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第13話
梶から情報を得た古賀は藤堂を引き連れて厚生局へと戻り、課長である赤羽に資料と請求書を渡した。
「おかえり。梶元気にしてたか」
「戻りました。…元気でしたよ、とても」
請求書を見た赤羽は飲んでいた珈琲を吹き出し激しく咳き込む。
それを見兼ねた藤堂が急いで箱ティッシュを赤羽に差し出し受け取ると、床やパンツの汚れた部分を拭く。
古賀はそんな赤羽を横目で見ては自身のデスクへと戻り梶から渡された情報を整理し始める。
「お前、またたっかい請求書貰ってきたな…!!」
藤堂に礼を言うと古賀に向かって請求書をヒラヒラと振り、経費から落ちない事を伝えた。
「そこを何とかして落とすのが上司ですよ」
「課長に向かって随分な口振りだな」
赤羽はオフィスチェアから立ち上がると、コーヒーメーカーの付近に飲みかけのマグカップを置き古賀のデスクの上に請求書を置いた。
「お前がでけぇ口叩けんのはお薬を日本に持ち込んだ野郎を捕まえてからだ」
有無を言わさぬその言い方と表情に古賀はため息をついて応じ、請求書を赤羽から受け取るとしまっていた内ポケットへとそれを戻す。
そんなやり取りを見ていた藤堂は苦笑いをしながら見守るしかなかった。
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