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ガトーショコラは秘密の味♪
「てっちゃんおっはよーございます」
玄関前のドアで、文ちゃんが丁寧なご挨拶です。
「なんだなんだ?今日は行儀がいいな…ってなんだ?」
ドアを開けてやって、文ちゃんをどうぞしたまでは良かったが、文ちゃん今日は大荷物。
「かーちゃんがてっちゃんにって」
紙袋を4個ほど手に下げてやってきた文ちゃんは、居間にそれを解放して流石にー重かった〜ーと畳に寝転んだ。
「お疲れだけど、なんなのよこれ」
「お菓子!かーちゃんが昨日お友達来るって言うんでいっぱい作ったけど作りすぎちゃったからって。てっちゃんこう言うの好きだろ?」
こう言うのって…どういうのさ。一つの袋を開けてみると、ガトーショコラの塊。よくみると一個一個分かれてるけど、黒いから塊に見える。
次を見てみると…ん?マドレーヌ?昨晩の八◯様が瞼の奥に…
「違う、それはフィナンシェ」
「え…じゃあマドレーヌは?」
「こっちの袋」
見てみるが、見た目じゃわからない…
「どう違うのよ」
「形だよぉ」
あ、なるほど…(ちがいます)
「でねーもう一個がクッキー!」
わあお菓子がいっぱいだー
思わず棒読みになっちゃうほどの大量の焼菓子…
「なあ?文ママは、これを俺にどうしろって言うの?」
程よくあるからお菓子は嬉しいのであって…
「ちょっと多いよね…誰かに分けなきゃ」
そういえば、インラインシューズの調整に自転車屋のまっさん家 に靴届ける用があったから、まっさんにお裾分け。
「いいね!じゃあ、袋の一つを空けてえ」
と、文ちゃんは紙袋をそのまま逆さまにして中身をドサドサっと…。
「おいおい、男前な空け方だな」
ガトーショコラ以外は個別包装してくれてたからいいけど。
わりと、ガサッゴソッと乱暴に袋に詰め、お散歩がてらまっさん家
文ちゃん意外とワイルド。
「こんちは〜」
サッシの開戸を開けて、独特のオイル臭漂う自転屋さんへ入る。
「あら〜てっちゃん、久しぶりじゃない」
まっさんのお母さんは、まっさんが遺伝子を受け継いだと思うほど、お世話好きな人。小学校時代から、てつやもかなりお世話になっている。
てつやの母親は猛毒な母親で、その母親から逃げ出した時に親身になって今住んでいるアパートを探してくれたのは、このまっさん母と銀次母と京介母だったのだ。
「ご無沙汰してます。あ、これお裾分けです。皆さんで食べてください」
文ちゃんにもらった紙袋を渡すと、
「あら、美味しそうね。おばさんこう言うお菓子大好き。でもまた太っちゃうわね」
おばちゃん特有の、手のひらをヒラヒラさせてお母さんスマイルをしてくれる。
「それ、うちのかーちゃんが作ったんだ。それにおばちゃん太ってないからいっぱい食べて」
「嬉しいこと言ってくれるわねえ文ちゃん。でもおばちゃんも、最近この辺がねえ。それにしても、これ文ちゃんのお母さんの手作りなの?上手に作るのねえ、おいしそう。貴重なものありがとうねえ。」
と、お腹の辺りをポンポンとしてからお菓子の袋をちょっと掲げる。
話に入れない…
「あ、あのまっさんは…」
やっと入れた…。てつやにとって各お母さん‘sは…頭の上がらない存在なので、緊張はしないがやはりちょっと敬語になってしまう。
「ああ、あの子今自転車届けに行っちゃって、待ってる?」
「あ、そうなんすね。いや、まだ他にも行かなきゃなんで…じゃあこれをまっさんに渡してください。渡せばわかるので」
「あ、シューズね。わかった。責任もって渡すわよ。今回もがんばってね」
と親指を立てて応援してくれた。
「ありがとうございます」
「あ、そうだ。まってて」
と言って奥へ引っ込み、出てきたと思ったらコーラの500mlのペットボトル抱えてる。
「文ちゃん、褒めてくれたからこれ飲みな。水分補給も兼ねてね。てっちゃんも、ほら」
強引に手渡しされてしまう。
「あ、すいません」
相変わらずだなあと、てつやは内心苦笑する。
「おばちゃんありがとうね。かーちゃんのお菓子楽しんでー」
「文ちゃんのお母さんにもよろしくね」
「はーい」
文ちゃんどこ行っても可愛がられるなぁ。150cmはある大学生なんだけれど…?
「ラッキーだったね、てっちゃん」
早速開けて飲んでいる文ちゃんは、暑かったから美味しいとご満悦。
「あとはどこ?」
洋菓子をまさか銀次の店にはもっていけないから…後で渡すとして、他は爺さんとこくらいしか…
じゃあ爺さんとこでも行くか、と言う話になって一度部屋に戻ってお菓子を取ってこないとな、と歩いている途中で
「あれ、京介じゃんか。今帰りか?ほぼ朝帰りじゃん」
ロードが発表されて以来、その日前後3日休むためにどえらいシフトで仕事している、仲間内でさえレアキャラになっている京介と出会った。
「うい〜っす。お前ら朝早えな」
「もう10時半だし早くはないけど、残業にも程がねえか?」
だいぶ顔色も悪く、目の下にクマが出来まくっている京介は今にも倒れそう。
心なしかスーツもヨレヨレに見える。
「ちょっと俺んちよってけ。文治のかーちゃんが菓子くれたから食え食え。コーラもあるし」
ほぼてつやんちの目の前だったから、誘ってみる。
「ん…じゃあちょっと寄らせて…自分の部屋帰る気力が…ねえんだ」
2階の部屋へ上がる階段もしんどそうで、文ちゃんが肩を貸してやりながらようやく昇り、部屋へ入ったとたん伸びてしまった。
「そこで倒れてねえで、あっちまで頑張ってくれ」
腕を持って引き摺るように居間へつれてゆき、テーブルの上のお菓子好きなだけ食えと言って、さっきもらったコーラ(未開封)をテーブルに置いた。
「お前仕事詰めすぎなんじゃねえの?」
お菓子を一つ開けて京介に手渡す。甘いもの食って元気出せよ…な、気持ちはあるがとりあえずなんか食べて欲しかった。
横になったままフィナンシェにかじりつき咀嚼している京介の足を叩いて、
「そんなお行儀の悪い子に育てた覚えはありませんよ!」
などと言って強制的に起きろと催促。
「寝てたっていいけど、食う時は起きろや」
コーラを目の前に置いて、自分も一つ菓子を取った。
「てっちゃん、爺ちゃん家 どうしよう?」
文ちゃんは、もう一袋の中身をテーブルに一個一個だしてから、駒爺にあげる分を分けていた。袋逆さ出ししなくてえらかったね。
「まだ時間はいっぱいあるし、京介が寝ちゃったら行こうか」
寝かせる気満々な会話を本人の前で。
「寝るの確定かよ」
「寝ないの?」
「寝るけど」
素直じゃねえな、と笑ってさっさと食って寝ろ、とお菓子をぐいいっと京介の前に寄せる。
「こんなに食えねえわ」
やっと顔を綻ばせて笑った京介に少し安心する。
「程々にしとけよな、仕事」
「ブラックな職場に入ったのが運の尽きだよなぁ。やる事多すぎ…」
一個食べ終わってコーラを一気飲みした京介はまたすぐ横になり、
「爺さん家 でも行ってこい。んで帰ったら、昨日のスピードの話…きか、せ…」
喋りながら寝た!出っ歯のベテラン芸人でしか聞いたことなかった事態に、文ちゃんが興味津々
「本当にあるんだねこう言うこと…」
「俺も初めて見た」
クッキーを咥えて、2人で顔を見合わせてしまう。ま、取り敢えず駒爺にお菓子のデリバリーをしよ。
「こーまーだーくーん あーそーびーまーしょー」
「いーいーよ」
「うまー」
「しかー」
一連の儀式を済ませ、裏の小屋へ入っていく。
「あ、ペッ…ソルティ君がピカピカになってる」
文ちゃんまで某企業の白い人形と間違えちゃダメ。
「売り手が決まったのでな」
じいちゃんの作製物って売れるんだ…初めて知った
「売れるわい!わしが何で飯食ってると思っとるんじゃ」
そうだけど…
「あ、これを持ってきたんだ。文ちゃんママの手作りだって」
「おお…って中身はなんじゃ?」
「焼菓子詰め合わせセット」
じいちゃんマカロン喉に詰まらせた悲しい過去があるから…
「今度はゆっくり食べなー?」
文ちゃんも心配。
「わかっとるわ…」
バツが悪そうに袋を受け取りに来て、
「そういえば昨夜はどうだったんじゃ。最高何キロ出た?」
そうだった、それも報告しないとだったんだ。
「全力で85km出たぜ。すごいなあれ」
「ほう、そこまで出たか。しかし、生身で85はちょっと危ないのぉ」
みんな言うな…まあ確かに、風やら煽り風やらの条件なしだったしなぁ。
「止められたよ。85は出すなって」
納得はしてるけど、詰まらなそうに言ってしまう。てっちゃん根っからのローラー。
「そりゃそうじゃ。わしの作品で怪我人なんぞ出したくないぞ。で、グローブは?」
「うん30秒前に忘れたこと思い出した。菓子届けに来ることで頭いっぱいになっちゃって」
「照れ笑いは通用せんぞ、明日じゅうにもってこいな。調整終わらなくなるわ」
ーへ〜いーと生返事を返して、
「じゃ、京介放置してきてっから帰るわ。明日グローブよろしく」
「おう、おまえさんも忘れるなよ」
とか言われて帰ってきた。
帰りしなに文ちゃんは
「ほんとにゆっくり食べなね」
と言い聞かせて
「年寄り扱いするな」
と爺さんに怒られてた。
年寄りなのにねえ…とため息をつく文ちゃんがなぜかてつやはツボに入り、帰り道笑ってた。
帰りながら、文ちゃんをいじって歩いていると、インライン履いた奴が後ろから追い抜いていった。
「あれ?だれだ?」
追い抜いて行った人物は、ちょっと先で止まって仲間に入りたそうに こっちをみていた。
「てつやじゃね?」
いきなり名前呼ばれて、ん?と顔を見ると
「ああ、猿モンキーか」
猿の二重掛け…どんだけ猿な人なんだろう…
「お前、えらい武器装備するみてえじゃん」
は?もう知れ渡ってんのなに?そんなに…ってか2回しか外で乗ってねえぞ?
「なんの話だい?猿モンキー」
でも話に乗ってやるもんか。
「惚けたってだめだぜ、もっぱらの評判だし。まあでも、今回ばかりは優勝しねえ方がいいんじゃないのかねえ…ま、関係ないけど じゃあな」
もっぱらの…?やっぱあれかな…昨晩の菓子の名前の人、◯尺様の顔しか浮かばない。あの人そんなお喋りか?
「てっちゃん、武器のこと知られるとまずいん?」
「まあ、同じもん作れるとは思えないけど、なんらかの対策とかされちまうとね、うまく行かなくなる時もあるって話だよ。有線だからジャミングされることはないからその辺はよかったけど」
しかしあの猿モンキー、嫌に挑戦的だっt…『優勝しねえ方がいいんじゃないのかねえ…』 の言葉が蘇る。てっちゃんその場に立ち止まる。
この情報って…どこまでメジャーなん…今回の大会が『てつやのケツをかけた大一番!』というのはいったいどこまで知れ渡っているんだろうか…ちょっと憂鬱…
「さっきの優勝しない方がいいんじゃない?ってどう言うことなんだろうね!猿モンキーって俺嫌いだ」
少なくとも文ちゃんは知らないらしくてよかった…
「やっぱ文ちゃんだけだね。優しいの」
肘掛けにちょうどいい高さの文ちゃんの頭を撫でグリして、密かに出ていない涙を拭った。
「京介、起きてるか?昼飯買ってきたぞ」
文ちゃんと部屋へ戻り居間へ行くと、寝てると思っていた京介が窓際でフィナンシェのアルミホイルを灰皿にタバコを吸っていた。
「あ、お前ここは禁煙だって言ってんだろ。今すぐ消せよ」
文ちゃんがお弁当をテーブルに置いて、お菓子を取り敢えず片付けている間に京介はーはいはいーとアルミ箔にタバコを押し付け、キュッと丸めた。
「ローラーで走るのに嫌なんだよ、肺痛めんの」
大袈裟だなぁと京介は笑うが、ロードに人生かけちゃってるてつやには死活問題。
「吸うなら換気扇行け。ほれお前の弁当」
丼形式のでかいやつ、生卵も乗ってる。
「スタミナ弁当だぞ!しかも大盛りにしといた。これ食って元気出せ」
「俺は唐揚げ弁当〜」
文ちゃんが自分のお弁当を出して、前に置く。
「俺は中華丼〜」
文ちゃんの真似しててつやも同じように自分の前に置いた。
そしてふたりで手を合わせてじーっと京介を見る。
「なに…」
文ちゃんが手をパンッとたたく
ーああ…ーと 京介も手を合わせて
「いただきます」
ーん?ーと一瞬理不尽なものも感じたが、まあいいや…と京介は弁当を開けた。
「それにしても睡眠時間短くねえか?食ったらまた寝とけよ。布団出してやるから」
駒爺の所へ行って帰ってお弁当やさんの「ツヤツヤ亭」に寄って大体40分ほど。その間に目を覚ましていたのだから、短いなんてものではなかった。
「疲れ過ぎると意外と眠れないんだよな。最近はずっとこんな睡眠だよ」
そんな会話を聞いていた文ちゃんは、
「唐揚げ一個あげる、元気になって」
唐揚げを一個、スタミナ丼の上に乗せてあげる。
「お、文治サンキュ。じゃ卵やろうか?」
「焼いてくれたらねー」
「じゃあやらね」
「文ちゃんこれやるよ。京介にありがとな」
てっちゃんが文ちゃんのご飯にうずら卵を乗せてくれた。
「卵に変わりねえだろ」
「てっちゃんありがと、でもこれじゃ唐揚げと等価じゃなくない?」
等価交換の意識はあの漫画からだよな…世の中影響うけすぎだよ…
「そこは気にするなよ」
苦笑いしててっちゃんは大きい塊を頬張った。
食べ終わって、片付けをしていたら文ちゃんのスマホがLINEのおしらせ
「かーちゃんだ、なんだろ」
文ママからの帰還命令らしい。
「そうだったー。俺お菓子を届けるだけに来たのに、こんなにゆっくりしてたよ」
ケラケラ笑って、文ちゃんはリュックを背負った。
ゆっくりなんてものではないような気もするが、まさか新市街との境でいつもお迎えに待ってる人をこの3時間ちょっと放置していたわけじゃあ…
「じゃあ俺帰るね。京介さん、ちゃんと寝てね〜」
ものすごく慌ただしく文ちゃんは帰って行った。最後に聞いたら、大学で午後に授業があるらしかった。
「まあ、人は楽しい方に惹かれるからね」
2lの水ペットをラッパ飲みして、居間でくつろぐ2人は、窓からーじゃーね〜ーと走っていく文ちゃんに手を振った。
「で?昨日どうだった」
「グローブの話は聞いてんのか?」
「ああ、銀次が連絡くれて少し話してくれたわ」
なら話しは早い。
「85か…結構行くもんだな」
「俺に身体的苦痛も何もなかったから、85でいけると思ったけど、やっぱり高速走るとなるとな…色々危ねえだろうし…まっさんは70が限界だって」
いや、70までしか許可だせないっていったんだと…
「まあなんにしろ、お前が危なくないようにやれば」
「それが一番なんだけどな」
それを機に、少し会話が途切れる時間が続いた
窓際で出窓の壁に寄りかかっている京介と、さっき文ちゃんを見送って窓近くに座っていたてつや。
お互いがついていた手が同じ方向で、てつやが居住まいを正そうとして手を動かした時、不意に京介の手に触れてしまった。
「あ、わり、ひっかかなかった?おれ爪…」
どかそうとしたてつやの手は、京介に握り込まれ
「へ?」
と思う間に場所を交換させられた。
つまり今は、てつやが窓枠に寄りかからせられている。
「あの親父のガキ…いつまでそばに置いておくつもりなんだ?」
片手を畳に押さえつけられた状態で、それなりの距離に少し苛立った顔。
「文治のことか?さあ…あいつが飽きるまでかな。所でこのシチュなに?」
「俺は今回の大会にムカっ腹立ってんだよ。大崎が噛んでる試合になんで出る」
京介とのこんなシーンは、もう何度目か。
毎回ストレートに感情をぶっ込んでくる京介の気持ちは分かってはいるのだが、『仲間』とは流石のてつやも寝ることはできない。
たまにこうやって来た時に、血抜きをしないと京介にも色々あるだろうしなぁ…とてつやは思っているだろうが、当人はそう思うかどうか。
「大崎主催って俺知らないでエントリーしたんだぜ?それに俺がロードにかけてる熱はわかってくれてるはずだろ」
手を掴まれて、壁に押し付けられてる現状って、もしかして壁ドン亜種?
「わかってるよ。わかってるから、大崎がますます許せねえし前からお前の周りうろちょろするあの親父にもムカムカしてんのに、そのガキまでちょろちょろしやがって」
ああ、京介本当に疲れてんだな…と思う。いつもならその感情抑えられるもんな…。しかも文ちゃんのことは案外可愛がってるはず。
「ともかく寝なよ、京介。布団敷いてやるからさ」
「そんなことしたら、抑えられなくなるぞ…」
ーじゃあやめます、その辺で寝てくださいー
「スタミナ丼なんか食わせるから…」
こんなことになった時は、毎回キスだけは許してあげている。上からのようだけど、京介もてつやとどうこう…までは多分考えていないはず…はず…だから。
案外匂いとか 気にしてくれるタイプなんだな。と内心笑って、てつやは、壁際にあった袋からガトーショコラを引きちぎって京介の口に突っ込み、
「それ食わせろ」
とにっこり。
「あ、ぐちゃぐちゃになる前にやめてな」
京介は一瞬わからなかったが、2回ガトーショコラを噛んで、てつやの唇に唇を乗せた。
噛み付くように舌を絡ませられたが、口内はチョコのいい香りで満たされる。
そして、ある一線でてつやは京介をタップ。
「今日はそれで我慢しとけ」
どんだけがっつくんだよ、と笑って京介の唇の周りのチョコを親指で拭い、その指を舐めてしまう。
「お前…そう言うことするから」
京介の顔が再び近寄ってくるのを強引に自分のお腹の上に導いて、
「特別にそこで寝てよし。夜にまっさんと銀次来るから落ち着いてくれなー」
笑いながらそういうと、子供扱いかよって言いたかった京介の言葉は途中で寝息に。
「相変わらずはえ〜」
そう笑って今は余裕でいるけど…現在午後1時20分。
すぐ目が覚めてしまうと言っていたから、小一時間で起きるだろうと思っていたが、京介はまっさんと銀次が来る1時間前、つまり午後6時までぐっすりとてつやの腹の上で熟睡をしてくれた。
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