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133 崩壊した幸せと地獄の絶望
ドカーーーーーーン!!!
そんなぁ………たいきーーーーーーーーー!
「ウウッ…たい…ぎー!イヤー」
俺は見てた
キャンピングカーの中のベッドで縛られてた。
そして親父が戻ってきたらキモイ程ニヤついてた
稲葉が車が発進させて親父は俺を抱き寄せた
「大輝は?」
最初は連れてくると言ってたのに大輝はいなかった……
「窓見て見なさい陽加」
言われて見てみると…
さっきの爆発を見てショックとおや……いやコイツへの憎しみが増した
「車庫に閉じこもってな仕方なく置いてきたんだ。
残念だったな陽加ハハハハハ」
「このクズ野郎!大輝は……俺が初めて愛した大切な人なんだよ!もういい俺も殺してよ!ウワーーー……」
大輝…大輝…死んじゃったなら俺も約束通り死ぬよ?大輝が居ない世界なんかで生きてたくない…舌嚙んだら死ねるのかな?
「残念だが舌噛んでも死ぬ保証はないぞ陽加?それにあのシェルターの準備も出来たんだ。下見して素敵な場所だろ?死ぬまで安全に暮らしる。人類は私達だけでいい。稲葉運転変わろう、サツにマークされるのは避けたい」
親父はカツラやメガネで軽く変装して代わりに稲葉が俺の側で見張りで座っていた
手錠を外してくれたが抵抗出来ないと分かってるからだろうけど
俺は大輝の事で頭がいっぱいだった。
でもまだ生きててくれていそうな気もする。直接死ぬの確認してないんだ。それに悠里さんもいた訳だし2人とも無事でいてほしい。
悠里さんには嫉妬して当たり散らしたこと謝りたいし、大輝ともう一度の平和なラブラブな生活に戻りたい…
ガタン!
「ハッ!」
「起きましたか?まだ着きませんからゆっくりしてて下さい」
泣きすぎていつの間にか寝てしまってたんだ
トイレに連れてってもらった後軽くサンドウィッチと飲み物渡された
食欲なんかない……
「大翔はまだ死んだと決まった訳じゃないですよ?僕は生きてると思ってます」
この稲葉って人たまに優しさを感じるのはなんで?
最初にシェルターの下見に連れていかれた時隙を見て逃げようとしたら容赦なく殴られて暴力まで振るった癖に
「大翔って呼んでるのはなんで?まさか大輝に惚れてるの?」
「貴方より昔から僕らは愛し合ってきましたから」
えっ?そう言うとマスクとサングラスを外して顔を見せてきた。
身長は俺より小さいけど凄く綺麗で可愛いとも言える。
待ってこの顔……
《これが立花千尋だ、可愛いだろ?》
中学の時の写真見た時とほとんど変わらない…童顔で高めの声で
この人
「アンタは立花千尋なの?」
「フフッ」
「大輝は死んだって…しかもなんで親父と」
「時間つぶしに話してあげますよ」
それから俺は記憶がなくなって親父に拾われてきたところからすべて聞いた
大輝とセックスして記憶が戻った事まで堂々と話してくるのは腹が立った
「でもアンタは結局親父を選んだんだろ!
本当に大輝を愛してたなら見捨てなかった筈だろ?」
「そうだね、僕はご主人様を裏切れない。
おしゃべりはここまでにしましょうかもうじき着きます」
彼は再びマスクとメガネをして俺に手錠もした
「俺はアンタとは違う!
あんなクズに1ミリも愛情なんか沸かないよ」
バシーン!稲葉に引っ叩かれた
「ご主人様の悪口は許さないから!」バタン!
ウウッ…たいき。……
車が停車した。どうやら着いたみたい。
ここは太平洋側であの基地からかなり遠くの県でまた人気のない場所に核シェルターを作っていたみたいで親父は核戦争を引き起こして後は死ぬまでこの中で俺と稲葉で暮らすらしい…
「さぁ陽加入ろう、今度こそ邪魔は入らない場所だ。
ここでパパと一生暮らせる。永遠にな」
「いやっ!放せ!」バシーン!またぶたれた
抱っこされシェルターに入った。
脱出方法もない最悪の牢獄……
俺は寝室で足に鎖を付けられた。
ベッドしかなく自殺出来る物はなにもない
「パパは最後のお仕事してくるがお前は稲葉とここにいなさい。頼むぞ」
「YES.master」
ウィーン、ガチャン!
扉が閉まり1人になった……親父を何とかして止めなきゃまた大勢の人が……
大輝がどうか無事でいて……
今の俺には祈る事しか出来ないの?
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