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第15話

「はぁ……はぁ……」 行為が終わり、荒い息遣いの奴を見ていたときだった。 「嗚呼、……そうか」 そのときに俺はやっと気付けた。 俺は潔世一を殺したいんじゃなかった。 俺は潔世一を愛したい。 今更気付いたとしても、何もかもが遅い。 優しくすることもできない俺にお前への気持ちを伝えるべきではない。 「……俺は必ずお前を殺してやる」 これは今の俺が言えるお前への最大級の愛の言葉だった。 俺にはたった一言『好きだ』と伝えられない。 伝えたらきっとこの関係は終わる。 「そっか。お前に殺されるなら、俺は本望だ」 そう笑う奴は儚げでいて、何故か嬉しそうだった。

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