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9 リン
ホテルの1室
ベランダに降り中の様子を観察する。
首に足に腕に縄を巻かれ
極太のペニスを腹の中に咥えこんでいた。
なんともまぁおぞましい光景だ。
そして他の男は首の縄を少しずつ絞めているように見えた。
たしか今日の客は1対1のはずだ。
どうして複数プレイになっているんだ?
受付に電話をかけると
『あ? 複数プレイなんて今日そいつの日程にはない、どうにかして男を追い払ってくれ、金は入金済みだから』と言われたので仕方なく武器を取り出した。
そういえばルールその4
備品を壊してはいけない。
というのがあったのを思い出し仕方なく正面から入ることにした。
ホテルのドアを開け中を覗いた。
「かはっ///」
と何度も聞こえた。
下手したら死ぬのではないか?
「おらおらどうだ? 気持ちがいいだろ、お前から複数プレイやりたいって言い出したもんな」
?
今なんと言ったか、自分からと聞こえたような。
「あんんんっかはっいい、気持ちいいもん////」
…………。
体をくねらせ喜んでいた。
確か名前はリン
「あんん/// もっと欲しい、もっともっとしてぇーー」
「とんだ変態だな」
「もう飛んでんじゃないすか?」
「あん// もっとぐりぐりして」
ダンっと音がすると
男たちは気を失ったのか倒れた。
「あああ、男の精気を吸うの、最高にいいわ、てか殺し屋さん隠れてるつもり?」
私に気がついただと? この男何者?
「受付に確認したら複数プレイじゃないとあったので様子を見に来ただけです」
「あーそう複数の精気奪った方が僕には気分がいいからね、ねぇ特上の獲物いるんだけど一緒に見に行かない?」
こちらに来て可愛いポーズでおねだりをしてきた。
「私たちは見張られているんですよ」
「そんなのどおってことないよ」
と彼は言うのでしばらく泳がせることにした。
大きめの服を着てリンはベランダから出た。
やはりただの人間ではない、私のようになにか訓練をしている人間だ。
「こっちだよ、そういえばミライさんって透明人間になれる修業した?」
「しましたが」
「ならOKだね、これから入るところは絶対に見つかってはいけないところだよ」
透明人間とは単に技名だ、修業を積むというよりかは道具で擬態するということなのだがこの男、本当に透明になってる。
「こっち」
と引っ張られた。
「あの人、この世界で一番美しい存在なんだよ」
とある大きな建物に入った。
会議をしているのか軍服を着た人たちがいた。
そして中心に立って、作戦を話している男は
「ねぇ知ってる?」
「いや知らない」
「あの人こそ神永様の絶対に手に入れたい人だよ」
「…………神永が狙っているのか?」
「そうだよ」
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