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4 篠原
雪斗とバイバイしてそのあと篠原家の坊ちゃんに路地裏に連れ込まれ緑色の瓶を口づけで飲まされた。
「んっ」
体絶不調なのにこれ以上行為を求められたら1分も持たないだろう。
「昨日親父に散々抱かれたらしいな、しかも本当の姿になりながら、気持ちよかったか?」
否定はだめだ、肯定しなければ。
「……は……い」
「お前にとってはなんでもご馳走だもんな」
顎を掴まれそのまま口を食べられる。
「まぁ分かってるぜ、今のお前は体はズタボロ、そして心の内側もそーとお参ってる」
「はい」
「返事早いな、ってことはもっと激しくされたいか?」
否定したい。
「……は……い」
「ぶはっやっぱお前面白いな、まぁ今日は許してやらなくもない」
どっち?
「そのかわり自分でしろ」と渡されたのはディルドだった。
「さっき飲ませた媚薬そろそろ効いてくるだろ」
というとビクンと体が熱くなった。
こんな街中のちょっとした路地裏で媚薬を盛られディルドを片手に僕はこの坊ちゃんの言うことを聞かなければいけない。
「おっと……ちょい待て」と蕾みに入れる寸前で言われた。
数人の警察がきた。
「警告だ、この場所でそれ以上の行為は違法と見なす」
「すみませんね、だけどおまわりさんさどうしてこれがレ○プじゃないと分かった?」
「経験だ、そういう行為は家でやりなさい」
「……? おまわさんがそんなこと言っていいのかな?」
「警告」
一際違う男がこちらに来て
「君は獣人だ、処理されたくなかったら即刻この街から立ち去れ」
ビリビリとなにかを感じ取ったのか坊ちゃんは僕を連れて路地裏に消えた。
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「いいんですか? 放っておいて」
「泳げせろ、大物が釣り上がるかもしれない」
「さすが花咲隊長、考え方が違いますね」
「警備にあたれ」
「本当にうまそうだ」
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僕たちは家に着くと坊ちゃんから解放され自室にいた。
広くもなく狭くもなく、ちょうどいい部屋にはベッドがありそこで横になった。
目をつぶり寝息を立てた。
やっと休息だ。
次の日
学校があり着替えて登校する。
獣人は姿を隠していて坊ちゃんのように人間なので滅多なことがないかぎりは分からない。
それにこの街は獣人住居禁止エリアだ。
見つかれば昨日のように警告され無視した場合は殺される。
ということになっている。
正直なところここの篠原組のボスが獣人ですよって言いたくなる。
でも雪斗の病気が治るまではこの金づるに足を開くことが一番の楽な道としか考えられない。
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