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八曲目

「キャーッッ」 「誰かアイツを止めろっ」 「危ないっっ」 人々の叫び声で修羅場と化した会場。そこで音也は刹那、龍司がステージに上がるのを目にした。 龍司はナイフを持っているファンの男に駆け寄るとファンの男からナイフを奪い始めた。 「テメェなにすんだよっっ」ファンの男はそう言いながら抵抗した。龍司は無言で男からナイフを奪うと「お前のせいで楽しみにしてたライブが台無しだ」と言い男に謝罪を求めた。 刹那、音也のマネージャーがナイフを持っていた男を取り押さえた。 「あっ有難うございます」音也は龍司達にそう言うと安堵感からその場にへたり込んだ。 ナイフを持っていた男は程なくして駆けつけた警官によって逮捕された。 龍司は駆け付けた警官の一人にナイフを渡すとその場から離れ始めた。 その時、音也が待って下さい…と言う言葉を発した。 龍司は足を止めた。 「後日改めてお礼をしたいので、連絡先を教えて下さい…」 「…判りました」龍司はそう言うと音也に連絡先を教えた。 やったっ。音也は内心そう思った。

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