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第4話
潔の服を脱がせて、首筋に噛み付き吸いついた。
それと同時に奴の身体に手を這わせた。
「っはぁ……、りん♡」
荒い息継ぎをした潔から甘ったれた声が漏れて俺も欲情した。
抱き合うたびに、俺はこんなにも性欲があったのだと再確認する。
こんなにも目障りで仕方がないのに、こんなにもイラつく奴なのに、どうしてもコイツを求めてしまう俺はどうかしてる。
「や、っあぁあ♡……ぅんっ♡」
奴の手が俺を押し返しているが、抗われると無理やりでもしたくなるのに気付いていないのだろうか。
「あ、やらっ♡ま……まって、りん♡まってぇっ♡」
ここまで反応しているくせに、何が待てだ。
奴のモノを強くしごいてやると、あっけなく果てた。
荒く息を吐く潔の手が俺のモノに触れた。
「おれも、っ……してやるから」
潔から俺のモノに直接的に触れることはほぼない。
その奴の手を振り払うこともできたが、あえて俺は抗うのを止めた。
すると奴の手がぎこちなくモノをしごき始めた。
とてもぎこちなく快感はほぼ生まれなかったが、絵面にはとても気分が良くなった。
「……」
普段よりも膨張した俺のモノをどうするのか見ていたいが、より快感を得たいのが勝り俺は潔の手を払い押し倒した。
「わっ」
そのまま奴の両足を上げて、モノを中に押し挿入れた。
「ああぁっ♡」
潔の目に写る俺は獣のようだった。
何故俺は潔に構うのか。
何故こんなにも気になるのか。
全ては兄貴のせいだ。
俺にサッカーを教えたのは兄貴なのに、こんな奴を認め俺には振り向きもしない。
しかし俺は潔というチームメイトができた。
とても目障りな存在なのに、どうしても視界に入る奴が憎い。
兄貴が認める潔が憎い。
あぁ、これは。
俺は兄貴に歪んだ愛情を感じるように、潔世一にも同じ感情が芽生えていたのか。
「もぉ、やめぇ♡っやらぁ♡いくからっ、……いっちゃうっ♡」
啼きながら縋りつく潔の身体をソファーで犯す興奮はまるで試合の最中のようだった。
俺は絶頂を迎えた後、DVDを止めて奴を見おろした。
「俺はお前を殺したいほど憎い」
憎く感じるほど、お前に愛情を感じる。
この感情はきっと潔が俺に寄せている好意とは違うのだろう。
お前はこんなに俺が苦しんでいるのに、笑っていられるから、違うのだ。
俺達は互いに息を荒くしていた。
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