164 / 184

ずっとずっと一緒だよ②

皆様、あけましておめでとうございます🐲♡ 昨年も葵君&成宮先生を読んでいただきありがとうございました♡ 🐢より遅い投稿ペースにも関わらず、たくさんの方に読んでいただき、リアクションをいただきました。本当に嬉しいです(՞៸៸›⩊‹៸៸՞)♡ 今年もゆっくりではありますが頑張って投稿して参りますので、よろしくお願いします♡ -------------- 「 はぁ……ようやくキリが付いた……」 「成宮先生、お疲れ様です」 「葵もお疲れ」  病棟から医局へと向かう途中のベンチに、2人して倒れ込むようにして座る。  患者さんの容態に盆暮れ正月なんてない。立て続けに予想外の急変があり、その対応に病棟内を走り回った。 「今頃お湯をいれた蕎麦はどうなっただろう……」  天井を仰ぎながらポツリ呟く。  病院あるあるなんだけど、「今日は平和な夜になりそうだね」なんて話をすると病棟内が慌ただしくなる。そんなこと知ってはいたけど、夕方の回診の時にあまりにも落ち着いていた患者さんの容態に、 「今日は平和な当直になりそうだな?」 「はい。年越し蕎麦でも食べましょうか?」 「いいね、お湯沸かすか」  油断した俺達はインスタントのカップ蕎麦にお湯を注ぎ、仲良く「いただきます」と手を合わせた次の瞬間……成宮先生のPHSが着信を知らせた。 「マジか……」  2人で顔を見合わせてから、慌てて病棟へと向かったのだった。 「でもよかったです。みんな落ち着いて……」 「だな……。あ……」 「え?」 「葵、Happy New Year」  時計の長い張りがカチッと12の数字を指していた。温かな吐息が頬にかかったのを感じて、フワリと甘い伊達巻みたいな感触が唇に触れる。  少しの間チュッチュッと唇を啄まれていたけど、いつの間にか逃げられないように後頭部を押さえつけられ、成宮先生の熱い舌が口内を無遠慮に這い回り出した。 「あッ……ふぁ……ッ」  突然のキスに戸惑ってしまい少しだけ体が逃げてしまう。 「こら、逃げんな」 「んんッ……あ……」  夢中でキスを受け止めて、口から溢れ出しそうな2人分の唾液を夢中で飲み込んだ。  どんどん熱の籠るキスに、成宮先生の首に腕を回してしがみつく。息をつく暇もなくて、苦しくて……でもお願い、やめないで……。 「葵、キス、気持ちいい?」 「気持ちいい……もっとして……」 「ふふっ。蕩けてるところ申し訳ないけど、2024年になったよ?」 「え?」 「今年もよろしくな」  ギュッと抱き締めらた瞬間、心の中にワッと幸せが広がっていくのを感じる。  ヤバい、俺この人が好き過ぎる……。  苦しいくらい幸せで泣きたくなった。 「2024年もずっと一緒にいてください。俺、いい子にしますから」 「2024年も、2025年もずっとずっと一緒にいるよ」 「嬉しい……」  成宮先生の胸に頬擦りをすれば優しく頭を撫でてくれる。  俺、2024年がどんな年になるか楽しみで仕方ないです。  どんな幸せな一年になるだろうってワクワクするし……医師としてもっと成長できるだろうか……ってドキドキもする。  ただそんな中、成宮先生がいつも隣で笑っていてくれたら、それだけで十分だ。

ともだちにシェアしよう!