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75 松丸悠里の人生《初.悠里視点》
俺は松丸悠里来年3月卒業の4年生だ。
今は彼氏と同棲しながら生活してるが実家にもたまに行く。
晴翔は今は実家で暮らしてる。
南涼介って恋人とは今でも続いてるが、訳があってサッカーの強豪全寮制の私立からウチに戻る事になった……理由は話せば長いからまたで
中学以降俺は…いや俺達は6年間の間で多くの
親友を失って自分達にとっても壮絶な学生時代だった。精神もかなり病んだし、高校入学してそんなに経たずにいかにも不良みたいな先輩達レイプされたせいで廃人みたいになりかけてあまり覚えてないけど俺は半年も精神病院に入院してた。
何で俺らばかりこんな目にといつも頭にきてた
大学に入ってから元々犬好きなのもあり、働き始めたが当時はまだメンタルが不安定ぎみで慣れるのに時間かかったが今ではオーナーが兼務してた正社員で店長候補にとまで言われた。
特にしたい事がないし、バカな方だからとても嬉しかった。
最近バイトで入った井上陽加ちゃん
俺の同じ男性の恋人が居て、しかも光希って子と3人で付き合ってるって当たり前みたいに言ってた。すごいな、俺にはとても出来ない。
陽加ちゃん達を否定する訳じゃないけど。
彼氏を見てみたいけど、
どうもあまり来たがらないみたい。
犬飼ってるなら嫌いな訳ないのにさぁ
「お疲れ様です」
髪切ったんだ。今時男子だね
「お疲れ様、また可愛くなったね」
「ありがとうございます
でも悠里さんだって可愛いですよ」
「ありがとう、ヨシッ今日も頑張ろうね、
いらっしゃいませー」
「テイクアウトで……」
「かしこまりました」
彼もだいぶはっきり言えるようになって良かった。
18時閉店して9月も半ばになるけどまだまだ熱いし、だからまだ全然明るい
「お疲れ様でした」
「陽加ちゃん僕も用事あるから駅まで一緒に行こうよ」
「良いですよ」
「店長お疲れ様でした」
「はーい気をつけて帰りなさい」
俺らは駅に向かった。
「彼氏さん迎えじゃないんですね?」
「彼も今日はバイトだから居ないんだよね…」
「へぇ今日はどこか行くんですか?」
「メッセージ駅は知ってる?実家に行くんだ」
「聞いたことはありますが行ったことはないですね」
「まぁ用がないと確かにね」
駅付近は確かに栄えてはいるけど住宅街が
メインだしね
「じゃあ俺はこっちなんで」
「うんお疲れ様また次のシフトでねバイバイ」
彼は早歩きで電車の階段に向かってた時
「あっ大輝?来てくれたの?」
ん?あの人が彼氏?
えっ?嘘……
「まぁな早く帰ろうぜ?」
多少雰囲気変わったけど
見間違いなんかじゃない……絶対彼だ
「うん」チュッ
2人は手を繋いで階段登っていこうとした時
俺と目が合った。
彼は目を見開くくらい驚いて
逃げるようにさっと上がって行ってしまった。
けど逆にあの反応で確信した。
ハッとしてすぐ追いかけた。
彼と話したい……ずっと探してた相手
上まで着いたが電車が丁度行ってしまった……
なんで……逃げたの?
店に来たがらなかったのも俺がいたから?
退学にさせてしまった俺を恨んでるから?
俺は恨んでなんかないのに……
まさか陽加ちゃんの恋人が彼だったなんて……
今まで何してたんだろう
見つけたらからには絶対会って話したい。
仕方ない今日はとりあえず実家に行くけど
俺はとりあえずある人物に電話した
知らせときたかったから
「もしもし晴翔」
「あっ兄ちゃん来れなくなったの電話?」
「違うよ今から行くけど実は今ね………」
弟の晴翔に連絡した。
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