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20 対峙

リンガの水牢のまま私は奥深くへと連れて行かれる。 水の妖精よ、少しの間空気を分け与えてくれ と魔法を頭の中で唱えると リンガにバレない程度で呼吸が楽になった。 大きな扉を開くと明かりが眩しかった。 「ようこそ、花咲さん、私の箱庭へ」 「神永様、連れてきた~~」 「ご苦労であった、ああ素晴らしい」 「服どうする? 溶かす? 溶かしてから飾った方がいいよね?」 溶かす、飾る? なんのことだ。 「自分が調査している仕事が逆に捕獲するための罠だったってことはどうかな? 今気がついたかな?」 !? 「リクにはいい働きをしてくれたよ、でもリクは君たちにはあげないよ、あの子はとても優秀だからね」 …………。そういうことか全部初めから罠だったと。 わざと俺の結界に触れさせここまで来させるための。 「ああ、そうだ私はね、あのかの有名な伯爵様とお友達なんだよ、君なら分かるかな【ルダール伯爵】を」 その名前を聞いた瞬間心臓が大きく跳ねた。 胸に手をあて落ち着くようにする。 「ねぇ神永様 溶かす??」 「そうだな、じわじわ溶かすか」 「やっほ~」 なにか小瓶が液体に取り込まれそれはこちらに来た、そして水の妖精が慌てる。 (もう、守り切れないよ、逃げなきゃ、逃げなきゃ)と 「ごぶっ」 また息が詰まる。 服がみるみるうちに溶け出してきた。 ルダール伯爵のってことは神永という男も変態路線ということか さすがにやることが似ている。 裸になってしまう前に 【水の神ルミナスよ、我に力を】と唱えると水は破裂した。 「おわぁ!!? なんということ」 ギリギリズボンまではセーフというところで水牢から脱した。 後ろから仲間の隊員がきた。 「隊長、こちらを」と上着を持ってきてくれた。 「ありがとう」 「さて、勘弁してもらおうか」 「…………私は何罪になるのだね、素晴らしい行いをしているだけではないか、家に帰れない可哀想な子供たちを引き通り仕事をさせ、人を喜ばせる仕事、これはまさに素晴らしいことだ」 「無理強いだとしたら?」 「そんなことは関係ない、彼らには家がありご飯が食べられる場所がある、それだけで幸せになってもらわないと困る、それに我々は同意の上だ」 「………許すわけじゃないがでは、もう一つの罪、人身売買に関してはどう述べる?」 「あーそっちはルダール伯爵とやってる」 あっさりと罪を認めた瞬間、ほとんどの隊員は口をぽかんと開けそうになった。 「それだけで罪だ、ルダールはどの国でも指名手配されている、それに関わった罪として連行する」 「んーそれは困るな、、、リンガ頼んだ!? おいどうしたんだ?」 「あひゃ…………」 すでにリンガは感電していた。 「残念だったな」 手錠を2人につけ暗部隊がある綾瀬に連行した。

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