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11 露隠れのリンガ

忍者、暗殺の中でも一際大きな存在なのが露隠れのリンガだ。 彼は懐に潜り込むのもうまく、任務は失敗したことがないと聞く、それでもあそこで見つかったのは私のせいなのか。 「まぁさっき見つかっちゃったのは作戦のうちだからミライさんがいい役回りだったよ、僕だったら任務失敗してた」 「それは私が出来損ないということですか?」 「んにゃーそうとも言える」 「…………神永様、この後はどうなるのですか?」 「リンガに聞いたと思うが私は花咲翔太がどうしても欲しい」 「どうしてそこまで欲しいのですか?」 「だってあれは兵器だからね、あの人を手中に収めればその国は勝てるって言われてるものすごーーーーーい人なんだよ」 「…………人間兵器ってことですか? それなら私の組織にもいますが」 「そんな雑魚と一緒にしたらダメだよ、花咲隊長は1人で国を滅ばすことができるし、救えることもできちゃうんだからね」 「でもそんなことしたら彼の身にも多大なる負荷がかかるんじゃないんですか?」 「正解、聞いた話だと生命系は自分の寿命と交換してるとか、滅ぼすのはあの人剣が達者って聞くからそこらへんは器用にやるんじゃないの?」 「そうですね、そしてなぜ我ら日本に彼が居座っているのか」 「生まれ故郷だからじゃないの?」 「一時はカロン州のほうに行ってることがありましたよね」 「ふーん、あそこにも大物がいるよね」 「ジャンク大統領ですか? 元陸軍大佐とか」 「そう! あの人も人間兵器の枠に入ってるって聞いたことあるよ」 「あの2人が揃ったらまじ怖いですね」 「そういうわけだから今回雇い主である神永様花咲を手中に収めたいということだ」 「神永様、我々は全力を尽くします」 「ああ、頼んだぞ」 解散になった。 任務の内容が明らかになったが花咲翔太を捕らえる。 1人で国を滅ぼせる人間兵器をどうしたら捕らえられるのか、そして神永は捕らえた後彼をどうするのか。 いろいろ見てきたが神永という男は人身売買から研究、そして未成年ですら人間と思っていない、正直なところ花咲よりも神永という男のほうが私は怖い。 卑劣すぎる。 -----

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