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第27話

だからといってブルーロックが存在する限り、俺達は顔を合わせて共同生活をすることには変わらない。 そして人というものは愚かな生き物だからか、諦めた感情でも思い出せばまた未練タラタラで引き摺るものだということを思い出した。 試合で負けたときの悔しさに似ているようなそんな気分で、泣き叫びたくなる。 その感情を脱ぎ払うように、俺はトレーニング量をその度に増やしていった。 おかげで多少はフィジカル面も以前よりはマシになったと自分でも感じる。 凛が本気になれるストライカーだったら、きっと特別な存在でいれることを証明できたんだと思う。 トレーニングを終えたその晩、俺のスマホに着信があった。 休みが終わるときに最後に会って連絡先を交換した糸師冴からの着信だった。

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