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ここ数日の出来事を、自身の母から受ける痛みから逃れるように必死に思い返していた。
いつの間にか寝に入っていた紫音の元に、"あかと"の母が持ってきた氷枕と引き換えに、寝ている紫音の邪魔になるからと、寝ている横で頭を撫でているようなことをしている"あかと"を連れて行こうとしたらしいが、やはり"あかと"は行きたくないと、紫音のそばにいたいと騒いだようで、それに飛び起きてしまったり、素直に従ったかと思えば、熱さまシートを大量に持ってきて、それを顔中に貼り付けられた時もあった。
やはり"あかと"の母が言っていたように静かにできず、予想だにしない行動に驚かされ、安静することがなかなか出来なかったが、今までの自身の母親との扱いに比べれば、"あかと"であるから何でも許せて、いちいち可愛いと思うほどだった。
このまま熱のままで、"あかと"なりの紫音のことを心配してくれて、看病してもらいたかった。
今流している涙は、シートを貼ってくれた時に、「おねちゅ、なくなぁれ!」と頭を撫でてくれた"あかと"の無邪気な優しさに触れたからであって、痛いからではない。決して。
自分はこの痛みに耐えないと、"あかと"に会えないのだから。
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