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114大輝と翔太の初対面と太田邸再侵入《大輝視点》

あれから自宅に帰り、夕食後俺達は太田の証拠を取りに向かう準備をした。 と言っても今回は屋根裏から総理の部屋のみ直行する。 太田のお陰で構造も知れた。 「なるほど東の息子かぁ、東は以前から怪しげな雰囲気は感じていた」 「そう言えば東議員は今日官房長官に就任してましたね?」 「まぁ小野田とは長い付き合いで側近みたいなもんだ。 2人は特に私や内閣を批判し続け総選挙に挑んできたくらいだし、むしろ今まで閣僚に入れなかったが不思議なくらいだね」 とにかくまずは総理の持つ証拠を入手する事だ。Jも動き出してる筈だ。 23時になった。 「よし行ってくる」 「気を付けてね」チュッ 「警備は強化してる筈だ、 慎重にな?あと殺しはするなよ?」 「分かってます、奪ったらすぐ戻ります」 俺は一人で出た。陽加も行きたがったが今回のケースは少人数にした方がいいから残した。 レンタカーでまた出発した。 東翔太…まさか立花家とも繋がりがあったとはな しかもあの嫌なガキかぁ 《8年前、立花邸》恋愛メッセージ番外 当時俺はまだ中2で桐原大翔として生きていた。ある日千尋からあの豪邸でパーティーに招待された。そこで奴に会った…… うわー偉そうな人がいっぱいいる 皆上級国民ってやつかな? 毎度ながら俺場違いすぎるよ千尋… 「大翔お待たせ遅くなってごめん」 「千尋ー良かった会場に一人は居ずらいからさ」 「ごめんごめん、パパが用意させて着たんだ?カッコいいよ」チュッ 「千尋こそ今日も可愛いよ?」 上はワイシャツにジャケット下は半ズボンにハイソックス…小さい千尋には似合ってる。 千尋パパの仕業だねきっと、、 「よぉー大翔待ってたぜ、今夜泊ってけば千尋とたっぷり奉仕してやるぞ?」 千尋の兄、雪哉だ 「雪哉くんまた今度しようね?」 「まいいや、ごゆっくりー」 雪哉くんが去り、再び2人きりになった。 「千尋誕生日おめでとう、こんなのでいいか分からないけど、はいっこれ」 そう、今日は千尋の誕生日パーティーでこの人出だった。 それほど立花家の人間はもてはやされてて驚いた。 「ありがとう、大翔自身がプレゼントで良かったのにへへ」 「いやいや流石にね…」 「ネックレス綺麗な宝石だけど高かったんじゃない?無理してない?」 まぁ確かに俺には痛かったけど世間的には安い方だけどせっかくだしと思ってサファイアのネックレスを買った。この会場の人達の中では安物でしかないんだろうけど千尋は喜んでくれた。 「安物だよ、むしろ失礼じゃないかと思ってたけど喜んでくれて良かったよ」 「当たり前だよ大翔ありがとう大切にするね?大好きだよ、今日もゆっくりしていってね? 高級料理もたくさんあるからさ」チュッ 抱きついてきて俺らはゆっくりキスした… 悠里ごめんよ、今日だけ許してくれ そう思ってたら バーン! いきなり千尋より少し身長高いけど年下っぽい子がわざとっぽくぶつかってきて俺から引き剝がした上俺を睨んでる。 「翔太?いきなりなにすんの!危ないでしょ!」 「ちぃ久しぶりー今日も可愛いーな、これ誰?」 これ扱いかよ!でも本当嫌な目付きしてる…… 「同級生で親友の桐原大翔で、こっちは幼馴染で小6の東翔太だよ」 この時の会話なんて忘れてるに決まってるが仇になった…… 「そうなんだ、よろしく翔太君」 「気安く呼ぶな凡人!ちぃなんでこんな凡人中に入れてキスまでしてんの?バイ菌移されるよ?それに恋人は僕の筈だよね?浮気だし、それコイツからのプレゼント?」 千尋から奪うと観察し始めた 「翔太返して!大事な物なんだから!」 翔太は床にわざと落として…サファイア側を踏みつけてネックレスを壊してしまった コイツかなり野蛮だよ。 「こんな凡人以下の誰でも買えるネックレスなんてちぃにふさわしくないし、アンタも最低だね、こんなの付けて会場に入ったら皆の笑いもんだよ? まぁ貧乏人には分からないかぁ、場違いだし早く帰ったら?」 頭にきた! 「あのさ、俺は凡人だけど君みたいに人に酷い事はしたりしないよ。ちゃんと躾されてはいるから」 とは言っても会場のドアが開いていて中には凄そうなプレゼントもたくさんあるしこんな安物付けさせたら立花グループをバカにしてるかな? 「僕をバカにするな!僕のパパは政治家で偉いんだからな!言い付けて追い出してやる!」 バチーン! ん?会場を見てる間に千尋が翔太を叩いたのか? 「ち・ぃ?」 翔太は泣きそうな目になってた でも千尋もそうだった 「バカー!大事な人に酷い事言う翔太なんて大嫌い!お前こそ帰れー」 千尋が大声で言い始めて周囲も気付いて千尋パパや知らない男性も駆け寄ってきた。 「どうしたんだい千尋?何があった?」 「ウウッ…パパ翔太追いだして!大翔がくれた大事なプレゼント壊して悪口言ったんだ!」 「うわーん!パパ僕は悪くない、 アイツが僕のちぃに酷いことして僕も侮辱したんだー、アイツが悪いんだよ」 この人が政治家のパパなんだ。 でもテレビに出てないし、見たことない 「息子の話は本当か?見ない顔だがVIP以外立入禁止だ、勝手に入り込んだのか?」 政治家って恐怖心が出て何も言えないでいると 千尋パパが話し出した 「東さんこの子は千尋のクラスメイトで親友でこの私が特別に許可しているんです。それより千尋の話が事実なら大変な事ですよ議員?」 なんか変な展開になっちゃったよ、 俺が帰るのが1番いいね ずっと翔太って子には睨まれたままだし 「あのー俺が帰ります、プレゼントも渡せたし…壊れちゃったけど」 「待ちなさい大翔 翔太君千尋にとって大翔君は特別なんだよ? 私も息子のように思ってるんだ、壊したり逆に侮辱してたなら私としても許せるものではないぞ?議員も寄付金の話もなかった事で」 「会長どうかそれだけは、息子には罰を与えます失態お許しを」 「なんだよパパ!いつも偉い人間とか自慢してる癖に土下座なんかして僕は謝らないからな? ソイツが悪いんだから!」 バーン! 「黙りなさい!帰ったら許さんぞ!」 父親にまで打たれて…… でも父親も俺を睨んでる。 親子揃って、こんな人間達が国を背負うなんて恐ろしい世の中になりそう。 「あのとにかくまたご家族だけの日にお邪魔します、千尋また学校でね」 そそくさと出ようとしたら千尋が追いかけてきた 「大翔待って、気にしなくて良いんだよ? ごめんねせっかくくれたプレゼント、家の人間使ってでも直させるからね?」 「大丈夫だよ今度は俺がプレゼントだから」 チュッ 「松丸が居ない間だけは俺の物、あと翔太ごめんね、俺の事になるといつもなんだ。父親も政治家でパパと繋がりあって今までは黙ってたけど」 「政治家って平和党の政府?」 「いやっ詳しくは知らないけど野党社会党の中間クラスの議員だったと思うよ多分」 野党でも議員クラスなら確かに影響力はあるね 抱きしめて少し余韻に浸かっていたら綾乃さんが駆け寄ってきて 「大翔様ー千尋様、先程は大変でしたわね、 お帰りでしたらお車出しますわ、 千尋様はご挨拶もありますのでお戻り下さい」 こうして東翔太との初対面は最悪だった。 今思い返してみるとメイドの綾乃さんは懐かしい、 ずっと最後まで彼女だけは信じていたのに相澤側の人間で恋もしていたなんてな…… 回想してる内に太田邸に着いた裏側から侵入してワイヤーを使って上まで登り、屋根から唯一総理の部屋へ直行できる通気口隙間がありゆっくり降りて中に入った。ここまでは簡単だったが油断は禁物。 総理の言っていた絵の後ろにある金庫があった。指紋認証の為総理の手を借りて指紋手袋とコードを入力して開けた。 中にDISK型のデータと同じのが入ったUSB回収して元通りにした。 通気口から出て後は脱出だが……やはり簡単にはいかないようだ ガチャ! 「動くな!ダークナイト大輝。」 「何モンだお前」 クソッ、銃は足の仕込んだ銃だけしかないし、銃声はまずい 相手は目出し帽で分からないが 「東ですよ、さっき銃を向けられた男です、今度は逆でこれまたぐうぜんですね?2度も会うなんて」 マズいJにバレちまう、もう始末するしか方法はねぇか だが屋根で派手に動けない、場所も状況的にも不利だ どうする?

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