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名前を呼んで・・・①
「なぁ、今日早く帰ってこいよ」
「……え?」
「さっきからムラムラして我慢できねぇ」
「ちょ、ちょっと……成宮先生……あッ」
薄暗い図書室に連れ込まれて、背中から羽交い締めにされる。いやらしい手つきで体中をまさぐられれば、嫌でもピクンピクンと体が反応してしまう。
「あ、あぁ……ッ」
スクラブを捲り上げられて、胸の突起をキュッと摘まれてしまえば堪えきれずに甘い声が溢れた。
成宮先生が荒い呼吸をしながら、俺の首筋に舌を這わせ遠慮なく歯を立てる。
ヤバい……食われる……。
そう思った瞬間。ピリリリリッ……無常にも成宮先生を呼び出すPHSの着信音が静かな室内に響きわたった。
「チッ、いいとこだったたのに……」
舌打ちをしながら俺の体から名残惜しそうに離れる。
「はい、成宮です。はいはい、とんでもない。大丈夫ですよ」
相変わらずの二重人格ぶりを横目に、俺はズルズルとその場に崩れ落ちた。そんな俺を追いかけて、愛おしそうに髪を撫でてくれる。
「続きは帰ってからだ。行くぞ」
「へ?」
「PICUの優里 ちゃんが急変した」
「は、はい」
すっかり腰が抜けてしまった俺の手を引いて、成宮先生は走り出した。
◇◆◇◆
「あ、あぁッ!はぁ、あ、あん……」
「気持ち良さそうだな」
「あぅッ……あぁッ!」
俺は成宮先生の宣言通り、帰宅したと同時にシャワーを浴びることさえ許されず、ベッドに押し倒される。意外(いや、かなり)と性欲の強い成宮先生は、発情期かと思うくらいヤリたい時があるらしい。
そんな日の俺は、立派な鬣 を振り乱したライオンに弄ばれる兎だ。「どうか命だけは助けて……」と、泣いて許しを乞うしか方法はない。
その癖こういった日の成宮先生はねちっこくて泣きたくなる。つい先程から、俺は成宮先生を受け入れる為の場所を執拗に虐められていた。
彼の指を咥え込むのなんか既に慣れっ子で、クチュクチュという卑猥な音をたてながら、たやすく三本の指を飲み込んだ。
その指を激しく出し入れされたり、掻き回されれば「やぁ、ぁッ……んぁ……」と甘い声が漏れてしまう。
そのあまりの執念深さに、必死に嫌々をしながら快感に耐えた。自分の中がいつも以上にグチャグチャに濡れ、小刻みに痙攣しているのがわかる。
「お願い……もう挿れて……」
トロトロに蕩けた体で、目の前にいる恋人の首に必死でしがみつく。目からは涙か溢れ出し、呂律さえも回らない。大きく開かされた足は何も覆い隠す物さえなく、カタカタと小刻みに震える。
ただただ気持ち良くて……でも、指で解される以上の快感を俺は知っていた。
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