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36.※7日目

ずっと待ち望んでいた行為を今日でようやくしてくれる。 恐怖で身を竦ませていたものの、そうだと思った途端、身体の奥底からじんわりと痺れる。 あまりにも欲に素直な自分に苦笑を漏らしてしまう。 「もう生理は大丈夫そうだね」 引き抜いたタンポンを見つつ、碧人はそう言って微笑みかけた。 七日きっかりに終わらないこともあるかもしれないということで、念の為、一日の終わりがけまで様子見をしようということで、夜まで大事を取っていた。 今までは朝起きて、朝食を取る前に碧人と触れ合っていた。それが、就寝前までなく、さらには、一日の間でも少し手を伸ばせば触れられる距離にいた兄は、「用がある」と言って、姿を見せないことが大半だった。 牢の中に独りぼっち。 心の繋がりを目的とした今回の行為が始まる前、兄が今日ほどいなかったことがあっただろうか。 ほんの数日の出来事であったが、兄がいることに慣れてしまって、静まり返るこの空間に寂しさを覚えていた。 それに、食事を取る際やタンポンを取り替える時も、極力触れてこようとしなかった。 それがより寂しさに拍車がかかった。 そうした思いを抱えた中での、その言葉に頬が緩んでいたのだろう、碧人が笑った。 「ふふ、葵は昨日も言葉にしてしまうくらい待ち望んでいたもんね。今日はなかなか触れ合う機会がなかったから、寂しかった······?」 「う、ん······。あお、と······さんにいっぱい触れて欲しい······」 「きちんと呼べない悪い子の言うことは聞けないかもなぁ」 「······ん、っ」 そう言いつつも、頭を撫でてくる碧人の手ですら、嬉しくて堪らなくなり、下腹部がむずむずとし始めた。

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