紫音が言った「少しだけ」にはならなかったのは、先に言っておく。 繋がったまま寝室へと赴くと、正常位でそれはまた深く愛し合った。 さっきよりかは理性を保っているらしく、遠慮がちに突いてくるものだから、物足りず、「もっと激しく突いて」とめいっぱいキスをしてあげると、呻くように紫音は言った。 「⋯⋯自制していたのに、後々辛くなったら嫌だよ」 「その時は、しおんにぃがそばにいて、優しく労わってくれるでしょ？」 「⋯⋯わざと、しおんにぃって呼ぶの反則でしょ⋯⋯っ」 「あ⋯⋯っ、うっ」 朱音のナカで紫音のが大きくなったと悦んだのも束の間、膝裏を抱え直すと、重い釘を打ちつけた。 「はげし⋯⋯っ！ さっき、あっ、深いッ！ しぃ、おっんッ、あぁっ！」 「あかとは、これが⋯⋯っ、お望み、なんでしょ⋯⋯っ！」 「んんッ! いいっの！ とても、おくッ、ガンガンされて、うれし⋯⋯ッ！」 「もっと⋯⋯っ、ガンガン、してあげるッ！」 「あ⋯⋯ッ！！」 ズンッと、さらに深く突かれた時、視界に火花が散った。 さっきの花火のようだと思っている最中、紫音がぶるりと震えたかと思えば、お構いなしに突いていた紫音のから白濁した液が放たれた。 「何も、言わず⋯⋯勝手に射精(だ)して、ごめんね⋯⋯」 「言う余裕がないほど、ヨかったってことでしょ？ またシて良かった」 「朱音⋯⋯っ」 覆い被さるように、抱きしめてきた。 感極まっている紫音のことをあやすように、頭を撫でてあげていた。 紫音が落ち着いてきた頃、再び風呂に入り、渋々ながらも紫音から射精(だ)した精液を丁寧に掻き出され、綺麗さっぱりになった後、またベッドに寝転んだ。