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第2話 イケメンだらけ
荒れた食生活でタプタプのお肉がくっ付いたブツブツの下腹をさらし、慌てて立ち上がろうとすると、太ももまで下げた下着とパンツが邪魔をして、リョータは無様に冷たい石床の上に引っくり返った。
「痛っててて… クソッ… くうううぅぅぅ… 痛ってぇ…!」
思いっきり膝と肘を硬い石床に打ち付け、その場でリョータは悶絶 する。
「おお、何てことだ、可哀そうに! 大丈夫か?! 姫!!」
慌てて男がかけより、リョータの脇にひざまずいて抱きかかえた。
「ううっ… 痛ってぇ…」
リョータの肘と膝は今もジンジンと痺 れ痛いままだ。
「どこが痛いのだ?」
「え? 肘と膝… だけ…っ…??!!!」
顔を上げて、手を貸してくれた相手を見あげて、リョータは息をのんだ。
<浅黒い肌に肩まで伸ばした金色の髪、切れ長の目にはルビーのような赤い瞳… どう見ても外国人だ、そしてすんげぇ~ イケメン… 誰?!>
イケメンとイケメンの周囲をながめ、自分が見たこともない、場所にいることに気付き…
<あ… コレって、異世界に召喚されちゃった? ヤバッ…! オレ勇者様?! どうしよう? 周り全員外国人ばっかだし オレ英語なんて、全然わかんねぇぞ?!>
ようやく自分の夢が叶ったことに、リョータは気が付いたが…
動揺が大きすぎて、リョータは最初から言葉が通じていたことには気付かなかった。
リョータが不安を感じていると…
「大丈夫だ、姫! すぐに直してやるから」
「あれ? 何だ、日本語わかるの? うわあぁぁ~ お上手ですね日本語、とても流暢 だぁ!」
リョータとは初対面でイケメンの外国人(異世界人)だけど、一気に親近感がわき、ニコリッ… と笑いかけた。
「姫っ…! 何て可憐 な!」
「・・・・?」
<あれ? 今なんか、変な呼ばれ方しなかったか?>
「おい!! それ以上近寄るな、姫が妊娠するだろう?!」
険悪な口調でもう1人、リョータの横に立つと、そのまま屈みこんで、ヒョイッ… と軽々とリョータを(お姫様抱っこで)抱き上げた。
「うわわっ!!」
抱き上げた相手の肩に、リョータは慌てて落とされないようにしがみつく。
「ふふっ… 情熱的な姫君で嬉しいよ!」
チュッ… とリョータのブツブツがある頬にキスを落とす男。
「なっ?!! 止めろっ!! 下ろせっ! 」
さすがにこれは嫌だと、腕の中で暴れながら、自分を抱き上げた相手の顔を見ると、浅黒い肌は同じだが…
<真っ赤な髪に金色の瞳… うわっ… こっちもすんげぇイケメン!>
リョータと目が合うと、パチンッ…! と金の瞳でウインクされ… ついつい顔を赤らめた。
「下ろせよ…」
<いかにも、プロのタラシ… って感じの男だなぁ…? なんか変だ
… 今、"姫"って呼ばれなかったか? オレ勇者様だよな?! 違うの?>
「ちょっと待った!!」
もう1人男が声をあげ、リョータが振り向くと… チュクッ… とイキナリ唇を奪われた。
その一瞬で、リョータの頭の中は真っ白になる。
「おい! 止めろ!!」
険悪な声が響き、唇を奪っていた男が名残惜しそうにリョータから離れた。
「・・・・・・」
リョータのファーストキスを奪った男は、銀の髪に青い瞳でやはり浅黒い肌の、やっぱりすんげぇイケメンで…
上着を脱ぐと、リョータの自慰で汚れた精液まみれの濡れた股間に掛けた。
<ぎゃああああっ―――!! オレ、ブツをモロ出ししてた?! イケメンたち、みんな見たてた?! オレのブツ?!>
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