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◇
「えっ、でっか……!」
自分のものよりも倍以上大きく、太さもあるソレを見て、幸人が絶句する。
竿には血管が浮き上がり、先端部分は大きく張り出ていてカリ高だ。
色も黒ずんでいて、見る人が見れば使い込んでいると分かるだろう。
「俺のと全然違う……」
「まぁ、大人だからな」
「大人になるとちんちんデッカくなるんすか!」
幸人が期待に満ちた目を龍之介に向けた。
龍之介の場合は生まれ持った才能なのだが……この疑うことを知らない瑠璃色をがっかりさせたくないな、と思ってしまう。
「あー……たくさん使えばなるんじゃねぇか? 多分」
「ってことは、龍之介さんもたくさんしてるんすよね? 恋人さん大変そう……」
「別に、セックスなんか誰とでも出来るだろ」
「うわぁ、ただれてるー」
幸人が信じられないという目を向けて、龍之介が気まずげに咳払いをした。
「御託はいいんだよ、御託は。やるのかやらないのか、どうすんだ?」
「や、やりますよ! 大丈夫、ちんちんくらい触れます!」
強気な口調で言いながらも、幸人が恐る恐る手を伸ばして龍之介のものに触れる。
「う、わぁ……」
初めて触った他人のものは、想像していたよりも固く、熱い。
幸人の指先がゆっくりと竿をなぞると、龍之介のものがピクリと反応を示した。
「ごめんなさい、痛かったですか?」
「ちげぇよ、気持ちよかったんだ」
龍之介が幸人の手を取り、自身のものを握らせる。
そのままゆるゆると上下に動かすと、幸人が緊張で唾を飲み込むのが分かった。
「こうやって、扱いてくれればいい」
「は、はい……」
ぎこちない動きで、幸人が龍之介のものを扱き始める。
時折漏れる熱い吐息で、龍之介が感じているのだと分かって嬉しくなった。
もっと悦ばせたいが、どこをどう触ったらいいのか見当もつかない。
先ほど龍之介にされたことを思い出そうとするも、快感に耐えるだけで精一杯だったため、何も思い出せない。
「あの、龍之介さんはどこを触られると気持ちいいですか?」
幸人が上目遣いに窺えば、龍之介はニヤリと笑って幸人の首筋に顔を寄せた。
ちゅ、と音を立てて吸い付くと、白い肌に赤い痕が残る。
「お前が触ってくれるなら、どこでも気持ちいいぞ」
耳元で囁かれて、思わず幸人が体を震わせる。
「そ、そうですか……!」
真っ赤に頬を染めた幸人が一心不乱に手を動かし始めて、龍之介が息を呑んだ。
どんどん高まる絶頂感と、幸人から香る汗の臭いに、龍之介の気持ちも昂揚する。
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