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いつもの性行為を五日間かけて行う。 身体の快楽というよりも、精神的な繋がりを重要としているため、普段の行為より深い快感を味わえるという。 最終日に挿入するということで、生理中の葵人にも負担がかからない。 ざっと五日間にする内容を聞いて、興味が湧いてきた葵人は「やってみたい」と返事した。 「葵ならやってくれると思ったよ」 嬉しそうな声音でそっと抱きしめられた。 ひとまずは兄が機嫌を損ねてなさそうで良かった。 まだ落ち着かない鼓動の音を聞かれてないかヒヤヒヤしつつも、碧人の胸辺りを握りしめた。 そうしていたのも束の間、新しい布団を敷いてくれた上に寝かせてもらった。かと思えば、布団ごと抱きしめてきた。 「明日から早速やってみたいと思うけど、生理が終わってからにした方がいいから今回の場合は七日間にしようね」 「うん⋯⋯。気遣ってくれてありがとう」 「葵のためならこのぐらい」 より自分の方へと近づけさせた碧人が、ゆっくりとした動作で頭を撫でてくる。 一人にしないでと言ったから、こうしてくれているのだろう。 このぬくもりが心地いい。 「まだ身体が冷めない⋯⋯?」 「ん⋯⋯。でも、にい⋯⋯お腹も頭もそうだけど、撫でてもらっていると気が紛れるよ」 「そう⋯⋯。だったら、葵の気が済むまで撫でてあげる」 「⋯⋯ありがと」 その胸に顔を埋めて目を閉じた。 明日から始まる初めての行為に、ここに閉じ込められて以来、初めて思う楽しみという感情と夢のような心地よさに抱かれながら、眠りについた。

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