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「ユキ、声我慢すんな。気持ちいいとか痛いとか、言ってくれなきゃ分かんねぇだろ?」  口元を隠す手をどかしてやれば、幸人は戸惑いながらも龍之介を見る。  赤く色付いた目元に、涙の幕で滲んだ瞳。  その全てが扇情的で可愛くて、堪らなくなる。 「きっ、気持ちい、です……」 「どこがいいんだ? ここか?」  言いながら裏筋をなぞるようにしてやれば、幸人の腰がビクリと跳ねた。  同時に玉袋を揉みしだいてやると、甘い声が上がる。 「あ、あっ! 全部、気持ちいい……っ!」  快感で蕩けた瞳から、ころりと涙が滑り落ちた。  気持ちいい、気持ちいいとうわ言のように繰り返すその姿が愛らしくて、思わず幸人の目尻に唇を寄せる。  何度も啄むように口付ければ、幸人がくすぐったそうに身を捩った。 「お前は本当にかわいいな」  ぷくりと溢れた透明な液体を指ですくって、くるくるとピンク色の先端に塗り広げてやる。  敏感な部分への刺激に、幸人が甘い声を上げながら腰を浮かす。 「ひ、あぁっ! それやだっ……!」 「痛いか?」 「ちがっ、出ちゃうからぁ!」 「いいぞ、我慢せずに出しちまえ」  そう言うと、龍之介は先走りを潤滑油代わりに激しく手を動かし始めた。  ぐちゅぐちゅという音と幸人の喘ぎ声が混ざって、興奮を煽る。  限界が近いのか、幸人の身体がビクビクと震え始めたところで、鈴口を引っ掻くように刺激してやった。  その瞬間、幸人は声にならない声をあげて、白濁液をはき出す。 「たくさん出たな。溜まってたのか?」  くたりと脱力し、はぁはぁと胸を上下させる幸人に、龍之介が手のひらを汚したソレを見せつける。 「ごめん、なさい……」 「謝んなよ。お前がちゃんと感じてくれて、嬉しいんだぜ?」  申し訳なさそうな幸人の頬にキスをしてから、龍之介はティッシュで手のひらを拭う。  どれだけ雰囲気に飲まれたとしても、異性愛者の場合は男相手では勃たないとか、途中で萎えるなんてことも多い。  幸人もそうなるのではないかと思っていたのだが、龍之介が相手でも最後まで致せて内心でホッとする。 「嫌じゃなかったか?」  そう問いかければ、恥じらいながらも幸人がこくりと頷いた。 「……あの、龍之介さんは?」 「ん?」 「俺、した方がいいですか?」  おずおずと見上げてくる幸人の言葉の意味を理解する。  確かに、快楽に溺れる幸人の表情や声は、龍之介を欲情させるには十分だった。  要するに、龍之介のものも固くなっている。 「無理しなくていい、他人のもんなんか触ったこともないだろ?」 「けど、仲良しならするんですよね? 上手く出来るか分からないけど……させてください」  起き上がった幸人が、龍之介の瞳を真っ直ぐに見上げた。  その魅力的なお願いを断るだけの忍耐は、今の龍之介にはない。 「……分かった。でも、無理だと思ったらやめていいからな」  龍之介がズボンの前を寛げ、下着をずらして自身のものを取り出す。  目の前に現れた龍之介のものを見て、幸人が小さく息を飲んだ。

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