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10 作戦失敗?

リンと一緒に大きな建物にきた。 天井と屋根の隙間からその人物を見る。 そして会議の中心人物が神永様の一番欲しいもの。 「名前はねぇ 花咲翔太」 「何者だ!!」 私たちが見えているのか突然現われた存在に我々も驚いた。 2人も会議している者達と同じく軍服を着ていた。 「姿は見えなくても気配は感じちゃうからな、健太はもう1人に集中して」 「はい」 「逃げるぞ」 「そうだね、さっさと逃げた方がよさそうだ」 「ちっ消えやがった」 「逃げ足が速いですね」 「……健太はこのことを議会に報告」 「えー嫌ですよ、俺あそこに行きたくない」 「おいおい、隊長の命令を拒むなよ」 「だいたい武蔵さんが今日議会に出たくないって駄々こねて隠れてたから怪しいやつと鉢合わせしたんですよ」 「なら結果的に最高じゃないか」 「また駄々こねて逃げるおつもりじゃ」 「………話は聞かせてもらった」 「げっ紺野」 「そんなに嫌そうな顔しなくてもいいぞ、議会には私が話しに行くから何があったか話せ」 「いやいや、紺野はあれだろ、翔太のかっこいい姿を見に行きたいがためにだろ」 「ほぉー面白いことを言うな、まぁ事実そうだが」 「ってそうなのかい!!」 「健太、いいツッコミ、サンキューな」 「まぁ武蔵隊長が言ったことはそうだがこの件もっと深掘りしたほうがいいと思ってな」 「でしょうね、ここまで潜り込めるのはただ者じゃない」 「たしかに、氷室(ひむろ)隊長の結界を通り抜けて来てるんですもんね」 「そういうことだ、それにほとんどの隊長が気がつかないという異例な状況だ」 「ええ、そうですね」 「私は議会に報告にいきます、武蔵隊長は、氷室隊長と合流して追跡を」 「俺に命令しなくても分かってる、行くぞ健太」 「はい、紺野さん、失礼します」 *武蔵小太郎隊長・小川健太 *氷室隊長 *花咲隊・紺野瑠衣 ------------- 「あっぶなかったね」 「危ないどころか、透明じゃなかったら射殺もありえたでしょ、あの男が持っている拳銃はなにか不思議な感じがした」 リンと施設に戻ると神永と峰に呼び出された。 「リン、お遊びもほどほどにしなさい」 「ごめんて、でも仕込みはしてきたよ」 「はぁー、実行しろとは言ったが時と場合を考えなさい」 「でもミライさんいたから助かった」 「全然話が読めないのですが」 「ああ、僕僕」というとリンは姿を変えた。 「え? 露隠れ(つゆがくれ)のリンガさん!?」 「そだよ、お初にはお目にかかると思うけどね、やっぱ僕って有名人か~~」 「……ちょっと待ってください、男に嬲られてたのもリンガさんですか?」 「うん、一度試してみたくてさ、思いのほか奥突かれるの良かったよ! ワハハハ」 あのリンガさんが男に抱かれているなんて想像がつかないけど私は目の前のことを見てしまった。

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