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「⋯⋯あっ⋯⋯ぁ⋯⋯んっ」 「手の指もそうだったけど、指先が感じるみたいだね。太ももを震わせてまで気持ちよく感じている⋯⋯」 「ふぁ⋯⋯っ! ぁんっ」 ゆっくりとした動作で撫でられる。それだけでも、電流が走ったかのように跳ねた。 「⋯⋯よし、これで今日の行為は終わり。お疲れ様。今日は耐えられたね。えらいえらい」 「あっん⋯⋯っ」 抱き起こされ、まだ冷めやらない熱がさらに熱を帯びそうになり、今度はそれに耐えることに必死だった。 自分から褒めて欲しいとねだったというのに、褒め言葉もそれを紡ぎながら撫でられることさえも達してしまいそうなほど気持ちよくも、怖くも感じられた。 挿入()れて欲しい。 無意識に言いかけた言葉を慌てて飲み込んだ。 言ってしまいそうになるぐらい感度が高まっている。 それもこれもヒクつかせている自身に、わざとらしく当てている兄の昂りもせいでもあるのだろう。 葵人の反応を見て、碧人も熱を持つほどに感じているのは素直に嬉しいが、挿入《い》れてくれないのは、生殺しされているのと同じだ。 口に入れるぐらいならば赦されるだろうか。でも、射精()すのはまだであるから、赦されない行為なのだろう。けども⋯⋯。 兄の腕の中、深呼吸をして高ぶる気持ちを落ち着かせることに努める。 「悦がっている葵の声をもっと聞きたいね。その僕しか聞けない可愛い声を⋯⋯」 眠る前の夜伽話のような囁き声に、身体の奥底から新たな熱が湧き上がるのを感じる。 挿入()れて欲しい⋯⋯。

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