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129NGTとの対決5 計画開始《複数視点》
《井上靖雄視点》
《貴方、赤ちゃんを優先して…》
《ダメだ、子供はまた作れるがお前は一人しかしないんだぞ?》
《この子も命よ、お願い約束して?息子を優先して!》
《残念ですが奥様は………》
《top secret mission
Thank you for your hard work.極秘の任務見事だったな》
《Thank you, Secretary.ありがとうございます長官》
世界の裏は腐敗だらけで何が国の為だ…世界の平和の為だ…
自国の利益の為に腐れ切った指導者共が!
私は……国に見捨てられ愛する妻も失い、残ったのは忌々しい息子だけだったが今では私の命そのものだ、妻によく似て色気も徐々に出てきた。
私の癒しであり全てだ…いつ死ぬか分からんがもう最後まで離さんぞ。
朝になり、隣で寝てる陽加を抱きしめながら考えていた。
昨夜は激しくし過ぎたせいか多少穴から出血してしてしまったが処置はしたし問題はない。
「うーん…」
「おはよう陽加、お尻は痛むか?」
「今は…そんなに…」
疲れて抵抗もしないか、それとも我慢してるのか…奴が助けてもらえる等とまだ考えてるようだな……まぁ芝居してるあの二人の動きを見ながら計画は進めるとしよう、あまりに邪魔になるなら抹殺するだけだ。稲葉も例外じゃない。
コンコン
「失礼します代表、作戦の準備が整いました。
後はご命令いただければすぐに行動開始出来ます」
「よしっ着替えたらすぐ行く、待機させとけ」
「ハッ!」ガチャ
「一体何の話?」
振り向いたら陽加が震えながら聞いてきた
「お前はここでいい子に待ってなさい。
いいか?今日はパパたちにとって歴史的な革命の日だ。
言っとくがまた昨日みたいな事は起こしたら今度こそ許さないぞ?
いい子でな、後で戻る」チュッ
「お願い、大輝に会わせて!」
「仕事が済んだらな」
「仕事って…大輝に何させる気なの?」
「お前は待ってればいい、話は終わりだ」
陽加に着替えを渡して朝食を出させた後
私は着替えてからすぐに拠点場に向かった
そろそろ芝居に付き合うのも面倒だな
《大輝視点》
「ウウッ…ん?千尋?もう朝なのか?」
昨日俺達は2度目のエッチで多分深夜までヤッてていつの間にか寝てたみたいだが千尋の姿はなかった。
井上に気付かれないために先に戻ったのかもしれないが……
黒の長袖にチノパンと靴を履いた
ガチャ
《ダークナイト、ご主人様が呼んでます来てください》
井上の部下一人が来てついて来いと案内された。
ライフルを持っているし、今は陽加達がどうなったか分からない以上迂闊に手出し出来ない。
そう言えば太田はどうしたんだ?千尋の話では昨夜には証拠メールが送られ世間に全て暴露されてれば、今頃には朝一で警察やテロ対策部隊SATが突入してもいい頃な筈だが何かあったのか?
まさか……千尋お前は裏切ってないよな?
それから一つの格納庫並みのデカさの倉庫に入り人が集まっていた。
人数自体は学校の一クラス並みだが全員爆弾ベストを着用していた。
やはり自爆テロを……
千尋もいつもの服装でいた。
そして井上が説明し始めた計画はとんでもない物だった……
ベストを着たメンバー達はそれぞれ各都道府県の主要都市を特に5大都市を一斉に自爆攻撃すると言うものだった。
今日は土曜日で子供も多く出歩いてる日だ…
そして犯行声明を世界中のネットとテレビに流す。
日本語ではなく英語を使ってあえて国外のテロ組織の犯行だと思わせる事が重要だと……その為に国民を大量に殺害する気だなんてこいつ等も小野田政権も腐れすぎてる……こっちに勝機があるとしたら先制攻撃して一斉排除する事だがもう今の時点では間に合わないだろう。
「では全員計画通り進める事。
明日のこの国の為に諸君らの健闘を祈る、頼むぞ」
「「「Yesser!」」」
で俺は何を命じられるんだ?
「さておはようダークナイトよく眠れたかな?聞いての通りだが我々は今から行動を起こすが君には別の任務がある」
楽しい任務でないのは確かだな……
千尋も前に出てきて
「貴方は僕とJの拠点に向かい、内部に侵入した上で奇襲し、一人残らず抹殺します。今日いるメンバーは小野田総理と東官房長官が忠実ではないと判断したメンバーだけを選び、そのメンバーは全員中にいるそうです。
建物は地下なのはご存じのはずですよね?
最後は爆破して証拠もすべて排除します」
「そして攻撃終了後JとNGTは融合して内閣の新たな組織を結成し核保有法案が可決されたら核管理+初の正式なこの国の諜報機関としてなるわけだ」
随分とてつもない計画を立てやがって、だがコイツにとってのメリットはなんだ?初めはただの反社会性人格かと思ってたがそれとも違う?
だがただ小野田に忠実とも思えない…何が目的だ?
「それじゃあ行きましょうか」
「待ちなさい稲葉
その前に……そろそろ言いたいことがあるならいったらどうだね桐原大翔?その程度の芝居で私がごまかせると思ったか?」
クソッやはり気付いてたか
井上の部下たちはライフルを一斉に向けてきた。
俺は千尋を引き寄せた。
千尋は多少動揺してるようだ
「初めからか?」 「ご主人様……その…」
「ああ、初めから下手芝居に付き合ってたさ、陽加だけでなく稲葉も8年見てきた。お前もだが反応で分かる、稲葉記憶があるんだろ?」
「……僕は……」
「気付いてたならどうして俺を殺さなかったんだ?
邪魔な俺を消したかったんだろ?陽加も手に入れておいて今更」
「ダークナイトとしては私としても魅力的な戦力だ、陽加の事を思えば頭をぶち抜きたいのが本音だが今我々全員どうなるか分からん身だ。Jに通じてるお前なら奴らを殲滅出来る筈だと見込んで託した任務だ、言っておくが一人でも生存者が出ればすぐバレるのと松丸悠里は厳重に警備を付けて拘束中だ、拷問器具のある部屋でな」
「貴様…」
俺は奴に詰め寄ろうとしたが千尋が後ろからスタンガンを使い、俺は床に倒れ千尋は馬乗りになった
「大翔ダメだよ、落ち着いて」
「その通りだぞダークナイト、稲葉に感謝する事だ。
私を殴る前にお前は身体中穴だらけになってた上に悠里はバラバラにされてたぞ?」
結局悠里が人質で俺は無力かよ……
「ハァハァ…よく聞けクソ野郎
悠里に少しでも手を出したら、
この手で必ずお前を死んだ方がマシな目に遭わせてやる!」
「脅迫できる立場かね?そう言う所が若造なのだよ。言っておくが私に言わせれば貴様等まだ未熟者だ。前にも言っただろ?
感情に左右されるな!特に戦いの時はな。でやるのかやらないのか?もう一つ言っとくがお前抜きでも作戦はどのみち行う。
ただ死人が2人増えるだけだ。
それに稲葉は一人で乗り込む事になるぞ?
考えてみたまえ一人では成功率が低くなる。
つまり稲葉も無事に戻る可能性が低いと言う意味だ。
立花千尋としてみてるお前にこの子を見捨てれるのかね?」
明らかな脅しだな……
だがコイツに優位性があって今は逆らえない。
恐らくホムラも抹殺対象になってる可能性が高いが……
太田ももしかするとJかこいつ等に……
そうなるともう証拠も何もない
確かに千尋一人でJの拠点攻めは危険すぎる。
千尋もそれなりに戦闘力はあるが、内部までは知らない…
陽加や悠里…そして千尋…今の俺にはこいつ等を守るしか出来ない
皆許してくれ……俺は…
「分かったJを倒せばいいんだろ?千尋は強いが内部に一人で乗り込むのはどんなプロでも危険だ、だから俺も行ってやる。だが受けるのは千尋達を守りたいからだ」
「それでいい、行って来い。だが忘れるな常に見張ってるし、警告等してみろ?
その前に悠里の両目がなくなってるかもしれん…あの綺麗な顔が傷だらけかもしれん…送させないでくれな大翔?」
「……分かってる」
テーブルにあった特殊部隊が着るようなブルーのつなぎにパッドや防弾ベストに装備を身に着けてマスクに防弾ヘルメットもある。
まるでSAT並みだ。
メット以外をつけて拳銃にライフルに建物破壊用のC4まで車に積んで俺の運転で千尋は向かった。
「僕も運転は16くらいから訓練課程で教わって外でも走る事もありますが無免許なんで大翔の方が安全」
「なぁスタンガンまで浴びせる必要あったのか?お前なら多少払って倒すくらい出来るだろう後方からなら尚更だ」
「ごめんね、ご主人様は過激だし忠実だと思わせたくて今夜も癒してあげるからね?」
「生きて帰れればの話だがな…いいかJの本部を甘く見るな。セキュリティーは最高レベルだし、内勤の連中も元プロの腕利き連中ばかりだ。不意とは言えどうなるかわからねぇ、それにお前太田に送ったって証拠確かか?」
「バカにしないで、そんな事僕だって分かってるし時間は掛からないから大丈夫作戦があるから。それにさっきから何?疑ってるみたいだけど僕はリスクが高いのに全部大翔の言う通りに動いたんだよ?結局バレてどうなるか分からないのに……僕が邪魔なら今撃てば!」
俺は一度車止めた
「もう俺達は引き返せないんだぜ?Jもクソな裏組織だが皆殺しにしたら俺達もNGTの、テロリストの一員になっちまうんだ。
悠里や陽加もテロと小野田達の反逆を止める方法はないかのか?」
「もうないよ、でも小野田総理とその政権の中にも共犯がいる以上僕らは捕まる心配はないし、この作戦が終われば悠里は解放してもらえるかもよ?」
「いやっ井上の性格上それは期待できない、陽加は傷付けないのも分かってるからこそ悠里じゃないと俺の人質になりえないんだ。そして死ぬまで俺は道具にされるだけだろ?捕まらなきゃいいなんて事言うな!……そう言えば」
「どうしたの?」
「シロ……家で飼ってる犬だ、数日置き去りだ。早く行かねぇと!」
俺は慌てて発進させた。
「ちょっと、寄り道なんかしてる暇ないし、バレたら悠里が…」
「うるせー!同じ首都県内だし通り道のついでに友人に託すだけだ」
「待って、人との接触は…」
「議論する気はねぇ!俺と陽加の内情を知ってる奴がいて逆に怪しまれる前に安心させて預けるだけだ。
お前のご主人様に連絡したいなら勝手にしろ!」
「分かったよ…早く済ませてよ?」
「ああ、約束する。
千尋やっぱり稲葉の部分が残ってるな、残酷さがあるぜ?」
「仕方ないよ、8年ご主人様の元にいて訓練や戦闘経験を積まされた身なんだから、でも僕は千尋として大翔が大好き……それは信じて?」
正直何を信じたらいいか分からないんだ……千尋
光希にシロを託すしかないが、アイツは勘が鋭いし、数日連絡不能なら怪しんでる筈だ。何とか太田に伝わるように出来ないか…
とにかくまずはシロが無事かどうか確認しなきゃマズい
こうして俺と千尋は首都に向かった。
まずは自宅に……
今日は長い1日になりそうだな……
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