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ふたり占め#8 ②

◇◆◇◆◇ 「ん、ぅ…!」 流風に奥を突かれながら藍流の昂りを咥える。 一生懸命頑張るけどやっぱりうまくできない。 「ごめ…、うまくできなくて…」 「奏?」 「…もっと気持ちよくなって欲しいのに…」 練習すればいいのかな? でも自分で自分にするなんてできないし、やっぱり何回もやらせてもらうしかないのか。 「すごく気持ちいいよ。それにこういう事はうまくならなくていいの」 藍流が優しいキスをくれる。 「奏は真面目だから、なんでも頑張っちゃうんだね」 流風が笑ってる…。 また弱いところを突かれて身体が跳ねる。 「ああっ! あ、あ…! んっ…」 藍流がキスをくれて、舌が絡まる。 吐息も喘ぎも呑み込まれて、頭がぽーっとしてくる。 キスだけでもくらくらするのに、流風も俺を追い詰める。 びくん、と大きく身体が震えて俺がまた達したと同時に、流風も俺のナカで果てるのを感じた。 「…あいる、ちょうだい…」 足を開いたままねだると、藍流は困った顔をして笑う。 「奏がいやらしい子になっちゃった」 「…きらい…?」 俺が不安そうな顔をしたんだと思う。 藍流と流風が頬にキスをくれて、優しく微笑む。 「「どんな奏も愛してるよ」」 心地好い声が重なる。 この声が愛を紡ぐのを聞けるのは俺だけだなんてすごい。 ◇◆◇◆◇ ベッドにうつ伏せになってスマホを弄っていると、両側から藍流と流風が画面を覗き込む。 「なに見てるの?」 「ネットショッピング?」 「うん」 画面をスワイプしていって金平糖を選んでいると、ふたりは笑う。 「贈ろうって思ってくれただけで十分だよ?」 「うん。気持ちだけですごく嬉しいって言ったでしょ?」 藍流も流風もそう言うけれど、俺はどうしてもふたりに金平糖を贈りたい。 俺の心を贈りたい…わがままかもしれないけど。 「奏、思ってる事が顔に全部書いてある…可愛い」 藍流が俺の頬をつつく。 ふたりに頬をふにふにされながらスマホの画面を見ていたら、小瓶入りの可愛い金平糖を見つける。 値段もお手頃。 これにしようかな。 「今度は『いいの見つけた』って顔してる」 「ほんとに可愛いなぁ…」 ちゅ、ちゅ、と流風と藍流が左右の頬に順番にキスをしてくすぐったい。 ふたりとも、ほんとに俺の平凡な顔を見るの好きだなぁ、と思いながらショッピングを終えて満足。 思わずにやけてしまうと、両側からぎゅうっと抱き締められた。 「可愛い、すごく満足顔してて可愛い!」 「食べていい? いいよね?」 「…食べたばっかでしょ」 藍流と流風が身体中に手を這わせる。 さっきだって何度も食べられたのに…。 それでも俺もふたりが欲しくなってきてしまって、交互に与えられるキスに応える。 蕩ける甘い時間はいつまでも続いた。

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