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第2話

■ お見合いの当日。 悠大は最近はあまり着ていなかったスーツを着て、指定された場所に行く。 そこには先に両親が着いていて、悠大を見ると『久しぶり』や『元気だった?』より先に「まともな格好で安心した」と言われ、思わず鼻で笑う。 「こういう勝手なこと、やめてくれないかな。」 「貴方が早く結婚しないからでしょ。年のいったΩより若いΩの方がいいんだから!ほらもう、ちゃんとしなさい!それにこの結婚はもう殆ど決まってることなの。嫌われないように努力なさい。」 「……」 悠大はうざったそうに顔を歪め、反抗すればもっと色んなことを言われるだろうと口を閉ざし、両親に連れられるまま、用意された料亭の一室に足を運ぶ。 そこには先に相手が来ていたらしく、部屋に入ると悠大はパチパチと瞬いた。 ──男かよ……。 部屋には相手方の両親と思われる二人と、年齢の近そうな若い男性が一人。 その男性──日野(みつる)は悠大を見ると少し驚いた様に目を見張った。 そして早速挨拶が始まり、悠大は簡単な自己紹介をした後、軽く頭を下げる。 続いて充が自己紹介をし、そこで初めて充が自分より二つ年下だと分かり、それにしては頼りがいのある逞しさを感じられるなと少し驚いた。 『あとは若いふたりで』 食事を終えるとお決まりの台詞を言って料亭の外に散策に出かけることになった二人。 そのタイミングになってようやく、悠大は充に伝えたかったことを口にすることにした。

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