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115 証拠確保と急展開と大物接触《大輝視点》
コイツも一応は銃も扱うみたいだが、やはりデータが目的だな
「太田の自宅に何故忍び込んでる?本人は始末したはずだが?」
「僕を舐めすぎですよダークナイト殿、
どうせ証拠の存在を知って奪いに来たんだろ?
僕もJの指示で回収に来た、渡して貰いましょうか?
貴方もJの一員なら提出の義務がありますよね?
千尋を死なせた時みたいに正義気取りを続けます?」
「俺は念の為証拠を残してないか確認しに来ただけだ、
太田の証拠など知らねぇよ」
「金庫開ける様子見てましたが総理の指紋の手袋はともかくにしても暗証コードを一発で当てたのは不思議な話ですよね?」
マズいな、この野郎気付いて言ってる可能性がある。
「テメェずっと監視してたのか?」
「太田は生きてるんじゃないですか?今の行動全て上に報告したら貴方も周りも終わりだ、でも今僕を殺しても疑われますよ?」
「なら撃ち殺して奪えよ?」
「そうしてやりたいんですがまだ任務は終わってませんよね?
証拠さえ渡せば今は太田の件は黙ってあげてもいいですよ?
太田はどうせ証拠がなきゃただの臆病ジジイですから」
それはどうかな?
あの男だって総理大臣にまでなった男だ。
太田は優柔不断でそれが閣僚の選考を間違えたのもあるが
総理としての能力はあるさ。
お前こそあの男を舐めない方がいいぜ
「このUSBがそうだ、ホラッ持ってけ」投げ渡した
「確認しますので動かず待ってください」
奴は小型PCで確認し始めた。賭けだったがDISKには気づいてない。
まぁ箱に入っていたし通気口で確認したから見えようがないからな。
「確かに、ではまたその内に」
奴は去ろうとしたが
「東、千尋の事助けれなかった責任は俺にある。恨むのも分かる。
許しを請う為に言う訳じゃねぇが救えずすまなかった」
「本当に許す気は1ミリもないさ、アンタのせいで事実死んだんだからな。
だから今度は僕が陽加を奪う。
そしてアンタの最後は惨いものにしてやる、それだけは覚えとけ」
そう言って奴は脱出していき、俺も車まで戻った。
自宅まで戻り車は返却してきた。
「お帰り無事で良かった」「家内達は振り切れたか?」
「大丈夫でしたが、最後に東翔太に出くわしまして」
スキャンして盗聴器などが付いてないか調べてから着替えた。
そして経緯を話して、USBはJに渡ったことを伝えた。
「そうか、だがDISKがあれば十分だ」
早速PCで起動してみた
動画は太田の言う通りの……こいつ等がJのトップ3か?
ボスもNo.3と言われた男も初めて見たが、2人とも太田と歳は変わらない印象だ。と東の親父か。忘れていたが思い出してみると見覚えがあるなあの目付きの悪さ。親子そっくりだな
政界以外でも経済界の大物や警察庁の幹部まで、相変わらず腐敗してるな
「立花グループを思い出すぜ、奴らは反社側だったがJは忠実な組織にして逆らえないようにするのが目的みたいだな」
「現在小野田の政権の支持率は60を超えてる程だ。
もっと大きな目的があるようにも思えるのだがな」
「小野田が核開発計画を推進してるのは事実か?」
「ああ、今の憲法上軍を表立って作れない、だが自衛隊だけでは不十分だと常に言っていたからな。安保条約もだ、独立を目指して核兵器を保有すれば事実上はこの国は最強の核保有大国になり、どの国も迂闊に手出しが出来なくなる。まぁ私にしてみれば他国やまず国民が反対するだろうがな」
「いや近頃核を保有すべきだという意見が多く見られてる。ここ最近の諸外国での紛争や内戦、戦争が激化してきてるし、いつ第3次大戦が起きるか分かんねぇ状況で皆怯えてる、この国は大丈夫なのか?ってな」
「確かに一理あるが、平和党では名の通り実現等はさせないし、小野田や内閣が言い始めるなら野党達も黙ってはいまい、大統領や独裁国家ではない。権力は限られてる」
「話は戻るがこのデータはどうする?アンタを警察まで行かせることも俺らも出来ない、しかも内通者に間違って渡ったら終わりだ」
今警察に渡して一斉検挙を太田に指示させても誰かしら殺される可能性もある。誰が信用できる?
「私の友人に警察庁幹部や警視副総監もいる彼らに頼むのはどうかね?」
「アンタの秘書も裏切っただろ?そんな上層の人間は余計に信用出来ねぇ」
「大輝そんな言い方ないんじゃない?一々否定してたら何も出来ないよ」
悩んでたらウィーンウィーンウィーン
「Jだ、スピーカーで出る、ああケイトか?」
《証拠のもう一つをすぐJに渡して、バレてるわよ。》
クソッ!注意してたがなぜ?それに東はあの時知らなそうだったが、
恐らく別で監視してたのか…
「データは東に渡して確認したんだろ?」
《ええ、貴方の持ってるDISK型の方もね。松丸悠里は今自宅の窓に近い位置にいるそうよ?意味は分かるわよね?》
「悠里に手出ししたらお前も狙撃手も見つけ出して殺すぞ!」
《なら今すぐ外に居るスーツの男性に渡しなさい、これ以上トラブ……》
「残念だなぁ分かってなさそうだから言ってやるよ、もうお前らに従う義務はねぇよ。むしろ気付いてくれて好都合だったぜ」
《なに証拠で脅そうっていうの?皆殺しにして徹底捜索か尋問されるかしかないのよ?》
「俺の経歴は分かってるなら、それこそ低レベルな脅しだな。不満があるなら小野田や東かボスを出せ!さもないと今すぐネット中にばら撒くぜ?お前一人で責任取るか?」
《少し待って》保留になった
「ねぇ大丈夫なの?捕まって拷問なんか嫌だよ?」
「私は構わないが陽加君は逃がそう、バレた以上私達は拷問され殺されるだろう」
「総理貴方も発言して結構ですよ、良いですか?
俺達は核兵器並みな武器を手に入れたんです。
奴らは俺の経歴を知ってます、恐らく総理も拷問しても吐かない事は分かってる。陽加を誘拐したらこっちも情報開示してしまう事もです、ケイトは交渉事は下手糞だ、ただ脅すだけで交渉しようともしない、だからアンタの宿敵たちと交渉します」
「それでは証拠は封印するのか?私を連れ出しといて」
「勿論最後には司法に委ねますが、NGTの存在もありますのでそっちを専念する為俺から身を引かせるんです」
「分かった、ここまで来たら最後まで付き合おう、陽加君の料理も良かったんだかな」
よしとりあえずJを抑える事だ、果たして誰が出るか?東の親父か?小野田総理か?ボスか?
《お待たせ、光栄に思う事ね、話してみたいと仰られてるわ》
《初めましてかしらダークナイト?貴方の噂はきいてるわよ。私は貴方の力に魅了を感じてるの。これまでの仕事ぶり感激ね。》
小野田総理か……思わず太田を見たら彼も驚いてはいた。
「小野田総理か?アンタみたいな気味の悪いオバサンに褒められても嬉しくはないがな」
《クールな男の子も好き、ねぇこの際だからJから抜けたいんでしょ?
なら私と契約しない?報酬も欲しいだけ払うし汚れ仕事からも抜けられるわよ?》
何だコイツ?罠なんか作る必要もない女なのに
「ほぉじゃあどんな仕事をしろと?」
《私の専属警護人よ貴方なら難しくない筈でしょ?NGTの追跡もよ?待遇も考慮するし、経歴的に任せたいのとイケメンだしねフフッ、
でも全ては証拠を渡してくれたらの話よ?チャンスを掴まない?》
「悪いが俺は平和党の支持者でなぁ、太田の殺害命令を出したアンタの下僕になる気はねぇよ。証拠も渡せねぇな、ホムラや悠里達を監視から解放し、Jから俺を抜けさせるなら厳重に隠して封印してやるよ、互いに無事で居られるがどうする?俺達を捕まえて拷問しても無駄だ」
《太田はいつも邪魔な存在だったわね、何なら在職中でも暗殺させたかったくらいに。
貴方もこの私に逆らうなんて流石というべきね、でも貴方が証拠を流出させない保証はないじゃない》
「証拠は命綱だから交渉には入らねぇ、Jから抜けるがホムラをつけろ。
ケイトは役立たずだ。抜ける代わりにNGTは追ってやるし、井上靖雄も決着をつける。その代わりホムラだけ情報提供やサポートとしてつければ証拠は厳重に保管する。悠里達に手出しや監視も続けてたら交渉は終わりだ」
《なるほどね、交渉事に対して両者に譲歩して納得される、悪くないわ。まぁいいわ好きになさい、ただNGTの調査報告は逐一ホムラに行う事が私の条件、これで成立でいいかしら?》
「ああ、じゃあそういう事でたの…」
まだ切る前に太田が急に
「ウホッウホッゲホッ!」
《今の誰?待って聞き覚えのある声だったわよ》
「俺だ、ムせただけだ」
《まさか……太田?》
チッ!この女妙に鋭いな
太田はすまないと片手で立てた
「……」
《太田さん居るんでしょ?私はごまかせないわよダークナイト》
「はぁもういいよ大輝君、久しぶりですな小野田君」
《暗証コードも知ってたわけね、迂闊だったわ。私達に逆らう為に彼を生かしてむしろ協力させていた。本来なら抹殺だけど証拠が手元で良かったわね。でも彼が生きてたなら話は変わるわよダークナイトさん》
「やめなさい、私の命がほしいならくれてやろうだが他の者への手出しは許さん」
《命令される筋合いはないわ、今は私が首相よ?貴方は黙りなさい》
「太田は害にはならねぇ、保証する。
証拠は俺が保管して太田は自宅に返せば丸く収まる。調査に加わらせない約束もする。これが最後の要求だ、太田も見逃せ、そしたら彼はもう関わらせない」
《認めたくはないけど彼は前内閣総理大臣よ?その男の事はよく知ってる。正義感の塊で優柔不断な弱腰総理だったけど不正や裏組織を嫌い、立花グループを政権総力で再建阻止や財産凍結までしてきたほどの男でもある。解放したらリスクしかないわ》
「ならお得意の監視すればいいだろ?次怪しければ暗殺でも好きにしろ、それでいいか?」
小野田はしばらく考え込んで誰かと男と話し合ってる、東父か?
《結論は東としたわ、今回限りよ?太田さんも聞いてますね?引退生活を送ってくださいね?ご家族の為にも》
「総理!良いですね?」
太田は渋ってるようだが今は返事してくれ
「分かった帰ろう、だが君と話すのは最後かもしれんから前任者として言っておくが君たちの政権は長くは続かない、いずれ報いを受ける。
例え私を始末しても終わる事はない、せいぜいビクビクして過ごす事だな」
《皮肉は結構、言うまでもなく少しでも怪しいと判断すれば命はないわよ、どこに逃げてもね、ではさようなら太田前総理殿、ダークナイトはホムラの連絡を待ちなさい、疲労で数日は休日に思っていいけどNGTの件頼むわね?特に井上の抹殺が最優先よ》
「分かってる」
《ではいずれまた話しましょう、警護の仕事もいつでも歓迎するわ》
「まぁ路頭に迷うくらいになれば行くかもな」
電話後
「では総理明日一人でご帰宅ください」
太田は納得してない様子だが今は仕方ない
「どうも納得いかんな、私は見ぬふりで生きていけというのか」
「総理、何度も言いますが貴方の力は必要です、安全な携帯を渡しておきます。井上の組織をある程度制圧させてJと共倒れが一番有効です。警察の内通者もその時分かる筈です。そしたら貴方にも加わってもらいます。警察の協力で一斉検挙をスタートさせ、恐らく社会党も混乱し、その時総理が政界に戻り指揮を取ればもう一度政権を取り戻せるでしょう。信頼出来そうな人を総理に推薦するとかは出来る筈です。だから今は大人しく普通の生活をして俺らを信じて待ってください」
「分かった、全く君らには振り回されっぱなしだなハハ」
「太田さんとお別れ、ちょっと寂しいな優しいお父さんみたいで嬉しかったしいっぱいお話し出来たのに」
「陽加君はしっかり者だ、私も残念だがまた会おう」
「はい、ありがとう」
2人は結構話したり総理時代の思い出を語ってたな
陽加にとって父親は恐ろしい存在だった中
太田前総理という温厚な親父と生活して嬉しかったんだろう
内閣総理大臣の小野田令子に井上靖雄に東の親父にその他関係者。
今は証拠で抑え込んでるが最悪な相手ばかりだ。
恐らく俺の考えも想定されてるかもしれない
勝負はまだ始まったばかりだ
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