闇の心を持って挑まないと奴には勝てねぇ。始末するにしてもだ。
皆本当すまねぇ
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