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第4話

「だからダメだって!」  明が近くに置いておいた着替え用のパンツを履こうとすると、それを新が手を上から優しく握って止める。 驚いた明が顔を上げると、茶色く透き通った瞳と目が合い心臓が高鳴る。 「大丈夫だって、明。男同士ならちんちん見られても平気だろ」  言い聞かせるようにそう言われて、隠さないように指を絡め取られてしまった明は、ますます体が熱くなってしまう。 「違くて、なんか変だから」 「変って?」 「なんか体が熱くてむずむずするの」 「あーっ。なるほどね」  新は納得した表情をしながら明の下半身をまじまじと見る。  片手で隠してある状態だとしても、新に見られるのは恥ずかしくて明は膝をもじもじとすり合わせた。 「大丈夫。ちゃんと治るから。これまでこういう事なかったのか?」 「あったけど、そのまま放置して寝たら、その次の日にお漏らししたみたいにパンツとシーツ濡れちゃってて」  その時の事を思い出した明は、恥ずかしそうに顔を赤くさせて目を潤ませながら俯いた。  そんな、明の頭を新はあやすように優しく撫でる。 「そんな事があったのか。勃っちゃったらちゃんと出さないと体に毒だよ」 「そうなの」 「そうだよ。その調子だと、どうやったら治るかも知らないだろ」 「うん、知らない」 「じゃあ俺に任せて。なんか滑りが良くなりそうな物は、あ!」  あたりを見渡していた新はサイドテーブルに置いてあるハンドクリームを見つけると、それを持って蓋を開ける。  柑橘系のスッキリとした香りがするクリームを新は手に多めに取ると手の平に塗り広げた。 「ほら、明。治すから脚開いて」 「う、うん」  明がゆっくりと脚を開くと、そこに新が体ごと割って入る。  なんだか、いけない事をしているような気がした明は股間を手で隠したまま、新から視線を逸らせた。 「明、恥ずかしいの?」 「そりゃ」 「これは治療だから、恥ずかしくなんかないよ。すぐ終わるから、手どけて」  股間に置いていた手に新の手が重なると、引き剥がすように指を絡め取られる。  細長くて、綺麗な指が一本一本優しく明の指に触れる度に、目の前が眩暈がした時のようにクラクラして尿道口にカウパーの滴が出来てしまう。 (これは、治療だから。治さないとまた、おねしょしちゃうから)  明は自分に言い聞かせると、覚悟を決めてゆっくりと手を退けた。 「いい子だ。痛くしないから安心して身を任せな」 「うん」  これまで、ろくにオナニーもした事がない陰茎は皮を被りながら立ち上がりきって、尿道口からはカウパーを垂らしてしまっていた。  タマは精液がパンパンに溜まっていて、張ってしまっている。 そんなだらしがない陰茎を見ながら、新は生唾を飲み込んだ。 「じゃあ、まずはゆっくり皮を剥いていくよ」  新が人差し指と親指で輪っかを作ってカリ首を刺激しながら、ゆっくり皮を下へ下げていくと明は眉をひそめながら吐息を漏らした。 「大丈夫?痛くない?」 「んっ……。大丈夫だから、あっ♡」 「痛かったらちゃんと言うんだよ」 「んんっ、分かった♡」  綺麗な白い肌の指で器用に皮を剥かれながら新と目を合わせられると、ますます体が熱くなってどうにかなってしまいそうになる。  我慢汁で濡れた皮を剥くと綺麗なピンク色をした鬼頭が顔を出した。   「ここのくびれの部分は汚れが溜まりやすいから、今度からは俺が剥いたみたいにちんちん自分で剥いて、お風呂で綺麗にするんだよ」  言い聞かせるように、カリ首の部分を人差し指でなぞられる。  そのまま、尿道口を指の腹でグニグニと潰されるように刺激され、明は思わず体を反らせた。 「分かった……、かりゃ♡そ、そこ♡だめっ♡」 「ここ?」  潰していた尿道口を擦られると尿道から何か出てきてしまいそうになり、明は身を震わせた。   「あっ、らめっ♡なんか……、出ちゃうから♡」 「明はこうされるのが気持ちいいんだ。大丈夫。それが毒だから、いっぱい出していいんだよ」  新はティッシュボックスからティッシュを取ると、明の陰茎に被せた。  そして、ティッシュの上から尿道を擦りながら、くびれの部分を再び輪っかを作った指で扱いて刺激していく。   「ほら、明。いっぱい出して楽になろ」  段々と指の動きが早くなっていき、訳がわからないくらい気持ちが良くなっていた明は力が抜けてしまい、ベッドへ寝そべった。 「あっ♡出ちゃう♡なんか出ちゃう♡」  明はビクッと体を大きく震わせると、尿道口からどぴゅどぴゅと濃くて熱い精液を噴出していく。 エッチな香りがする液体をティッシュに出しながら、明は快感で目の端から涙を流していた。 (さっきの気持ちいいの、なんだったんだろ)  ぼんやりとしていると、ティッシュをゴミ箱に捨て終わった新に上から見下ろされる。   「いっぱい濃いのが出たね。よしよし。もう大丈夫だから安心しな」  新に涙を指で拭われてから頭を優しく撫でられ、暖かい体温に安心した明は表情を緩ませた。 「うん。これでもう、お漏らししなくてすむ」  そう言いながら微笑む明につられて、顔を覗き込んでいた新も微笑む。  そうしているうちに、大事な事を思い出したのか新はいきなり険しい表情をした。

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