ちゅ、とさっきとは違い、触れるだけのキスに、気持ちいいところを解されているのもあって、軽く達してしまった。 「二本目挿(い)れるよ」と言う紫音の声がどこか遠くに聞こえたものの、もう一本が自身のナカに挿(はい)った瞬間、曲げていた足に力が入る。 毎日のように後ろの孔を自分の指で解していたとはいえ、他の人に予想がつかない動きをされたら、妙な動きをしてしまう。──それに。 「······ふ、う···っ、ん······っ」 「朱音。声を我慢しなくていいんだよ。その可愛らしい声を、もっと僕に聞かせて？」 「あぁっう！」 紫音の指がくの字に曲げたかと思えば、コリッとした部分を突かれ、聞いたこともない声をみっともなく上げてしまった。 自分の指では届かなかった部分を、紫音にいとも簡単に触られ、さらには聞きたい彼は容赦なく触ってくる。 「あぁんっ！ ふぁ、あっ、しおっ、んっ！ いやっ！ こえが、はず······っ！」 小さく腰辺りが震えると、ぴゅるっと射精(だ)してしまった。 「さっきから射精(だ)して、そんなにも僕の指、気持ちよかった？」 「······あっ」 突然引き抜かれ、その際にも達した。 「十分に解れたと思うし······今度はコッチで気持ちよくなろうか？」 添えていた、ゴムに包まれたソレに整えていた呼吸をするのを忘れそうなぐらいに、見てしまっていた。 ずっと挿(い)れられることをいつしか夢見ていた紫音のを、今日ようやく現実になる。 ゴムにローションを垂らし、滑りをよくしている紫音のに、期待の鼓動が鳴り響く。 「ゆっくり挿(い)れていくよ」 両膝を抱えられ、やや腰を浮かし、後孔に宛てがわれたと思うと、沈めていく。 「あっ······！ は······っ、〜〜〜っ」 紫音の指でいくら拡げられても、紫音の杭は圧倒的で、息が詰まった。 「朱音、大丈夫······っ？ ゆっくり、深呼吸してみて」 自分だって、きつそうな顔をしているのに、安心させるような笑みをして、労るように頭を撫でてくる。 早くも意識が飛びそうな頭ながらも、紫音に言われた通り、精一杯深呼吸をする。 それに合わせるように、紫音も奥へと進める。 「は······ぁ···っ！ あ······んっ！」 ビクッと、体が大きく跳ねる。 さっき紫音の指が折り曲げた時に感じた感覚が、奥へと進める熱に当たった。