85 / 139

84大翔と晴翔の再会《大輝視点》

メッセージ市…… 失踪以来の久しぶりに来たが少し駅が都会化したくらいで町に入れば変わらない。 お袋と住んでたマンションも当たり前だが変わらず今もある。 「大翔の家久しぶりだね?」 「ああ……」 《大翔……ごめんね、貴方は絶対生きなさい》 《でも頼む父さんの願いだ… 生きてくれ、お前はまだやり直せる。 人生に悩んでるなら自分の心を信じなさい。 向き合えば必ず報われる》 だが今も生きてるが正直辛いのが本音だよ…… 今の生き方2人はどう思ってんだ? 「行こうぜ」 「うん」 悠里がしつこいから手を繋いで歩いた 「昔に戻ったみたいになるね」 「晴翔に会ったらすぐ帰るからな? これで本当に最後だ」 「悪いけど俺はそう思ってないから」 「お前は彼氏大事にしろ」 そうこうしてる間に悠里の実家に着いた ここも相変わらずだ。 「晴翔は部屋で待ってるよ大丈夫?」 「わからねぇ……晴翔に会うのもかなり久しぶりだし、やっぱり会いずれぇな」 「大丈夫だよ大翔、晴翔も同じだって言ったでしょ?俺もいるし、万が一大翔に罵声浴びせるなら俺が許さないから」 ガチャン 「ただいま、今は一階の父さんの部屋と交換したんだよ」 「・・・・」 「行こ?」 コンコン 「晴翔入るよ?」 「あっ兄ちゃん今行くよ」 「いいよ無理しないで、さっ大翔」 やっぱり帰りたいけど最後はしっかり会ってけじめくらいはつけないといけねぇな 「晴翔……」 「ひろくん……久しぶりだね?少し変わったけど優しい目や顔自体は優しいいつものひろくんだね安心した」 両足が使えないから車イス生活で今はベットで休んでたみたいだ。 「身体はどうだ?」 「うん元気だよ、足以外はね」 「・・・・」 「晴翔!」 「違うよ!ひろくんを責めてる訳じゃない! ひろくんのせいじゃないからね? だから自分を責めないで、こっち来て?」 俺がベット前まで行くと……チュッ 「久しぶりにしたね……兄ちゃん達も仲直りして愛し合ってきた?」 「しなかったよ、大翔は今の恋人を裏切りたくないんだよ」 「ひろくん恋人いるの? 俺は2人にまた恋人に戻ってほしいのが願い だけどひろくん今まで何してたのか教えて?」 「分かってる、悠里にも話したがまず」 晴翔は正直悠里より頭は優れてるし、俺との約束事は守る奴だ。 Jも含め前田大輝の全てをまた話した。 「ひろくんが殺し屋にまで……」 「俺に幻滅しただろ?」 「殺し屋をしてた事にはね……でもひろくんも俺達のせいでそうさせてさしまった責任もある」 「お前らに責任なんかねぇよ、全部自分で決めてした事だ」 「大翔は立花グループに両親を殺されたんだ。 そりゃ復讐したくもなるよね」 「そうだね、それでもひろくんはひろくんだし目に光があるのは優しさがあるからだよ」 「悠里にも言われたよ だが俺は闇に落ちた男だ、 どんな償いしてきても1ミリも晴れねぇし、 それほどの事してきた証拠だ」 「ひろくんちょっとオラオラ系になったね、 でも行動するか悪びれもせずのうのうと生きてる奴らよりよっぽどひろくんは立派だよ」 「俺も同感だよ大翔」 そんな単純な話じゃねぇんだよ…… だがこの2人に何言っても庇ってくるだろう 「ありがとうな、とにかく晴翔また会えて良かったが事故は俺のせいだ」 「違うよ、大翔を狙った奴らののせいだよ。 俺は勝手に庇っただけだし、あのまま黙ってみてたら俺は自分が許せなかったよ絶対。 それに俺は今も生きてるんだから」 「だが一生車イスでサッカーは出来なくなった」 「今の時代車イスなりな生き方があるよ、 これ以上言い合っても仕方ないよ。 俺は大丈夫だから」 悠里も晴翔も相変わらずだな 「分かった、じゃあ俺は今度こそお前らから 消える。悠里、約束通りこれが最後だぞ? 桐原大翔もな」 「うーん……やだ!」 「悠里!約束だろ?」 「俺は約束してない! やっと会えたのにこれきりでお別れなんて やだよ……」 「ひろくんはさ自分と居たら不幸になるとか、 和真くんや両親を気にしてるんでしょ?」 「・・・・・」 「図星じゃん…… でも兄ちゃんはひろくんを忘れた事なんてないよ?会う度に大翔はどこにいるんだろう…どうしてるのかなっていつも心配してたんだよ?」 これ以上犠牲者を出したくねぇんだ。 臆病だが離れるのが2人の為だ。 2人とも恋人がいるのに俺のせいでまた揺らがせてしまってる……俺も含めてだ ここは少し心を鬼にして 「だからなんだよ?俺は忘れてたのに悠里と 再会してしまったからこうなっただけだ。 晴翔に会いに来たのも最後くらいはと思ったからだ。俺らは今それぞれ恋人がいる。 正直もう関わりは持ちたくねぇんだ。 桐原大翔はもう死んだんだ! じゃあな晴翔.悠里」 2人は真顔だがショックって感じはねぇ 「大翔は生きてるし、優しいよ、 俺はまた会えると信じてるからね」 「俺らには通じないんだからねひろくん、 でも心配だからなんだよね?ありがとう」 やっぱりダメか、 まぁ距離は空けてれば大丈夫だろう 「全くお前らには敵わねぇな」 玄関まで来て俺は帰る支度をして、悠里は両親や彼氏が来て食事会だから残るそうだ。 「ひろくん最後に」チュッ 「元気でな晴翔」 「じゃあ俺も」チュッ 悠里と見つめあって抱き締めた 「ラストキスだな……」 「まだ分からないよ……じゃあね大翔」 「悠里も元気でな、陽加もよろしく頼むな」 「うん分かってるよ」 ガチャン……俺がドアを開けたら はっ! マズイ…… 目の前に居たのは 「父さん母さん、和真に涼介君……」 「桐原……大翔?」 「この野郎また!」 「お久しぶり……です」 バシーン!おもいっきり悠里父に殴られた まぁ予想はしていたが 「大翔ー、父さん何するの!」 悠里が駆け寄ってきたが、父親は怒り狂い、胸ぐら掴んできた 「なんで貴様がここに居る! 息子達の人生壊しといて今更何しに来た!」 面倒な事になってしまった……

ともだちにシェアしよう!