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「気持ちいいの?」 「⋯⋯う⋯⋯っ⋯ん⋯⋯吐く息と、柔らかい髪に触れて⋯⋯」 そっと、毛先を撫でていると、唇を当てていた鎖骨に顎に添えていた手がくると、肩甲骨辺りに唇が触れた。 目を見開いた。 昨日は達してしまいそうだったから、途中で止めてしまう羽目になったが、昨日もその辺りにも痕を付けるつもりだったのか。 それから、右肘辺りまで覆っていた浴衣を脱がしつつ、両肩、両肘、背筋、腰、臀部にまで痕を付けていった。 臀部の、特に割れ目辺りに関しては、性感帯とでもいうのか、触れられた瞬間、甘い痺れが全身を駆け巡った感覚を覚えた。 それから、また対面する形になると、胸の付け根、へそ、そして、手を掬い取り、手の甲、指を一本ずつ啄むように口付けてくる。 まさかの箇所に加えて、そのようなキスの仕方をされて、先ほどの臀部のところで気持ちが高ぶっていたのもあって、さらに高揚することとなった。 今日こそは耐えたいのに。また中途半端なところで終わってしまう。 「葵。横たわってくれないかな?」 「ん⋯⋯っ、分かった」 「⋯⋯今日も達してしまいそう⋯⋯? 無理そうだったら、言ってね」 首をゆるりと振った。 「今日は耐えたいの。だって、今日も耐えられなかったら⋯⋯呆れるでしょ? だから、耐えられたらいっぱい褒めて」 不安げな目で見つめていた時、碧人が小さく笑った。 「無理して耐えることじゃない。けど、耐えれば耐えるほど後々悦く感じられるからね。そうだね、葵が耐えられたら、いっぱい褒めてあげる」 碧人に支えられて、横たわった。 「ふふ⋯⋯今日も糸を引いているね⋯⋯」 「う⋯⋯ぅ⋯⋯」 見られたくなかった部分を覆っていた浴衣が呆気なく取られ、足を擦り合わせる。 その足もやんわりと割り開かれ、左の太もも付け根辺りから、膝、甲、指先という順に交互で付けていった。

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