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第10話

スイの傲慢な王様ぶりに拍車がかかっていく。 夜になれば、泣きじゃくり女の穴を舐められ指で広げられ、後ろにディルドを挿られれ、出なくなるまで射精させられる。 飽きることなく繰り返される乳首や胸への愛撫も。 教え込まれたキスも。 スイはもう自分の身体が普通の男では無いと分からせられている。 後ろで達しそうになる度に、それを停められ、今では後ろが物足りなくなっていて。 それを見透かされていて。 「そろそろ欲しくなってきただろ?」 幼なじみが甘く言う。 幼なじみはスイを抱く代わりに色んな女や男と寝てきたと平然という。 今ではスイだけだと愛を語る。 普段はスイにジュースを暴言と共にかけられても、黙って従う男が、ベッドの中ではスイを好きなように扱うのだ。 お願い お願い もうやめて そう言ってもイカされ続け、スイは指の1本も動かせなくなるまで喘ぎ叫び痙攣する。 頭が、焼ききれておかしくなりそうなのに、後ろの穴は中途半端にしか与えられない。 スイは今度そこを犯されたなら、もう苦しいだけではすまないとわかっていた。 指で何度もイカされて、今では快楽を欲しがる女の穴も犯されたなら痛いだけではすまないだろう、もう。 苦しみや痛みじゃないことが恐ろしかった。 逃げたくても。 逃げ方も分からない スイは絶望していた。 それが暴君ぶりに拍車をかける。 スイの家来達はスイの家来じゃない、幼なじみの家来だとわかってしまったし。 それくらいしか。 それくらいしか。 幼なじみに対して出来ることはなかった。 夜には組み敷かれて、ゆるされることなくイカされ続けるのだとしても。 「可愛い、愛してる」 そう囁く幼なじみに絶望しか感じなかった。 スイは壊れそうな中、必死で暴君となり、精神の均衡を保っていた。 そんな時だった。

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