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Sleep With 4
「それは別。大学が決まってからでよくね?お前も俺も推薦取れるなら、いいじゃん?みんなが必死になってる中、2人で気持ちよくなんの。」
担任にどこの大学なら推薦を取れるか調べてもらっている。共通の大学も出てくるだろう、と踏んでいた。その先は伊織が言うように同じ大学か、別の大学がいいと言えば、別の大学を選ぼうと思う。千佳に同じ大学を選べと言われたら、伊織の思いとは別に同じ大学を選ぶ。
「……一応聞いておくけど、同じ大学に今でも行きたいと思ってる?それとも別がいい?」
「……一応ってなに?」
「たぶん、俺の方が選択肢が広いだろうから、三島の気持ちを聞いておこうと思って。でも、姉ちゃんが同じとこへ行けって言えば、受験に切り替えてでも、俺はお前を追うよ?」
その言葉に恐怖すら感じる。おかしい、絶対におかしい。この姉弟には何があるのだろう?
「ほら、早く始めなよ。あまり遅いと姉ちゃんに疑われる」
「イヤ……だよ……」
「女でも抱けるって証明してみろよ。おかずが必要?どんなのがいい?どうせなら一緒に見て反応を見るかな」
スマホを操作してカップルがバスローブ姿でキスをしながらベッドに倒れ込んでローブをゆっくりと脱がしながら行為が始まろうとしていた。カメラのアングルは上の方からで、明かりも煌々とついてるわけではないが、ある程度明るい状態で、反応が妙にリアルだ……
「……面白いよな。他人のセックス見るのって。リアルタイムで抜こうとしてる奴がいるんだから、おまえだって出来るだろ?」
「……どういうこと?」
「これ、どっかのホテルの一室。で、この2人は何者か、どういう関係かわかんないけど、2人で気持ちよくなろうとしてるカップル。キスの仕方からして、たぶん不倫だな。」
――盗撮?!
「なんでそんな平然と……逆のことされたら嫌じゃないの?」
「……俺は別に?カメラの位置さえ把握してれば相手の顔だけ写せばいいじゃん。どうせ犯してる方を写したって面白くないんだから、感じて気持ちよくなりすぎちゃってるヤツのほうがいるんだから興奮しない?ほら見てみろよ、女の顔、脚おっぴろげて感じるとこ舐められていい顔してんじゃん。……っておまえ萎えてんじゃん。じゃあさぁ、こっちはどうだよ?」
今度はトットッと操作して流れ出したのは強姦もので、悲鳴のような声で逃げたり嫌がったりしているものの、挿入されてしまえば感じるもの、挿入されても嫌がっているもの、でも最後は快楽に抗えなくなってしまう女性たち……
強姦ものはますます無理だと思った。
スマホを操作して今度はゲイビを流し始めた。一気に頭の中に流れ込むフラッシュバック。そしてその本人はスマホ片手に様子を伺ってきている。
「男の方に興味ある感じ?いいねぇ、はしたない子は嫌いじゃない。何本も相手にするやつもあるぜ?それも今度やってみる?こういう感じの」
スマホをスライドさせて違う動画を流すとペニスを咥えながら両手で別のペニスを扱きながら、まだ周りには自分で扱きながら待機している男たちがいて、すごい人数だ。
「これさ、全員を相手して中出しされんの。それを1回1回押し出して見せるんだけどさ、良さそうな顔すんの。で、どれをおかずにしたい?」
「……この量見せられても……俺好みのはないな……」
「こっちの方が燃える?」
そう言って見せられたのはロリータ系。実際のロリでは無いものの、胸も少ししかないパイパンの女の子がエッチなことなんて知らないけど、このおじさんがしてくれることは気持ちいいこと、みたいなシチュエーションだ。
「……俺はお前の好みが分からないよ……次から次へとよくこんなに動画出てくるな……」
「……まぁ、最近、よく見せてんからかな……」
悪びれた姿も見せずにシレッと言い放つが……
「……誰に?」
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