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「あっ……成吾さん、僕もう本当にだめ……っ! ん”ッ♡ あッ♡ アーっ!!♡アーっ!!♡♡ ──お願ぃ……ちょっとだけ休ませてぇ……」
懇願するも「黙れ」と頭を枕に押しつけられて、失神しかけた。それにまた腰の動きが強くなっている。
「も、げんかい……」
朦朧とする意識で訴えるユートはもう3日も、成吾の強烈なフェロモンが充満する寝室のベッドの上で抱かれ続けている。
前回の発情から一ヶ月が経ち、ふたたびユートの身体に熱とフェロモンが訪れた。
ルイに襲われて以来、部屋の隅に首輪と鎖で繋がれて、与えられたクッションの上で丸くなっていたユートが、久しぶりに成吾に声をかけられ、首輪を外してもらって喜んだのもつかの間。
「今度こそユートを絶対に番わせる」と宣言されて、それから三日三晩、ろくに眠ることもできないほど、成吾が吐き出す精液を腹いっぱいに注がれている。
すぐにユートの体力は底を尽いた。今はもう、ぐったりとベッドにうつ伏せに横たわるだけ。ときどき気絶しながら、後ろに跨がっている成吾のされるがままに犯されている。身体は壊されて、おちんちんは勝手に震えては先っぽを濡らし、後ろは拡げられすぎて、わずかな時間に成吾が抜けても閉じきらない。
だが、獣のように腰を揺すっている成吾も、さすがにキツくなってきたらしい。眉を寄せて唸っているし、さっきから延々と腰をふって、なかなか射精しない。
「っ……く、ぅ……ああ!、ユート、そのままで……っ」
やっと吐精のタイミングが近づいてきたらしい成吾が声を上げた。ユートの腰を自分に引き付け、内壁押し拡げて、できるだけ奥に向けて放とうとしている。
「あぁ……あ…っ……っ」
駆け上がっていくような成吾のうめき声に、ユートもいまかいまかと興奮していく。
「……んっ、はうんっ」
太ももに力をいれて踏ん張り、成吾のモノを締め上げて、一生懸命達するお手伝いをした。
「っ、……っはぁ……っ」
成吾が止めていた息を吐き出した。切ない声とともに、
──ビュルルル!!
待っていたものが、ユートのナカに勢いよく流れ込んでくる。
「……あっ♡!!、ぁぁ♡♡ やっと来たぁぁぁ♡♡、成吾さんの優秀な遺伝子が♡♡ たくさん♡ たくさん♡♡ っっ 僕の中に入ってくりゅっ♡♡」
真っ白だったユートの顔色がバラ色に変わる。体力は限界だけど、こんなにも大好きな人に抱きしめられ、中出しされている自分はとても誇らしい。
「はぅ……♡♡♡♡♡」
辛かったことも忘れて、天にも昇る心地で撫でたお腹は、見たことがないほど大きく膨れていた。
「すごい♡♡♡ お腹がこんなに張って、まるで赤ちゃんがいるみたい♡♡」
寝返りをうって、隣で水を飲んでいる成吾にもお腹を見せた。この3日間、水分だけで食事はほとんど摂っていないから、この大きなお腹の中身は全部成吾が吐き出した精子だ。
「ああ、……これでもう♡♡、僕は♡♡、成吾さんのお嫁さん♡♡」
赤ちゃんが生まれるまでどれくらいかかるのかな。熱に浮かされながら、ユートはベッドの上に掛けられた金色の絵画に手を伸ばした。
一刻も早く巣づくりをしよう。この絵のような、安全で心地よい金糸の寝床を作らなくちゃ。そして、そこで僕は卵を産むんだ……。
「なにをぶつぶつ喋ってるんだ……」
指先が絵の額縁に触れたところで、成吾に「締まりが悪い」とお尻をぶたれた。はっと我に返る。
成吾は再びユートにまたがって挿入していた。ぶるぶると揺らされて足元が濡れていく、お腹に入っていた精液が飛び散っていた。
「ああっ だめっ、だめっ、溢れてるっ」
「うるさい! まだ発情してないだろ、こっちに集中しろっ」
成吾に落ちこぼれと罵られ、ユートは我慢しきれずに泣き出す。成吾は余裕がなさそうに自分の黒髪をかきむしった。
「泣くな!! いくらユートが未熟なヒナでも、この俺がここまでして、発情できないわけがないだろ! お前が、ルイより俺が良いって言ったんじゃないか。 ……ほらっ! もっと締めろって!!」
成吾が何度も何度もユートの尻をひっぱたく。ユートの中がギュッと締まると、ぐいぐいと腰を進めた。痛い。けど、見たこともないほど必死の表情をした成吾が、一心に自分を見ている。
(ああ成吾さん、僕、今度こそ成吾さんを信じます……)
成吾に拾われたとき、ユートは出会えたことを感謝しながらも、どうせすぐにいたぶられて、飽きたところで捨てられると思っていた。可愛がってもらっても、留守がちなことにイジけて、(こんなのは今だけの遊び、信じたらまた裏切られる)って傷つかないように予防線を張って……。成吾が真剣に自分を求めてくれるのを、ちゃんと受け止めていなかった。
成吾がユートの肩に手を回してしがみついてくる。
「早く俺の番になれよ……。そうすれば、他の男なんかもう二度と誘わないで済む。約束通り、俺が一生ユートを守ってやるから」
「……はい。僕も一生を誓います……」
ユートは決意の瞳で成吾を見返した。
「僕なんかに成吾さんはもったいないですけど、どうか成吾さんのお嫁さんにしてください……」
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