37 / 47
37.
「うぅ······、もっと······いっぱい、触れて······っ」
「ふふ、どうしようかな」
帯をゆっくりと解いていくその手が、もどかしくも、艶めかしく感じ、徐々に頬が熱くなる。
それから流れるように頭に唇が触れた。
行為が始まる。
前髪を掻き分けられ、晒された額に優しく触れてくる。
「んっ······」
その優しさと嬉しそうに笑う碧人に、後孔がヒクヒクとしていた。
早く、早く、挿入 れて欲しい······。
頬を指先で撫でながら、眉間、瞼、鼻の上、そして、唇にと丁寧に口付けられ、足の間のが存在を示すかのように勃ち上がり始めていた。
跨いでいる碧人の昂りに当たりそうな気がして、けれども、こんなにも早く挿入 れて欲しいのだと思って欲しくて、恐る恐るながらも腰を浮かせる。
「腰を浮かすほど、気持ちいい······?」
ピクッと腰が反応した。
「う、うん······ねぇ、僕の中に······」
「もう少し、気持ちの高まりが欲しいでしょう? まだ我慢して」
「けど······ん、ふっ」
胸を沿うようにさわさわと触りつつ、下腹部へと迫るように徐々に下がっていく様子を、直に感じつつ、抑えきれない声を漏らしていた。
そうした最中、不意に乳首を軽く吸いつくようなキスをされ、身体が大きく跳ねた。
──その時、膨らんだ碧人のが包まれた浴衣越しに当たった。
「高まってきているね、葵······」
「あっ、おと、さんの、大きくなってる······っ、から、早く······っ!」
「あと、もう少し待って」
また"もう少し"って、こっちはこんなにも求めているのに。
碧人に抗議するように、されど催促するように大げさに喘ぎ、昂っているモノを擦り付けた、その時。
ともだちにシェアしよう!