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93 光希、直人の元へ+東翔太の執念
「じゃあ行ってきます、2人とも気を遣わず存分にラブラブ生活して愛し合ってね?」
「連絡は欠かさずしてくれな?安否は確認しときたいからな、だがいつでも帰ってきていいし、出入りも自由にしていいからな」
「分かった、陽加またね」
「うん、気をつけてね」
光希は出ていった。
光希……1年以上親友や恋人にまでなったし、
俺には何となく分かるよ…俺と大輝に気を遣って出てった事くらい……
でも今回止めなかったのは直人の存在だ。
宛てもなく出ていくなら絶対止めたけど、
彼は前から光希が好きだし、ずっと振り向かせようとしてた。
光希も同時は多少は想いもあったんだと思う。
多分俺らと深く暮らしてなかったら多分……
だからもし直人と付き合ったら大輝も言うように応援するよ。
勿論寂しいけどこれは光希が決める事だから
「大丈夫か?」
「うん、光希の気持ちを尊重してあげたい、
これからはシロと3人だね?」
ごめんね光希、
正直大輝を一人占め出来るのが嬉しい気持ちもあるんだ。でもお互い様だから許してね?
「じゃあ今日は俺もお前も仕事だけど東が現れたら連絡くれ、出れなかったら店から出ずに帰りに連絡すれば迎えに行くいいな?」
東翔太……アイツにはあれから会ってないけど店も、あと流石に来ないだろうけど多分この家
すら知られてると思う。Jなら尚更ね……
「分かった、悠里さんもだよね?」
「ああ、アイツは絶対巻き込みたくねぇんだ、心配させちまうしな……だからなるべく秘密な?」
「分かってるよ……
昔の事も聞いたし、余計に気持ちは分かる」
でもね…まだ想いがあるのも分かってるよ大輝……
悠里さんもだけど2人ともも同じ反応してるし、
2人はそれ程お互い愛が強かったんだと思う
事件がなきゃ今も2人で幸せになってたよね…
逆に俺は大輝と出会ってなければどうなってたんだろう?
今頃とっくに親父に捕まってあの生活をアイツが死ぬまで続いけさせられてたかな?
お母さんが生きて居れば……
なんであんな奴と結婚したんだろ……
「悪いな、じゃあこれから2人になるがよろしくなハニー?」
考えててもしょうがないし今は俺が大輝の恋人なんだから。俺にとっては悠里さんの元彼の桐原大翔じゃないから。
「はいダーリン
光希には悪いけど一人占め出来るのが少し嬉しいな、
もちろん帰ってきても歓迎するけどね?
で大輝は直人と付き合うと思う?」
「俺には何とも言えない…アイツらが決める事だから俺らは見守ってやろうぜ?傷つけるようなら連れ戻すがな」
大輝も納得してる様子で言った
確かに光希達が決める事だね
「そうだね分かった、じゃあいってきます」チュッ
家を出てお店に着いてユニフォーム着て準備してたら
今日も悠里さんもシフトにいる
「お疲れ様ー」
「悠里さんお疲れ様です」
「この前は余計な事しちゃったかもしれないけど心配だったもんだからさ、大丈夫だった?」
何と言うべきかなぁ、アイツの事は話せない
「ちょっと悩み事があって、でももう大丈夫ですありがとうございました」
「なら良かったけど、悩み事なら先輩に何でも言ってね?大翔の事も……大輝になってからは知らないけど恋の悩みも含めて聞いてあげるよ?」
こんな事聞いちゃいけないけど聞きたい……
「悠里さんも大輝がまだ好きなんですか?」
やっぱり大輝の話すると必ず切ない顔になる
「えっ…僕は……和真がいるから」
「好きかどうか聞いてるんです!」
あっしまった!つい
悠里さんは無表情で見てる
「あっごめんなさい…こんな事言うつもりじゃなかったのに…
でも大輝も悠里さんの事今でも好きですよ…だからつい」
「陽加ちゃん……僕らは終わったから不安になる事はないよ?
ひろ…大輝は陽加ちゃんを心から愛してる。
僕が保証するよ、彼の事はよく分かってる。
ごめんね正直大翔の事は今でも好きだよ……
嫌いで別れた訳じゃないから
でも僕らはやっとちゃんと話してけじめをつけたんだ。奪ったりしないから安心して?」
悠里さんは優しくてとても好い人なのに……
俺は勝手に不安がって嫉妬して……
「ごめんなさい、今日の俺最低ですね……」
「ううん、僕が不安にさせちゃったんだよ、ごめんね、
心配だよね僕らの事情知ったなら……
さっ気持ち切り替えてやろ?仕事仕事」
「はい」
悠里さんは笑顔に戻り仕事に掛かった。
やっぱり悠里さんの方が大人だな…咲哉みたい
今日も1日何事もなく終わり、東翔太は店には現れなかった。
悠里さんは今日は予定があり、早めに上がったから1人で帰宅した。
なるべく用心して歩いてたけど
「み・いーつ・け・た陽加ちゃん」
突然真後ろから抱きつかれて前向きにされた
「あ…東翔太」
「フフッ会いたかったよハニー」チュッ
いきなりキスされてパンツの中に手を突っ込ませてお尻を鷲巣かみにされて揉まれたり、穴までなぞってきた
「いや!変態離して!触らないで!」
抱きつかれていて逃げれない…
笑顔だけど目が笑ってない……
でも何故だろう?爽やかで何故かドキドキする。
怖い筈なのになんで?香水とかのせい?
「騒がないでもらいたいな?前田大輝ややその周りどうなってもいいの?」
「それ脅迫のつもり?
大輝を敵にしたら困るのはアンタだよ!」
「残念ながら困るのは奴の方だよ、第一に君の周りを考えた方がいいよ?
まずは光希くんにあのクズの溜まり場のお友達達、
ああっあと一緒に働いてる松丸悠里だっけ?……
彼らが特に彼が謎の失踪や死を遂げたらどうなるかな?」
この男やっぱり大輝が桐原大翔と同一人物と
分かってる言ってるんだ……
「光希や悠里さんで脅すなんて……この卑怯者!やっぱり大輝の事」
「脅し?僕は事実を言っただけさ。あとダークナイト大輝の過去も当然知ってるよ、桐原大翔だろ?僕の情報力もなかなかだろ?だからこれだけは言っとくぞ、間違っても僕を本気で怒らせない方がいいぞ」
顔が近い……表情が怖いし確かに脅しじゃすまない、彼は現役の殺し屋なんだから……やると言ったらやる。
悠里さんまで人質みたいにされてしまった。
大輝とも約束した。悠里さんは守らなきゃ…
「な……どうしてほしいの?」
「フフッ君は利口だね陽加、まずはホテルに行くよ、じっくり愛し合おうね?
あとスマホと身体探知させてもらう。
どうせ発信器とか付けてるんでしょ?」
結果的に時計は外され、スマホは取り上げられた。逃げようと思えば出来るけど悠里さんを仲間が後ろからつけてると彼は言った……
逃げないと分かって放してはくれた
それにやっぱり身体目的かよ、
俺はたくさんの変態を相手にしてきた。
分野的に分かるさコイツも特殊な性癖がありそう……でも逆らえば悠里さんは……
「フフッ大丈夫、いっぱい愛し合ったら今日は帰してあげるよ、ただダークナイトには仕事で遅れたと言えよ?間違ってもバラしたりしたら後悔するだけだぞ。聞き分けのいい子なら僕らの怖さ分かるよね?」
「・・・分かった」
「よしっじゃあ行こう、楽しみだな」
手を繋がれてホテル街に向かってる
大輝ごめんね……俺があの店でバイトしてるから悠里さん巻き込んじゃって……
俺また汚されちゃう、大輝許して
「1つお願い痛い事はしないで、お尻も叩かないで……」バシーン!
頬をひっぱたかれた
「まだ分かんねぇのか?」
明らかに彼の態度が変わった、
かなり恐怖を感じる……怖すぎる
正人みたいな奴だ…
「僕に指図すんな、怒らせんなつってんだろ!
次はねぇぞ?分かったか!」
怖くて涙が出てきた
「ヒック……はい」
「よしいい子だ、もう泣かないで」チュッ
今度は優しく抱きしめてきた
何なのコイツ?性格が全然分からない
これから密室で2人きりで何されるも分からない……不安で仕方ない
「さっ着いた、代金出してあげるから入ろう。」
ラブホなんていつ以来だろう?
今の俺には地獄の入口にしか見えない
部屋のドア前まで来た、大輝怖いよ……
ガチャン
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