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暑中お見舞い申し上げます⑤

「なぁ葵……」 「はい?」 「せっかく鰻食ったからヤルか?」 「え、でも……昨日もしたし……」 「そんなん関係ねぇよ」  ドンドンという音がしたから窓の外に視線を移せば、真っ黒な夜空に大輪の花が咲いていた。 「あ、今日花火大会なんだ」  あまりにも打ち上げられた花火が綺麗で、自然と口角が上がっていく。思わずうっとりと見蕩れてしまった。 「こら、よそ見すんな。俺だけを見てろよ」 「え?あ、んッ、んん……」  成宮先生が花火にまでヤキモチを妬いたらしく、俺をソファーに押し倒してから乱暴に唇を押し当ててくる。 「ふぁ、あ、はぁ……ッ」  そのあまりにも激しい口付けに、早くも根を上げたくなった。 「毎日してるから、柔らかいな」 「え、もう……入って……」  クプクプッと、熱い成宮先生の昂りが体の中に入ってくるのがわかる。ジワジワと緩く押し寄せる快感に、思わず成宮先生にしがみついた。  お腹の中を擦られるのが気持ち良くて、無意識にキスをねだれば……それを察した成宮先生が優しく口付けてくれた。 「ねぇ、動いて。一番奥まで、来て……」 「エッロイなぁ」 「嫌だ……恥ずかしいこと、言わないで……」 成宮先生の腕の中に逃げ込めば、クスクスと笑う声がした。 「さすが、俺の恋人だ」 頭を優しく撫でてもらうことが気持ち良くて、目を細める。俺はこの大きな手が大好きだ。 「来て……激しく突いて……」 成宮先生の細い腰に脚を絡め、おねだりをする。肌と肌がぶつかり合い追い立てられれば、快楽の奈落に突き落とされた。 「んぁ!あっあっ。そこ……そこが気持ち……あっ、あぁ」 「ここな?了解」 「千歳さん、千歳さん……!」 「ん?」 成宮先生の髪から汗が滴り、俺の頬にポツリと落ちる。一生懸命に自分を抱いてくれていることが伝わってきて、胸が熱くなった。 「くっ、はぁはぁはぁ……」  短い悲鳴と共に俺の上に倒れ込んでくる体をギュッと受け止める。ドクンドクンと成宮先生自身が、俺の中で脈打っているのを感じた。 「気持ち良かったですか?」 「めっちゃ気持ち良かった」 「なら良かった……」  成宮先生に頬擦りすれば、お互い汗でびちゃびちゃだ。せっかくお風呂に入ったのに……。 「なぁ、もう1回するぞ」 「え?う、嘘でしょ?」 「嘘なわけねぇだろうが。ほら、葵……」 「し、死んじゃう……」  また強引に口付けられれば、少しずつ意識が遠のいていくのを感じる。 「今年の夏は、なんでこんなに暑いんだろう……」  成宮先生に揺さぶられながら、頭の片隅でそう思った。  まだまだ暑い日が続きますが、皆様お体をご自愛ください。  それから、素敵な夏休みをお過ごしくださいね。  葵と千歳より  皆様へ 【暑中お見舞い申し上げます END】

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