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雰囲気作り本番

 その夜は解散となり、てつやと京介はお風呂も入ってまったりモード。 「明日か…急だよなぁ…」  てつやは割とじっくり事を運びたい性格なので、急な予定は少しだけ苦手。 「ま、済んじまえばあとは楽だし、気楽に行こうぜ」  部屋にあった今年のロードを特集した雑誌を見ていた京介は、雑誌から目を挙げてなんとなくテレビを眺めてるだけのてつやの背中をポンポンと叩いた。 「インタビュー載ってんな」 「うん、あんま写り良くなくね?」 「良くなくていんだよ。ファンなんてつかれた日には生活がめんどくせえわ」  いるわけない、とてつやは笑って雑誌を取り上げ少し這っていってちゅう。 「昼寝しちまったから眠くなくね?」 「確かにな…」  スマホを見ると、もう12時は回っている。全く眠くない。  いつものやったら寝られるかな…と言うてつやに 「無理に寝なくたっていんじゃねえの?」  と言いながら京介は、てつやの後頭部を引き寄せて少し深いキスをした。  そのキスは止まらなく、ずっと唇を吸い合い、舌を絡めあい、息遣いが激しくなっても止まらない。  どちらからともなくキスをしたまま立ち上がり、お互いのTシャツを捲り上げ、  ちょっとだけ、そんな短さも惜しむように唇を離した隙にTシャツを脱ぎ捨ててベッドまで向かった。  ベッドに座った京介の半ぱんを下着ごとおろし、てつやはもう起立している京介を口にした。  指で表面を支えながら裏筋を舐め、その指を段になっている部分を弾くように蠢かせる。  舌は徐々に下がってゆき、根本まで舐めてその下の袋にまでキスをした。 「今日は積極的なんだな」  てつやの舌に感じ入りながら行為を見ていた京介は、てつやにベッドに上がってやってくれと言って向きを変え、てつやはベッドの上に四つに這うようにして京介を口にしていた。 「これはちょっとやりにくい……っ」  てつやの眉が寄せられ、口が京介のものから離れる。 「あ…京介…今日やる…?」 「てつやの様子次第だな」  京介の指はてつやのバックを撫でていて、数ミリ指を食い込ませては撫でてほぐすような動きを繰り返している。 「んっぅ…ぅあ」  決定的な刺激はない。ただ『そこ』がゆっくりと動かされ、揉みほぐされているだけ… 「緩めておかないときついかもしれないから…」  京介の指は次第に中へ入り込み、まずは中指を出し入れしてみる。  てつやから甘い声が漏れ始め、こう言う声をだすんだな…と京介は顔が綻んでしまった。  もう他では聞かせたくない声だ。  徐々にほぐしてゆく作業は第二段階。京介の指2本がてつやの中に入り込み、再び出し入れが始まる。 「ぁっ…あぁ………ん…」  バックもそうだが、てつやの前もだいぶいい感じに仕上がって来ている。京介はてつやをベッドへ横たえて、指はそのままで今度はてつやの前を口に含んだ。 「んっああっ…」  前と後ろを攻められて、てつやは思わず大きく声がでてしまった。  最初の時にバレてしまった、先端の段を舌で弄ばれ、じわりと快感がひろがる。  口を外して竿の横の部分や先の部分、根本に唇を這わせ、指は少しずつ広げながら出し入れを未だ繰り返している。 「…ぁ…ぁんっ」  てつやの腰が揺れ始め、これは催促の合図だなとは京介にはバレている。  もう一度てつやを口に含むと、舌と唇で擦るように舐め上げ、てつやから出る液体を塗り広げるように唇を動かす。  そうして京介はてつやの足の方へ周り、両足をひろげて今までほぐしていた部分をあらわにしてそこにも舌を這わせた。 「そっ…そこ!や…あぁあ」  みるからに弱点だとわかる動き。  てつやは途端に乱れ始め、声を上げて頭を振る ーこれ…入れたらどうなるんだろうーと京介の興味を引く。それならやってみるまで。   起き上がった京介はてつやの両足をかかえ、まず勃ち切って涙を流しているてつやのものを優しく握り上下に擦り上げ、段の部分に指をかけて刺激を与える、ゆっくりと擦っているうちに体の力が抜けてきて、声も次第に弱くなってくる  その隙をついて、京介はてつやの中に身を薦めていった。 「あっ…くっ…ぅあぁ…」  急に来た圧迫感に喉がそる。 「キツイか…」 「ぁ…ちょっと…はぁ…いきなりだった…から…んぅ」  京介のものはまだ全部入り切ってはいない。  もちろん辛そうならそこで…とも思うが、てつやは息を整えてその部分を蠢かせ、まるで催促のようだ。  これには京介の方がやられる。  再びてつやを握ってあげて擦り上げ、身体の緊張をほぐしながら少しずつ進めてゆき、その部分の肌が重なり合った。 「ぜん…ぶはいった…ぞ」  こくんと頷いててつやは手のひらを京介に見せ、しばらくそのままで…いて…と小さく告げる。  息を吐き、息を吸い、何度か繰り返しててつやは細く目を開けた。その口元が微笑んでいて、京介はその微笑みに思わず自分を解放しそうになってしまった。 「おまえ…その顔…なんだよ。エロい顔して…煽ってんじゃね…ぇ」  そう言ったかと思うとゆっくりだが出し入れを始め、てつやを揺らし始める。 「し…らねえ…よ、あっあぁはっああぁっどんなか…お」  揺らされて、今まで一番声が出始めた。 「あああっ俺…イク…だめ…い…イク」  てつやが声をあげ、京介は握っているてつやを擦り上げ、少しでも快感をあげたくて指で先の穴まで刺激し擦り上げる 「あっ…おま…え、そんっあっああんんんっ」  身体を緊張させ、ガクガクガクっと痙攣をしながら、てつやは弾けた。  荒く息を吐き、 「なん…だいまの…すげ…あぁ…」  京介も一旦動きを止め手の中をティッシュで拭ったあと、てつやの両脇に手をついて腰を動かした。 「ぁ…」  てつやの腰も動き始め、京介が引くとてつやも引き、京介が押し入るとてつやも押し付ける、といった動きを繰り返し、京介が少しでも感じるように無意識に動いている。 「はぁ…はっ…ん」  てつやは揺らされながら、今まで思ったことのない感情が自分に湧いたことを感じていた。  今まで何度身体を重ねてきても、男にも女にも全く感じたことのない感情が言葉になってきた。 「京介…」  てつやは両手を伸ばして京介を求める。 「どした?」  京介も両手を折り曲げててつやの頭を抱きしめるようにすると、てつやの両手も京介を抱きしめてきた。 「辛いなら止めるぞ…」  てつやは首を振って、耳元に唇を寄せそして囁くように 「なんか…お前のもんになっちゃったな…って思っちゃって」  と告げる。その声と言葉に京介は堪らなくなって、思わず強く抱きしめててつやの耳元で 「俺はずっと…お前のものだったけどな」  と囁いた。てつやも言葉にたまらなくなり両足を京介の腰に絡めて腰を押し付けてきた。  その行為に京介は一旦離れ、腰を蠢かし音がするほど叩きつけててつやを翻弄した。 「あっああっ すごっああっあっあぅんっ」  頭が横に振られ、たまらない感じで腰を押し付けてくるてつやが、京介は愛おしい。 「くっ…俺も…もぅ」  京介も限界のようで、腰の動きはますます早まり、自分を高めることに集中する。  てつやがもう一度しがみつき、耳元で 「京介…きょう…あぁきょ…すけきょうすけ…」  と何度も名前を呼ぶ。  京介も抱きしめて耳元で 「てつや…」  と囁いて、ぎゅっと身体を押し付けてつやの中へ解放していった。  しばらくの静寂の中、荒い息を吐く声だけが響き、向かい合って重なってる2人も動きが取れなかった。  動いたのは京介。 「重いよな…」  と軽く笑って、隣に寝転んだ。  「なんか…やっとできた」  てつやが笑う。 「だな…」  こんなに『いい』のになんで今までしてこなかったのか…を考えるとやっぱり…「まだお前のになる覚悟がなかったんかもな俺…今日まで」  頭だけをてつやに向けて、片手でその頬を撫でる。 「今までに…そんなこと考えてたか?」 「いいや?ぜったいなかったわ……京介にだけストッパーがかかった」  なんで俺だけ、と苦笑して頬を撫でていた指でかるぅくペシペシした。 「あの山梨の夜にさ、銀次に言われたんだよな…自分から行かねえだろって。京介に応えるのが怖いからだろ、みたいなこと。あの夜からも俺はまだそんな感じだったみたいだ」 「今は?」 「強引にでも…やってもらえてよかった…と思ってる。ストッパーかかった理由わかったから」 「なに?」 「言うわけねーだろ」   そう言って背中を向けてしまった。 「言えよ〜」  後ろからてつやを抱きしめて  「まあ、大体見当はつくけどな」  ってまた耳元で。 「お前さ、耳元やめろよ」 「なに?こうされると、感じんの?」  後ろからてつやに足を絡め、包み込むように腕を回すと唇を耳元へ持っていって囁いてやる。 「だからぁ…っ」 「ここも、反応しかけてる」  てつやの前に手を回し、少しだけ反応しているものを握り込む。 「難しく考えるなよ。俺はずっとお前のもんだって言っただろ。俺に特定の男か女がいたことあったか?」   そう言えばと思い起こすとないかもしれない。遊んでる話はよく聞いてはいたけれど。  ロードの最中に、まっさんと銀次もそう言えば言っていた。 「答えは結構シンプルなもんだよ」  握り込んだてつやの前は、だいぶ硬度を増してきている。 「好きなのかそうじゃないのか。だろ?俺は高校の時からずっとだった。だから手に入れた今、離す気はない」  てつやのバックに指を忍ばせ、一度慣れたところだからといっぺんに2本の指をいれて掻き回す。  さっき自分が出したものが溢れ出し、淫靡な音を立てていた。 「んっぁ…そ…こはあっぁあ」  腰が揺れ出した。 「お前がかけてたストッパーは…俺からは言わねえけど多分…同じことだろ。俺と」   京介は横向きに重なったままてつやの片足をあげて、自分自身をてつやに突き立てた 「ぅうっっく…ぁああ」  いきなり侵入されたが、潤滑油に変わるものがある分先ほどよりは滑らかに受け入れられる。 「シンプルでいいんだよ…あまり考えんな…」  抽送を繰り返し、一番奥まで入るのにもそうそう時間は要らなかった。 「態勢…きつい…から」  てつやが態勢をかえる、と自ら四つに這って京介が動きやすいように腰をつきだした。  京介は背中から見るてつやを後ろから音を立てて突き上げ、腰を掴んでより強く、より速くてつやを苛んだ。 「あっああっうんぅんっんぅぅっ」  てつやが掴んでいるシーツは握り込まれて真ん中に寄り、渦を作る  言われてることが全部当たってて悔しかった…しかし…反面楽でもあった。  手に入れたものを離さなければいい…  てつやは身体を起こして京介に身を寄せた。 「お?」  京介もそれを受けてベッドへ座り、足を開いててつや受け止め体を反って京介の肩に頭を乗せてくるてつやの前も再び擦り上げてやる。 「あっぁ…んっあっ」  自ら腰を揺らし、時には上下して快感を貪る。  京介はそんなてつやの耳元で 「エロ…最高にエロいなおまえ…」  と囁いて、下から突き上げまくる。 「あっああっはっはあっ」  京介の膝に手を置き、深く自分が抉られるような快感を受けながらてつやは自らを解放し、下から突き上げていた京介もてつやの中へと解放していった。  太陽が眩しくて目が覚めた。  あのまま寝てしまった2人は、ベッドサイドの時計を見てどびっくり。  12時15分 「1時頃まっさんたちが迎えにくるっていってたよなぁ…」 「シャワー浴びないとぉ…」  急いで行こうと思うのだが、昨夜の余韻でそうそうキビキビ動けない。  とりあえず、キスしとこう  横になりながら向かい合って、軽く唇を合わせるだけのキスを繰り返す。 「だめだ、んっこれ以上やったらおれ…んちゅ…」  てつやが京介の胸を押して抵抗するが、 「なに?スイッチ入っちゃった?」  ん…ちゅ  「いいアイデアある…」  てつやはやっと立ち上がり、京介の手を引っ張ってお風呂場へ向かう。 「ここの風呂場2人だとちょっときつく…んん?」  てつやがしゃがみ込んで京介の、まだ柔らかいものを口に含んでいた。 「やっぱスイッチ入ってんなぁ、てつや」  その光景を上から見たらもう、すぐに臨戦態勢整いますって。  てつやのご奉仕で、京介もだいぶしっかりした所で両頬を挟んでたちあがらせ、  そっと抱きしめると 「ここでする?」  と聞いてみた。 「ここならすぐに洗えてシャワーもできる。いいアイデア」  と笑って、京介にキスをしてきた。  京介もーそれもそっかーと笑って、てつやを壁に寄り掛からせると片足をあげて自らを挿入していった。  京介を抱きしめる腕に力が入り、全てを受け入れると肩に顎を乗せて図らずも京介の耳元で荒い息が施される。 「確かに……耳元でそれされるとクるな…」  てつやを突き上げながら耳元の息遣いに京介もたまらなくなる。  早く終わらせないと2人が来てしまう。お風呂場は玄関の脇に窓があるので、結構やばい橋を渡っているのだ。 「早いけど…イかそうかな…」 「きょう…すけもな…」  その後は、大きく、激しく突き上げられ、てつやはのけぞって京介を受け取り、自らを京介へと散らして行った。  なんとか気持ちを落ち着けさせることが出来て安心する。  でもスイッチ入れたまま行った方が、文父に効果があったかもしれないけれど…でも今だっててつやはもう…

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