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128NGTとの対決4 対決前夜と2人目の再会《複数視点》
《井上視点》
あれから技術者との会議を終えて陽加の居場所に向かったら入り口前に稲葉がいた
「手に入れたか?」
「はい、ご主人様、計画通りダークナイトは僕に気を許し始めました。
完全にではないようですが時間をかければ彼の場合問題もないと思います」
「つくづくバカな男だ、優柔不断で情けないが、証拠は焼却炉に入れときなさい。それからあまり奴といるな、陽加は部屋に戻す。
それからお前奴の匂いがプンプンするぞ?長い間くっ付いていたな?
セックスは気持ち良かったか?抱かれたんだろ稲葉?」
「はい…彼としました…ごめんなさい」
「昔の事思い出したか?」
「……いえ、でも彼を知ってる気はするんです…」
「フッまぁいい、明日に備えて休んでいいぞ、まだし足りなかったら来てもいいぞ?」
「失礼いたします、ご主人様」
バタン
バレバレだぞ稲葉?
立花千尋の記憶奴のせいで戻ってしまったようだがそんな事はどうでもいい。
稲葉はもう私の虜で裏切らないのは断言出来る。
大輝も恐らく薬は使われてないだろう。
だが人質がいて逆らえないと分かってるからこそあの公僕女も殺った。
今は芝居に付き合ってやるよ、ダークナイト。
どのみち貴様は逆らえないのだから……ハハハ
それより今は……
「陽加ーお待たせ」
「お前なんか待ってないし、大輝以外待ってない!」
「陽加本当に威勢だけはよくなったな、こんな部屋で可哀想にさぁパパの部屋に戻ろうな?」
初めは怒りで閉じ込めたがやはり可愛い陽加にはこんな独房は不衛生だ。
手錠で繋いで抱っこして連れて行った。
暴れてもがくが私には赤ちゃんと変わらんさ
「離してー!大輝ーー」
「今夜こそはたっぷり楽もうな陽加?」
部屋に着いて陽加を裸にした後手錠して風呂にシャワーを浴びせた。
その後ベットに寝かせ拘束具を付けた
「綺麗だよ陽加、穴だけは奴に傷物にされたがすぐパパの物に戻してあげるよ」
「イヤッ……や・めて・たい・きぃ…」
泣いてる姿も愛らしい……
私には陽加さえ居ればいればいいさ……
「お帰り、私の陽加…今度は死ぬまで一緒だ」チュッ
《稲葉視点》
ご主人様からは破棄を命じられ、大翔には太田という人に託せと任された。
僕は……
一応裏ルートで基地内から出れる箇所から出てみたけどまだどうしようか決めかねてる。
そんな時一瞬油断した瞬間
バッ!シュッ!
背後から誰かが僕の首にナイフ当ててきた。
もう片腕で身体を抱き寄せてる
銃を出す暇もなかった。動きが早かったし、なにより気配が感じなかった。
「うーんいい匂いなおチビちゃんに話あるんだけど、俺の陽加と憎いダークナイト大輝はどこに居るんだ?すんなり答えてくれたら楽にするよ?」
「貴方いきなり無礼ですね、尋問してるつもりですか?何者です」
「知らなくていい、そういうお前は確か」
マスクとメガネを無理やり剥がされた
「Jでも正体不明の男だったなさてどんなお顔か…………えっ?」
僕も顔見て驚いた……だってそこに居たのは
「ち・ひ・ろ……なのか?ちぃ?」
「しょうちゃん」幼馴染の東翔太だったから
「ちぃが…なんで生きてるんだ?どうして!」
「ごめん訳有なんだ…」
「ずっと会いたかった、生きてて良かったちぃ」チュッ
ナイフを捨てて抱きしめられてキスまで……
大翔と似た反応だけど当たり前だよね…
「ちぃなんで井上の下僕なんかしてたんだ?生きてる事隠して……
知ってたら僕が側に居たのに」
「ごめん話せば長くて今話してられない、翔ちゃんこそなにしてんの?ナイフなんて随分物騒だけど…」
「あっ向けてごめんよ、ちぃだと知らなくて。そのどこまで知ってるか俺はブラッドリッパーってJでのコードネームなんだが知ってるか?」
ブラッドリッパーって情報だけは知ってる
「冷徹な殺戮者……ナイフで子供や赤ちゃんまでも容赦なく殺害してきたって……翔ちゃん」
「分かってるよ、俺だって可哀想だとは思ってるけど任務の為に証拠を何一つミス一つ許されないんだ、ちぃを失って自棄になってた」
「ダークナイトが大翔って知ってる?」
「ああ、お前の家族やお前を殺したと思ってずっと奴に復讐したかった。立花家はどん底に落ちたのに奴はのうのうと生きて男を次から次へと……」
「だから大翔を殺すの?大翔は何も悪くないんだから!立花グループが悪いんだ。大翔だってお父さん殺された上に記録ではお母さんも…Jに入ったのもそれほど追い込まれてたからで…」
「まただよ、陽加と千尋とい皆奴の肩ばかり持って皆俺だけ悪人みたいに言って、ちぃだって知ってるだろ?ダークナイトの経歴。奴だって僕以上にグロい任務を散々してきた奴だぞ?それこそ死刑モンなほどな」
「なら翔ちゃんはJに忠実?お父さんや総理にも」
「僕は政治家嫌いだから、これも個人で来たんだ。親には行くなとうるさく言われたがな、でもお陰でちぃに会えるなんて思わなかったぜ」
「記憶がなかったけど大翔のお陰で今日全て思い出したんだ」
一応翔太にも今までの事を説明してあげてどうするか決めてもらう事にした
「そう言う訳でもし太田って人渡すのを拒むなら殺し合うしかなくなる。僕は翔ちゃんとそうしたくない。どうする?僕を殺してデータも破壊して大翔も殺しに行くの?」
「うーん親父やあのオバサンもJもどうなろうが僕に何もなければどうでもいいんだよね、いいよちぃちゃんの言う通りにしてあげる」
「本当に味方になってくれるの?正直まだ信用出来ないけど…」
「その代わり俺の物になって一緒に居てくれることが条件。つまり恋人になりたい正式にな。桐原大翔には井上陽加がいるんだし、全て片付いても一緒にはなれないから完全に奴から縁を切ってほしい」
言ってきそうな気はしたけど、確かに一理あるし、今Jに知られたら困る。
井上陽加…大翔の恋人……確かに大翔自身そう言ってた
話し合うって正式なさよなら?死?刑務所?
どうなるか分からない……
「……分かった、でも協力してね」
僕は太田前総理に内容を送った、
ついでに明日行われるNGTの計画も含めて
でも返信はなかった……
「で僕はどうしたらいい?」
「連絡するから東京にいて官房長官や総理を見張って?動きがあったら僕に教えてほしいの、後太田総理は安全?」
「分かったよ、太田は今んとこは無事だと思うけど分からない。
あとさアイツと逃げるなよ?今から俺が恋人なんだからな?」
「う・うん分かってる…」チュッ…舌を入れて長いキスをした
「終わったら2人で住む部屋探そうな?
8年分語りつくしたいし愛し合いたい」
翔太も本気で心配してくれたのは伝わるし嬉しいけど
僕らみんなこの先どうなるかわからないし、、
ご主人様……大翔………
今僕には誰が1番大事か分からなくなってしまった
《大輝視点》
あれから時は過ぎたが千尋はちゃんと役目を果たしてくれただろうか?
そして陽加は今どうなってるのか心配だ…助けを求めて呼ばれてる気がする
ガチャン!
「千尋ー」
千尋は俺に駆け寄り抱きついてきた
「ちゃんと送ったんだけど返信はないから見たかは保証出来ないよ?」
「いや十分だありがとうな千尋、俺は井上の指示で刑事を1人殺しちまったが……」
「それからねさっき基地の外で東翔太に会った…」
「何?どういう事だ、奴はどうした?」
「帰ったよ、僕達に協力するって」
アイツが協力?にわかには信じられねぇ
「ダメだ」
「えっ?」
「今すぐ追いかけて捕獲しろ!Jに報告されたらマズい、太田も殺される。そうしたら全部水の泡だ」
「大丈夫、彼は約束守るよ」
「奴は信用出来ねぇ、陽加をレイプした上に俺に強い殺意を持っててまともじゃねぇ」
「聞いたよ、僕のせいでしょ?でも大丈夫翔太は父親や小野田にも忠誠心はないし、井上陽加からも手を引くって約束してくれた」
「お前まさか……自分を差し出したんじゃないだろうな?」
「彼の恋人になって大翔と縁を切る事が条件だってさ」
「応じたのか?」
「一応はね、でもね大翔僕はご主人様や大翔も大好きだよ?
でも2人は陽加1番でしょ?大翔は僕じゃなくていい、悠里の次は井上陽加で僕はいつも2番以下だもんね……僕は記憶が戻って正直誰が1番か分からなくなった。でも大翔を選びたかったけどまた恋人がいる。話し合っても何にも解決しないでしょ?」
「俺は……卑怯でクソ野郎だと分かってる、でも千尋も大事なんだ。お前を見た時俺…もう離れたくないと思って…悠里の事もあるけどまだ結論出さないでくれ……お願いだから」
俺こそどうしたらいいのか分からない、
陽加を守るのが役目なのに千尋を手放したくないと思ってしまう……
複数を愛するのは難しい…
「解決しても僕らはどうなるか分からない身だし、分かってるよ。今はやる事をしよ?さっ今日は寝よう?」
千尋は全裸になってベットに入ってきた
「お前もここで寝るのか?俺は陽加が心配で寝れないかも…」
「暖かいし、寝る前にしようか?
そしたらぐっすり眠れるよ」チュッ
「癒してくれるか?」
「うん、今は大翔がご主人様だよ?
いっぱい奉仕してあげるね」
こうして俺達も再び熱い夜を過ごした
太田が間に合うか、井上が動き出してしまうか
東やJの事も気になるがホムラにも連絡が取れない以上今は待つしかない
悠里、陽加明日まで耐えてくれ
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