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◇
「ユキ、声我慢すんな。気持ちいいとか痛いとか、言ってくれなきゃ分かんねぇだろ?」
口元を隠す手をどかしてやれば、幸人は戸惑いながらも龍之介を見る。
赤く色付いた目元に、涙の幕で滲んだ瞳。
その全てが扇情的で可愛くて、堪らなくなる。
「きっ、気持ちい、です……」
「どこがいいんだ? ここか?」
言いながら裏筋をなぞるようにしてやれば、幸人の腰がビクリと跳ねた。
同時に玉袋を揉みしだいてやると、甘い声が上がる。
「あ、あっ! 全部、気持ちいい……っ!」
快感で蕩けた瞳から、ころりと涙が滑り落ちた。
気持ちいい、気持ちいいとうわ言のように繰り返すその姿が愛らしくて、思わず幸人の目尻に唇を寄せる。
何度も啄むように口付ければ、幸人がくすぐったそうに身を捩った。
「お前は本当にかわいいな」
ぷくりと溢れた透明な液体を指ですくって、くるくるとピンク色の先端に塗り広げてやる。
敏感な部分への刺激に、幸人が甘い声を上げながら腰を浮かす。
「ひ、あぁっ! それやだっ……!」
「痛いか?」
「ちがっ、出ちゃうからぁ!」
「いいぞ、我慢せずに出しちまえ」
そう言うと、龍之介は先走りを潤滑油代わりに激しく手を動かし始めた。
ぐちゅぐちゅという音と幸人の喘ぎ声が混ざって、興奮を煽る。
限界が近いのか、幸人の身体がビクビクと震え始めたところで、鈴口を引っ掻くように刺激してやった。
その瞬間、幸人は声にならない声をあげて、白濁液をはき出す。
「たくさん出たな。溜まってたのか?」
くたりと脱力し、はぁはぁと胸を上下させる幸人に、龍之介が手のひらを汚したソレを見せつける。
「ごめん、なさい……」
「謝んなよ。お前がちゃんと感じてくれて、嬉しいんだぜ?」
申し訳なさそうな幸人の頬にキスをしてから、龍之介はティッシュで手のひらを拭う。
どれだけ雰囲気に飲まれたとしても、異性愛者の場合は男相手では勃たないとか、途中で萎えるなんてことも多い。
幸人もそうなるのではないかと思っていたのだが、龍之介が相手でも最後まで致せて内心でホッとする。
「嫌じゃなかったか?」
そう問いかければ、恥じらいながらも幸人がこくりと頷いた。
「……あの、龍之介さんは?」
「ん?」
「俺、した方がいいですか?」
おずおずと見上げてくる幸人の言葉の意味を理解する。
確かに、快楽に溺れる幸人の表情や声は、龍之介を欲情させるには十分だった。
要するに、龍之介のものも固くなっている。
「無理しなくていい、他人のもんなんか触ったこともないだろ?」
「けど、仲良しならするんですよね? 上手く出来るか分からないけど……させてください」
起き上がった幸人が、龍之介の瞳を真っ直ぐに見上げた。
その魅力的なお願いを断るだけの忍耐は、今の龍之介にはない。
「……分かった。でも、無理だと思ったらやめていいからな」
龍之介がズボンの前を寛げ、下着をずらして自身のものを取り出す。
目の前に現れた龍之介のものを見て、幸人が小さく息を飲んだ。
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