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共に歩む未来へ5

 そのままもつれ合い、二人夢中になって互いを求め合った。遼二は丁寧にルナをほぐし、舌で愛撫し少しずつ指を押し込んで彼の一番いいところを刺激する。 「う……あッ……! センセ……」 「ここだろ? お前の一等感じる秘所だ。俺しか知らない――」 「ん……うん……ッあ、遼……センセ……ッ」 「ルナ、『先生』はいらねえ」 「んあ……うん、そ……だった。セン……遼……ッ」  指を抜かれて欲情に濡れたそこに硬く熱いものが触れる。 「りょ……ッ」 「好きだ、ルナ。愛している――」 「う……うん、俺も……」  愛している。  愛している――!  何度も同じ囁きが耳元をくすぐる。 「ルナ、目を開け。俺たちはひとつだ」 「……え? マ……ジ……?」 「ああ――」  いつどんなふうにされたのかも分からないまま、しがみついていただけだ。 「な――? 怖くねえだろ?」  甘くて欲情の灯った吐息がそう囁くと同時に、またも一番いいところに刺激を与えられてルナはのけぞった。 「んあ……ッ、遼……」 「ルナ――」  そう煽るな。俺だってかれこれ四ヶ月ぶりなんだ。  もっと繋がっていたいが我慢が効かねえ――!  そんな心の内を代弁するかのような表情に、ギュッと心が摘まれてはち切れそうだ。  ゆるやかでやさしかった律動が次第に激しさに増していく一瞬一瞬が夢幻のようにうれしくてならなかった。  そのまま夜が白み始めるまで求め合い、愛しみ合ったのだった。  長かった四ヶ月、紫月が行方不明になってからの地獄のような日々――。  瓜二つのルナと再会した瞬間の驚き。  何もかもが走馬灯のように脳裏を巡り、心震わせる。  例え記憶が戻らずとも構わない。  ここから、今この瞬間から、また共に新しい記憶を重ねていこう。  お前とならば、あなたとならば、怖いものなど何もない。  側にはそんな自分たちを見守ってくれるあたたかい友や家族――。  遼二と紫月の新しい思い出が生まれ出でる。香港、九龍城砦に芽吹いた愛情と友情の種が、開花の時を待ち侘びているようだった。 ◇    ◇    ◇

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