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名前を呼んで・・・③
「『千歳、挿れてって』っておねだりしてごらん?」
「よ、呼び捨てなんて無理……」
「じゃあ、いつまでたってもこのままだよ?」
「あ、あぁ!あ、あッ……あッ!」
俺の後孔にグププッと成宮先生自身を押し当てられる。その感覚に、ゾクゾクッと快感が走り抜けた。
「葵、おねだりは?」
「呼び捨て……なんて……」
「葵……」
入口をグリグリと解されるように擦られ続ければ、チュクチュクと卑猥な水音が聞こえてくる。
俺の体は更なる快感を求めて小さく打ち震えた。
「千歳……」
「なぁに?」
「……千歳……お願い、挿れて……」
知り合って初めて呼び捨てで名前を呼んだことに、異常なまでに興奮する。ただ、名前を呼んだだけなのに……。
「挿れて……千歳……千歳が欲しい……」
「いい子だな、葵」
満足そうに微笑んだ成宮先生に、そっと口付けられる。
「挿れるよ……」
「あ、あぁぁぁ!」
成宮先生が少しずつ入ってくる感覚に、体が甘く痺れ震えて足がカタカタと音をたてて震える。あまりにも強い快感に、ギュッと成宮先生にしがみついた。
「やべぇ、めちゃくちゃ興奮した」
そんな俺を、成宮先生もギュッと抱きしめてくれる。
本当に密接した状態のまま、ズンッと一気に成宮先生に突き上げられた。
「あ、あぁッ!深、い……あ、あッ!」
お腹の最奥を抉られるような感覚に眉をしかめてしまうけど、一番の気持ちいいとこを突かれる度に、甘ったるい声がとめどなく口から溢れ出す。
駄目だ、止められない……。
愛液でビショビショの俺の後孔は、成宮先生を離さんと必死に咥え込む。
「おい、葵。締め過ぎ……もう出ちまう……」
「ヤダ……もっと、もっとしたい……お願い、出さないで……」
どうか、こんな気持ちいい時間を止めないで……。
成宮先生の顔を自分のほうに向かせ、口付ける。
「大好き」
思わず口をついた言葉に成宮先生が笑った。
「わかってるよ、バァカ」
頭を撫でられ、また強く強く抱き合う。
成宮先生は俺の足を肩に担ぎ上げ、激しく腰を打ち付けてくる。この体位で、より深くまで成宮先生を咥え込んでしまった。
「んんッ……はぁ……いい……気持ちいい!あぁ……んぁッ!」
次から次に口から溢れる歓喜の声に、成宮先生が満足そうに笑う。
「本当に気持ち良さそう。もう、無理だ。葵、出すぞ」
もう一度キスをされて、強く抱き締めてもらう。やっぱり最後は抱き締めてもらいたい……俺の願いを、ちゃんとわかってくれてる。
それが堪らなく嬉しい。
「よっぽど興奮してんだな?今日の葵……乱れ方が半端じゃねぇ」
「わかんないけど散々焦らされて……千歳って呼び捨てで呼んだら……」
「千歳って呼んだら興奮したんだ?」
「あ、あぁッ!した……めちゃくちゃ興奮した……あ、あッ!」
より激しく腰を打ち付けられれば、快感に押し潰されそうになる。
「中に出すから……受け止めてな」
「中に、中に出して……」
夢中で抱き合い、成宮先生が短い悲鳴をあげた瞬間…体内に温もりを感じる。
そのまま張り詰めた俺自身を手で扱き、絶頂を迎えさせてくれた。
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