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107滝との再会と狙いは一体?《大輝視点》

家を出た後急いで向かった、 もう10月の下旬でひんやりしてきた。 お陰で装備も軽いジャケットで隠しやすくなる。 繁華街は相変わらず賑わってるなぁ 居た!滝と宗太郎の言ってた女だ。 その道の奴じゃなきゃ若rないだろうが女も防弾ベストを装着していて スーツの女側から左に膨らみがる。 間違いなく拳銃だな、これで仲間説が濃厚だな 銃撃戦になるのは俺はもちろん向こうも困るはずだ。 隠密で銃は布で被せて後ろから向けて人気のない場所はすぐ近くにある為誘導するのが得策だが、もう一人いる女が問題だ。女の実力は知らないが素人ではないのは雰囲気でも分かる。宗太郎の言う目は人殺しに躊躇いもない慣れてる目だからだ。 さてどうする、とりあえず一度ケイトに連絡しておくか ツー ん?繋がらねぇ…こんな時に連絡つかねぇなのかよ! いやっ待てまさかあの女もしかしてケイトとかではないよな? 仕方ない、もう少し近づいて声と顔写真撮ってJで分析させよう。 隣に建物の隙間から再び覗いてみたら…女が居ねぇぞ? 俺に気付いたのか?それとも別れたのか?滝はまだ座って飲んでる。 カチャ! チッ!しまった… 「手は見える位置にね? あと動かず騒がずね?お互いの為よ」 後ろから銃を突き付けてるな、またやっちまったな… なら滝も気付いてるな 「滝と一緒にいたな、何者だアンタ?」 「滝さんが話したいそうよ? 言うとおりに私の前を歩いてね?サイレンサー付きで見えないようしてるから逃亡は無駄だし、防弾ベスト着てるんでしょ?抵抗したら頭を撃つわよ。さぁ行先は…」 ここはまだ人が多いし、恐らく滝も人気のない所に呼ぶだろうな。 とりあえず行くしかねえか。 まだ装備は取られてねぇし、チャンスかもしれないが滝は俺の行動を分かってる。 最悪殺されるかもしれない、だからなるべく優位な状態で話したい。 女の言うまま歩かされ、明らかに監視カメラも意図的に避けてるな。 そしてある建物の下へ行く階段がある。見るとドアが一つだけあってバーみたい印象だ。廃業した場所かなんかかもな 「降りて」 「滝の奴は中に居るのか?」 「黙って降りなさい!」 階段を降り終わって女が降り終える前に少し銃口が下がっていた。 「てやっ!」バシーン! ドタン! 肘で顔を殴り階段から滑り落ちた、まぁ降り終える前だから衝撃は薄いだろうがな。俺は女の銃を拾い、弾が入ってるのは確認してから向けた 「ウウッ!クソっ荒い男ね、レディの顔を殴る男は最低よ?」 「ほぅ銃を持ち歩き俺に向けて撃つと脅すような女に言われる筋合いはねぇな?それより滝は本当に中に居るなら騒ぎで出てくるんじゃないのか? まぁいいとりあえず立て早く!」 銃を向けたまま女は渋々立った。 「どうする気?滝が来なきゃ困るのは貴方よ?」 「エスコートしてもらうぜ?アンタがドアを開けろ」 今度は俺が後ろに回り左手は女を掴み右で銃を突き付けてる状態だ。 中にいるなら対等ではなせるかもしれない。 この女が重要かにもよる賭けだが ガチャ 「よし、入れ両手は頭の後ろで組んでゆっくり進め、 妙な動きした瞬間頭吹き飛ばす」 電気が付いてる。綺麗なバーだが誰も居ねぇ…ん?消えた? 八ッマズい! ダッダッダッ!ドスン! 「ぬわっ!アアッ滝だな?」 後ろから殴られた、警棒かぁ 「よぉ大輝久しぶりだな?」シュルッ 俺の銃を抜いてサプレッサー付けて向けてきた。 電気も点いてドアは鍵を閉められ女も銃を拾った。 「彼は入り口で抵抗してきました。私も迂闊でした申し訳ございません」 「いやっ想定内だ。 言ったように若いが16から訓練や実践の数をこなしてきた男だ。 その辺の外国の殺し屋よりよっぽど使えるぞ? コイツは並みのエージェントじゃない。 俺が鍛えてやったからな。 Jだけでは大輝はダークナイトと呼ばれることもなかった。 そうだよな?愛弟子よ」 「この野郎!今更恩着せがましいぞ! 俺達を裏切り、陽加はまた親父の生存を知って恐怖に怯えてんだ! 何が目的だ!」 「まずは立て、ゆっくりな。足の仕込み銃は抜かない方がいいぞ? 常に油断せず不意にも備えて動けと教えた筈だ。 君、装備を確認しろ、スキャンもな」 「了解」 足の銃も他の装備も両手を挙げて抜き取られテーブルに並べられた。 今すぐ殺す事はしないようだがどうする気だ?拷問か? 「これで安心して飲めるな、この銃も置いとけ帰りに全て返してやるが 今は俺が信じられないだろう?俺も今の理解度のお前じゃ信用出来ん、 分かるな?ボックス側に座れ、ここは友人が秘密裏に契約して俺が借りてる隠れ家みたいに使ってる無人のバーで防音で監視もカメラも付近にはない。便利だぜ?まぁ久々に一杯やろう?」 監視に掛からなかったのも隅側の建物で人も少ないからか。 酒なんか冗談じゃねぇ、判断力が鈍るのと何より 「敵の出し物に口を付けるな、これもアンタから教わった筈だが? やっぱり来るのを分かってたみたいだが俺をどうしたいんだ?」 「お前と話をしておきたいと思ったからだ。手荒にしたのは悪かった。 だがこの装備は俺を始末する気で来たんだろ?用心のためだ、お前も同じだろ話したいが用心はする。それは当たり前の事だ。聞きたい事答えてやるし、逆に聞きたいこともある、どうだ話すか?それとも俺を始末するか?」 信用していいか分からんが話す意思はあるようだ、聞いてみて判断だ。 「分かった、聞きたい事はいくつかある。 アンタの言う通り俺も陽加も井上靖雄が生きてると知ってから信用してねぇからな?まず井上靖雄とはどういう関係だ?敵じゃないんだろ?」 「奴は敵ではねぇが味方でもねぇ中立な立場だ、奴は俺を信用してないし俺も同じだ。昔傭兵時代靖雄がまだCIAに居た頃の話だ、ある極秘作戦に俺は金で靖雄は国の命令で行ったんだ。 それがまたひでぇ紛争地で仲間を大勢死んで生き延びるだけで苦労したもんだぜ。そんで同じ日本人だった奴とも協力して生き残れたのさ。 歳は10歳以上離れてるが友人にまでなり、互いに帰国して再会した時は飲んだりもしたが奴は徐々に変わっていった。国に使い捨てにされたり、戦争や紛争、内戦、虐殺等色んな国で見てきたりもあった事で病んだり恨んだりするようになった。陽加への酷い虐待もその一つだろう」 「だからなんだ? それが陽加をあんな酷い薬漬けにまでしていい理由になんのかよ?」 「そうではない陽加の件は俺も許せんさ。とにかく聞け。 で俺が旅に出てた時靖雄から連絡が来た。 ある人物を始末するから援護してほしいとな」 あの時の陽加救出時か… 「それがお前だ、お前も始末しに来た時だ。 奴はJの動きを知ってるからな、 で俺の役目はスナイパーで距離を離れて奥で構えて万が一 靖雄がやられそうな時撃つと言う事だった」 「なら何故俺を撃たずにあんな茶番したんだ?」 「相討ちになりかけてわずかに靖雄が早かった。 信じなくていいがお前を失わせたくなかった。 だが靖雄も昔の事を想うとアイツも殺せなかったんだ、、 年取ると心も緩むもんだな」 滝には何年も訓練を受けてきたんだ、嘘はついてないだろうな 居場所は知ってるか?今の話聞く限り知ってても教えない可能性が高いが。 「事情やあんた達の過去もわかった。だが今井上靖雄と接触してるのか? 居場所は知らないか?」 「お前Jに復帰したんだってな?靖雄が送ってる内通者かららしい。 で靖雄は手配されていてお前が抹殺するよう指示されてる。東とかいう政治家の圧力もあるそうだがやはり政府公認していたのはがっかりしたな」 「そうだ、陽加や光希それに過去の事は話したろ? あれから悠里に再会しちまってアイツも人質にされてんだ。 咲哉は死んだの知ってるか?頼みの一番の相棒もいない、、 だが奴を暗殺しなきゃ解放されないんだ」 「咲哉の事は知らなかった、あの若さで残念だ。 だが靖雄を殺して連中がすぐ解放すると思うかダークナイトよ? お前が利用出来るうちは死ぬまで使い続ける」 「じゃあどうしろって言うんだ! 皆監視されて連絡役だった奴も拘束されてんだぞ! 俺に協力したせいでな」 「実は靖雄は新たな組織を作ったんだ」 なに?新しい組織だとそれが本当なら 「どういう事だ?テロリストにでもなる気なのか?」 「まぁそういう解釈もできるな。反社会な組織になるのは確かだ。まだ少人数だが徐々に武器や人も特殊部隊が作れるほどを目標に徐々に力をつけてい く気らしい、具体的なことまでは俺には言わなかったがJを倒し政府や国を目覚めさせるとも言っていた」 「事実なら大変な事だぞ!Jはそれを掴んでるのか? それにアンタ達もメンバーなのか?」 「断ればもう死んでるだろう、口封じにな。 だが俺は実態を掴むためにと思ってる。靖雄はや反社会性人格者や元国に尽くすような仕事をして強い恨みを抱く者たちを信者みたいに集めて靖雄に信奉させてるよ、昔の邪教に似て俺でも気味が悪く感じたほどだ」 「滝さんそろそろ戻らねばボスが怪しみます」 「大輝俺はその組織に戻らねばならない、 靖雄はさっきも言ったように信用してないからね。 長くは空けれないがようやく来てくれた。 一つ教えておくと陽加に今手を出す気はないらしい。 お前から来るのを待つとは言っていた。 つまりお前が生きてる間は陽加も無事だ。」 俺を殺してから陽加を奪うってだけだろ? でも本当なら時間は多少はあるって事か 「よしっ井上の居場所と拠点は?」 「それはお前達で調べろ、悪いな。 話せるのは最後になるかもしれんな。 もし八方ふさがりになったり最悪頼れる奴を教えておこう。 これが連絡先だ.滝は忠誠心を誓う.が合言葉だ。それで奴も分かる」 頼れるか心配だがここまでの話し方に嘘は感じない。 それに八方ふさがりは事実だしな 「誰なんだ?危険な奴なら知っておきたい」 「大丈夫俺の親友だ、温厚誠実な男で会えば分かるさ。 最後くらい師匠を信じろ?俺も始末は出来ないが止めれないか努力する」 「分かった、気をつけろよ?あと実はJでも問題があるんだ」 「政府が絡んでるなら驚かんが他に何かあるのか?」 「東翔太という東達夫次期官房長官の息子はブラッドリッパーというコードネームのある剣術や刃物系での暗殺を得意らしいんだが、俺に個人的な恨みがあるらしいが俺には心当たりがないんだ。 もう一つ奴は陽加に好意があって付きまとってるんだ。 俺を始末して奪いたいんだろう、井上靖雄と同じだ。 そして東の親父はJに命令まで出せるみたいで怪しさもある。 俺を生かしてるのは井上を消したり力を利用する為だろうが、 もう誰も信用できないんだ」 「なるほど、Jは俺も壊滅させるべき組織だと思うぜ? 政府は非公認として扱ってるが裏で操ってる人間がいる。 東かあるいは官房長官の上と言えば?」 それって一人しかいねぇ… 「あの小野田令子総理大臣… 国のNo.1がJを容認または指示も出してるとしたら」 「国民が知ったら立花グループの二の舞になるな、総理や関わってる閣僚や議員は証拠さえ出れば一斉逮捕で国は混乱だな、また政権交代にもなるかもな」 「今Jの俺は何の信念もなくただ陽加達を守るために動いてるだけだが正直潰したいな、せめて陽加達を安全な場所に避難できないか?弱みがなくなれば自由に動けるし、一つずつ片を付ける」 「まだ急に移動させたら奴らは総力で探して見つかるのも時間の問題だ。 とにかく今は調査とやらを続けろ、いずれ見つけられるようなばしょが ヒントだ、最悪の逃げ道も渡した男を訪ねるか連絡しろ? Jに気付かれないようデートでも装って監視をかえくぐってな?」 どんな奴か気になるが少なくとも今は滝が味方と信じるしかない 他に頼れる奴が居ないからだ 「分かった、だがもし全て作り話だったらアンタも容赦しないぞ。 今はアンタを信じる。裏切るな師匠?」 「殺す気なら入ってすぐやった、俺もこうしてるのは靖雄にとっては裏切りだ、協力者や彼女もスカウトされたが乗り気じゃないから俺についたんだ。ちなみに靖雄は,NGT,ネオグループ立花と名付けてる。 残党も含めてメンバーにいるからお前は特に気をつけろ? じゃあな大輝すまなかった、陽加にも伝えといてくれ。 やはり靖雄にとどめをさしとくべきだった……鈍ったな」 確かにさっきから覇気を感じない。一気に老けた感じがする。 「滝さんもう出ないといけません」 「ああ、じゃあしっかりな会えてよかったぞ、 お前に張り付いてたバカは今警察に職質を受けてる そこの映像は彼女がずっと見てるからJにも気づかれてないぞ。 ただ靖雄には秘書もような存在の男が常に付いてる、俺とお前みたいなもんで靖雄が昔拾って陽加とは別に育てて訓練して今ではお前と互角と言える実力もある。この目で見た。お前と同年代だが気をつけろよ? 得意なのは気配を消して背後からサッと仕留める、又は尾行か情報収集も得意な探り屋だ。いずれ対峙する日も来るだろう」 「そいつはなんて言うんだ?」 「稲葉と名乗ってるぞ?コードネームかも分らんが、靖雄を信奉していて、奴の命令は犬のように聞いてる。靖雄以外には無愛想だがな」 稲葉なんて聞いた事はないが井上が秘密裏に育てたんだろう、多分使い捨ての少年兵みたいによ。でもまた敵が増えんのかよ、井上も独自に組織作りをしていて、Jは政府が操ってる、俺も反旗翻したいくらいだが井上とJを壊滅させるしかねぇ。 どいつもこいつも腐りやがって! いいぜ俺が一つ残らず相手してやる! 例え相手が総理大臣だろうがな… 「じゃあ俺は行くがめげるなよ?健闘祈るぜ大輝」 「ああ、死ぬなよ滝?」 少し目を合わせてから彼は笑みで女と出て行った。 少し嫌な感じがしたが俺も急ごう 俺も装備を入れなおしたら帰るか、陽加にも伝えねぇとな あとこの協力者は誰なんだろうか? まぁいつか頼る事になるだろうがとにかくまた一つ収穫だが Jには言えないな とにかく帰って考えよう

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