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21.※タンポン

「ほら、葵。タンポンを換える続きをするから、それこそ気を緩めないようにね」 「⋯⋯ん⋯んぁっ」 一気に引き抜かれたようで、思わず声が出てしまったが、碧人は気にもせず、そのまま続けて新しいのを入れられ、その後、新しい浴衣に着替えさせてもらった。 シートを取り除かれた敷き布団に改めて掛けてもらった後、頭を撫でられる。 「朝食を取りに行ってくるから、昨日よりも生理が落ち着いてきたとはいえ、安静にしているんだよ?」 「⋯⋯うん、分かった」 微笑んだ顔で少し長めに見つめてきた後、座敷牢から出て行った。 「⋯⋯」 一人となり、静かになる部屋の中、高揚する気持ちを落ち着かせようとしていた。 撫でて欲しい時はすぐに撫でてくれなかったというのに、敏感な部分は直に触れてきて、いわゆる紙一重な気分を味わい、余韻さえ残る。 その行動がまるで嘲っているようで。 あの時、兄の手によって達してしまったとしても、我慢できなかった葵人が悪いとポリネシアンが失敗したということで、お仕置きされるのだろう。 収まらない熱を鎮めてくれるのなら、一層のこと⋯⋯。 葵人はバッと頭まで布団を被り、碧人が来るまで一人悶々するのであった。

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