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着替えさせている時に触れたくなってしまうから、ポリネシアンセックスを終わらせてからにしようと言われ、その通りに従い、終わった後に着替えさせてもらったのだが、その際に見られたのだろう。
兄の静寂を包むあの声で、身体が悦んでしまうのがいけないのだ。しかし、自分しか知らなかったことを改めて言われると、恥ずかしいこの上ない。
「浴衣を汚してしまういけない子⋯⋯だけど、僕の声で悦んでいるのなら、いくらでも汚しても構わないけど⋯⋯?」
「⋯⋯ぅ⋯⋯っ、これ以上、言わないで⋯⋯落ち着かなく、なるから⋯⋯」
足を擦り合わせて、控えめな声音になる。
そんな葵人に対して、兄はおかしそうに笑う。
「僕の声でさえもそのような様子じゃ、明日からすることも難しそうだね。耐えて欲しいところだけど」
「明日、って⋯⋯」
二日前に大まかな内容を聞いたが、たしか⋯⋯。
しかし、兄は唇に人差し指を当ててこう言う。
「⋯⋯明日、楽しみだね」
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